樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

府立植物園でオンライン探鳥会

2022年03月17日 | 野鳥
1月27日に京都府にまん延防止等重点措置が適用されて以来、約2カ月間探鳥会を中止しているため、その代替の会員サービスとしてオンライン探鳥会を実施しています。昨年は9回中6回、今年は10回分すべてを私が撮影・編集し、YouTubeに投稿して会員に配信しています。先日、その最後の撮影のため、府立植物園に行ってきました。
さすがに10回連続となると負担になりますが、ご褒美もありました。一つはルリビタキの雄に出会えたこと。私が初めてこの青く美しい鳥を撮影したのも9年前の府立植物園でした。
会員にも人気の青い鳥を撮影すべくこの日も9年前と同じポイントを何度も探し回ったものの発見できず、あきらめてカメラを片付けようとした時に、運よくすぐ近くに登場してくれました。



もう一つのご褒美はハチジョウツグミ。ツグミよりも数が少なく、色もシックなので、バードウォッチャーには人気です。現在はツグミの亜種とされていますが、別種とする学者もいて、今年の秋に改訂される日本鳥類目録では別種として扱われるようです。
なぜか府立植物園では毎年ハチジョウツグミが越冬していて、ルリビタキ雄と同じく、私が初めて撮影したのもこの場所でした。今年は2個体がほぼ同じエリアにいて、下の動画の前半が薄色タイプ、後半が濃色タイプ色。ルリビタキもそうですが、毎年決まった場所にいるのが不思議です。多分、食べたい餌がそのあたりに存在するということでしょう。



ハチジョウツグミの語源は八丈島のようですが、この島に多いとか、標本が八丈島で捕獲されたわけではないので由来がはっきりしません。野鳥録音の第一人者であり江戸時代の文化にも詳しい松田道生さんは以下のように推測しています。
ハチジョウツグミという名前が登場するのは江戸中期。この頃、八丈島特産の高級絹織物で、茶色がかった黄色が特徴の「黄八丈」が珍重されるようになります。その色が、ハチジョウツグミの脇腹の色に似ているのでそう命名されたのではないか。
さて、まん延防止等重点措置が解除されるので、オンライン探鳥会の撮影からも解放されますが、再開する最初のリアル探鳥会(26日)が私の担当。その次の29日の平日探鳥会も副担当でサポートするので、しばらく探鳥会モードが続きます。
コメント (4)
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