2014/06/27 記
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河北新報が、仮設入居者孤独死の実態調査結果を取り上げていた。民間支援が引いたあとの重い状況が現実のものになった。孤独死の一歩手前の例だが、宮城県の「あがらいん」通所者の例をNHKが以前紹介していた。その例では、元漁師の**さんは、3.11被災で家族と仕事を失った。仮設に入ったものの周辺には知人がおらず、体調もすぐれなかった。次の仕事を探しても熟年ゆえに職はなく、やる気も失せて、日々アルコールびたりになっていた。酔って眠ったが、姿勢が悪く倒れた両足がうっ血。時間が過ぎ、足先から壊死し始め、畳は血だらけになった。孤独死の一歩手前で救われ、両足を切断し、今は「あがらいん」に車椅子通所をしながら、血をふき取った痕の残る畳の上で生活している。
もう一例は、一般的な孤独死の例だ。茅ヶ崎萩園に済んでいた私の母の知人が、風呂場で溺死。4日目、腐敗した水死体で発見された。ひとの交流がなければ、風呂場で滑っても、それが死に結びつく。いずれも本人の意図的な死ではない。
亜急性期を過ぎると被災地の自殺は増えない。むしろ病死・アルコール中毒死が急増する。一般には、自殺や餓死のイメージが強いが、熟年・高齢者の死は、日常の落とし穴のように死が待ち受けている。長期ハイ・ストレス、がんばりの限界と疲れがじわりと、被災者の公私の「私」の顔に滲み出している。
力量のあるひとの糞詰まり解消のイメージで、勝手に元気付けをすることは、健常者をふるいにかけているようなもので、その健常者も公私の使い分けに疲れている。実効的な解決の道が開けていない状況は、行政と非協力な社会の責任だろう。阪神淡路大震災の教訓がありながら、轍を踏んでいく様は、正義を振りかざすつもりはないが、無残ではないか。
●「仮設住宅での孤独死3県112人、宮城が最多51人」
手立てを考えていかなければ、と、思う。繰り返してはならないとも思う。一昨日、もうひとつ注目すべき番組があった。
●NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 救えたかもしれない命~災害死・4年目の検証~」
発災時、全国の救急医療チームDMATが、被災地に集結し治療にあたる。このとき、助け切れなかった命があった。トリアージでグリーンがついた方でも、0度に近い気温の中、避難所の床の上で症状を急変させて死に至った方がいる。低体温ストレスは大きい。医師はブラック(手遅れで死に至る重症者)の治療に集中し、レッド(重症者)を手薄にした。軽症者(グリーン)を病院のゾーン分けしきれず混乱。重傷者が手遅れになるなどの例だ。
医療関係者は体力の限界になるが、死と隣り合わせの場面に、民間支援者をいれるわけにいかない。急性期の民間支援は周辺支援の限界を持つ。しかし、上記のカンファの中では、最低限の理解を身につけた民間人の居場所が垣間見える。これが避難生活の長期戦になったとき、大事な分担を行うことになる。だから、医療関係者の外周の絵を描く必要がある。
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7月懇話会の団体候補からの連絡を、首を長くして待っている。自分の依頼された任務の部分だけ語って終わるのではなく、救護に当たって何を知り何を考えたか、今後の見通しの捻出まで、語れる方を望んだため、なおさらに適任者選択に時間がかかっているのだろうとか、ブログを見つけて躊躇されているのかなとか、疑心暗鬼を押さえ込んでいる。
小山さんのときのような失礼な事態にはしたくない。しかし、医師・看護師ではない職種の団体なので、いくら私が仕事の重要性を説いても伝わらない可能性を消し去ることができない。しかし、予定がきまれば、説明巡回を始めることができる。
ひたすら祈るばかりなり。
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図書館の書籍更新をした。不思議な書をみつけた。
●「仮設のトリセツ」
藤沢の図書館にある。すぐに戻すので、ご覧あれ。
夜間傾聴>なし(相手ひとり、怒っているが)
(校正1回目済み)
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