2023/10/29 記
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ハッカーさん、こんばんは。渋谷のハローウィン警戒の警官、すごい動員数だったようですね。母からのTVマスコミ情報によると、群衆は場所替えして新宿歌舞伎町に集まったそうだよと聞き、ちょっと幻滅しています。若い人たちが歌舞伎町?飲兵衛たちの企みではないのと思えたのです。ティーンズたちが包み込んでいたか、エネルギー源が違う。仕掛け人の作った騒ぎだよと、母に言ったものの、母に通じるわけがありません。やむなし。
まあ,書き始めます。
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今日は母を訪ねてきた招かざる人物あり。私の父が間に入って知り合った某宗教信者の@@さんが、数年ぶりに訪ねてくるという連絡があったので、まあ、来るものは拒まず主義で、受け入れることにした。故き父との家族宗教戦争の渦中、父の唯一の援軍だった方だ。勿論つぶしたが、されば宗教抜きでと、たまに現れる。統一教会のことが派手に叩かれているので、次を恐れて自己弁護かいなと、母と話した。
それよりも、母の見守り役現わるということで、夕方まで来客に留守番してもらうことにした。
私は昨日の紙芝居コーチ探しの件で、紹介を受けた##さんと横浜で会い、一度茅ヶ崎にきてもらう話をまとめた。元小学校教員の方である。
時間が迫っていたので、急ぎ、映画「月」の会場へ。詳細は明日。力作なり。
日が落ちた帰路、母に電話。@@さんは、居心地が悪かったか、1時間ほどで帰ったとか。母も無事。
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今回は二流作品の「福田村事件」の感想。1923年の関東大震災の直後、日清日露戦果の満洲国という朝鮮民族支配からの恨みを肌で感じている中の震災不安。そこに政府の大衆操作のデマ、不遜鮮人の暴動と井戸への毒薬投入という噂に踊らされ、千葉県福田村で起きた自警団によるよそ者殺戮事件。讃岐の薬売りの面々が惨殺された。
その史実をもとにドラマ化した作品。私は史実表現をドラマにするのは作者のバイアスが強すぎて、例え情念を伝えるにも、ドキュメンタリーの方が好きだ。ドキュメントも史実選択や作品構成に作家の情念は感じるし、撮影手法自身客観的ではあり得ない。ただ歴史を誰に語らせるかという点で、歴史場面の役者の演技に語らせるか、史実の隙間とにじみに語らせるかの違いがある。私はドラマ化は,浅薄なプロパガンダの匙加減の綱渡りだと思っている。ただ「月」を観て思ったのは、テーマの狙いによっては、ドラマ手法以外描けない対象があることもわかった。
ただ映画「福田村事件」のテーマは、集団暴走の恐ろしさ、容易に歪む大衆心理のこと。それが歴史的な現象か、普遍的な大衆行動として抽出可能とするかなのだが、この作品が望んでいるのは後者だ。都会現象としてのデモクラシーの揶揄は転じて、真偽判断を超える地域同調先行の圧力強調へと織り込まれる。玉の輿に乗って破綻した女性の離婚脱出行と人生と時間の象徴の川の、行方も知らぬ船頭との情事挿入の時代予感のシンボル操作、水平社の解放歌挿入など、使い古された手法が並ぶなど、題材の新鮮味を失わせるプロパガンダ映画の土俵際、時代の安直表現がチープだ。誘うなといいたい。
しかし、とりあげた史実は、戦災震災を問わず、判断を誤つ集団判断の怖さを伝えている。さらに史実を掘れ、作者の力不足なり。
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(校正2回目済み)