2013/05/29 記
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金策の一日。今後数カ月の間、岩手気仙地方・神戸&大阪千里に出かける必要が出てきた。講師料を含んで二十万円弱の捻出である。
講師を依頼するために、直談判しないとなかなか承諾が得られない。SNSなどのメディアを利用する場合、私がいかなる団体の人間であるかが問われ、地域実績のある法人であるか否か、いわゆる肩書きのふるいにかけられる。オンライン・メディアでは、依頼と同時に、会の趣旨や現状認識と改善目的を明らかにするラブレターを作って添付する。ところがこの場合のヒット率が非常に遅い、というか身元のふるいが優先して、まず添付文書は読んでもらえない。なぜ貴方が必要であるのかを書いていくが、読む前に「放置」されていく。
岩手気仙地方の訪問は、講師依頼と職場開拓・被災地医療福祉研修ドライブの2回、もしかすると前者の件で、もう一度、行かなくてはならないかもしれない。
懇話会の講師依頼にはリスクがある。現在の課題は「被災地生活支援の現状と地域生活ネットの課題」をアクチュアルに掴むこと、要援護者の避難経験紹介依頼「高齢者」・「障がい者」の3回企画のいずれも、東北の継続支援関連の情報テーマ(それは地域防災のヒントでもあるのだが)なら参加者0、高齢者テーマなら障がい者畑が、障がい者テーマなら、「高齢者畑」・「視角聴覚を除く身体・精神・知的・発達の障がい畑」の参加が無くなる可能性が高い。ならば講師の失礼にならないように考えると綱渡りが見える。しかし、絶対に手を打っていかなくてはならない課題だ。懇話会はこれからの災害対策を拓く上で、絶対に必要な施策の糸口を提供するものだ。私の背景が脆弱である以上、直談判で説得して連れてくる必要がある。それには講師の地盤に出かけることが不可欠なのだ。
そこで講師が首都圏に出没する方で、茅ヶ崎に立ち寄って欲しいという依頼相手を探し出すことをしている。下手な講師選択をすると、一般論を語り始める。カルチュアル・スタディの発想ではないが、震災体験の具体性と経験という果実を搾り出す場が貴重なのであり、だから一般啓蒙型の講演ではなく、関係者懇談型講演会の依頼となる。この辺が肝であるにも関わらず、講師の側も面食らう。
今日は陸前高田の復興支援をしている東京の某団体におじゃました。被災地商品即売活動をしている。茅ヶ崎に販売の場を提供すれば、陸前高田までの車に乗せてもらえるかとか、大槌町の無料宿泊を実現できないかという、スポンサー話のせこい交渉だが、茅ヶ崎に産地即販をさせてもらえるかも重い課題だ。茅ヶ崎には南三陸の活動があり、気仙地方の話が、ましてや飛田のせこい活動資金捻出とバータしていたら、即販市を開かせてもらえるかは怪しい。一応私の申し入れを検討してくれることになったが、冷や汗ものだ。
懇話会は一般向けではない。従来の「要介護者支援」に携わっていた方々を横断して意見交換から、湘南被災時の生活支援ネットワークの芽が副産物となればいいと考えている。防災安全避難と環境整備・産業復興という防災ボラ活動とはちがう、避難生活の医療保健サポートを核とする裏方ネットワークである。被災者・家族の心と体を支える部門のネットワークである。だから助成金は得られないだろう。収穫を持ち帰るための懇談、災害発生時、生活支援の民間協働のネットワークの苗を植えていく苗床活動なのだ。ひとを支えるためには、非常召集とお手伝いの民間活動ではなく、地域活動としての生活支援活動を育てないと、外来者の潮が引いた後の被災者の生活再建は重いものを担ぎ続けなくてはならない。そこを分かち合うような活動構造を考えていく。
先ほどNHK放送大学の放送の中で、群大教授の片田敏孝氏が、群馬県南牧村(2400名、高齢化率60%)の防災を紹介していた。被災時、行政が避難所に避難を呼びかけるのではなく、災害があるから、お互いの隣人で安全を確保して欲しいと呼びかけ、行政は必ず助けに行くからと伝えていく方式に切り替えたという事例を使い、住民を行政が全責任を負って丸抱えするだけが災害対策ではないという示唆に富んだ話をしていた。
田舎の場合,地縁・血縁の絆は強い。ここに日常から避難の打ち合わせをしておくことで、地域コミュニティを利用するという例が出ていた。都市または都市近郊の地域コミュニティが希薄なところでこの案が使えるとは思わないが、「迷える子羊」の誘導と目配りという防災の発想を相対化した提案として面白い。SNSとティーンズというファクタを含んだとき、耐震通信網を前提として別の形の生活支援が描けるかもしれない。はじめから会員待機の形の民間活動をつくるのは、的を射ていないだろう。いくつもの民間活動の導火線を準備すべきだろう。民間活動はふだん眠っている。ここが鍵の視角となる。
明日は、「ガレキとラジオ」を観る。10時上映だから9時前にでなくてはならない。仮眠のため、ここで中断。
夜間傾聴>なし
(校正1回目済み)
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金策の一日。今後数カ月の間、岩手気仙地方・神戸&大阪千里に出かける必要が出てきた。講師料を含んで二十万円弱の捻出である。
講師を依頼するために、直談判しないとなかなか承諾が得られない。SNSなどのメディアを利用する場合、私がいかなる団体の人間であるかが問われ、地域実績のある法人であるか否か、いわゆる肩書きのふるいにかけられる。オンライン・メディアでは、依頼と同時に、会の趣旨や現状認識と改善目的を明らかにするラブレターを作って添付する。ところがこの場合のヒット率が非常に遅い、というか身元のふるいが優先して、まず添付文書は読んでもらえない。なぜ貴方が必要であるのかを書いていくが、読む前に「放置」されていく。
岩手気仙地方の訪問は、講師依頼と職場開拓・被災地医療福祉研修ドライブの2回、もしかすると前者の件で、もう一度、行かなくてはならないかもしれない。
懇話会の講師依頼にはリスクがある。現在の課題は「被災地生活支援の現状と地域生活ネットの課題」をアクチュアルに掴むこと、要援護者の避難経験紹介依頼「高齢者」・「障がい者」の3回企画のいずれも、東北の継続支援関連の情報テーマ(それは地域防災のヒントでもあるのだが)なら参加者0、高齢者テーマなら障がい者畑が、障がい者テーマなら、「高齢者畑」・「視角聴覚を除く身体・精神・知的・発達の障がい畑」の参加が無くなる可能性が高い。ならば講師の失礼にならないように考えると綱渡りが見える。しかし、絶対に手を打っていかなくてはならない課題だ。懇話会はこれからの災害対策を拓く上で、絶対に必要な施策の糸口を提供するものだ。私の背景が脆弱である以上、直談判で説得して連れてくる必要がある。それには講師の地盤に出かけることが不可欠なのだ。
そこで講師が首都圏に出没する方で、茅ヶ崎に立ち寄って欲しいという依頼相手を探し出すことをしている。下手な講師選択をすると、一般論を語り始める。カルチュアル・スタディの発想ではないが、震災体験の具体性と経験という果実を搾り出す場が貴重なのであり、だから一般啓蒙型の講演ではなく、関係者懇談型講演会の依頼となる。この辺が肝であるにも関わらず、講師の側も面食らう。
今日は陸前高田の復興支援をしている東京の某団体におじゃました。被災地商品即売活動をしている。茅ヶ崎に販売の場を提供すれば、陸前高田までの車に乗せてもらえるかとか、大槌町の無料宿泊を実現できないかという、スポンサー話のせこい交渉だが、茅ヶ崎に産地即販をさせてもらえるかも重い課題だ。茅ヶ崎には南三陸の活動があり、気仙地方の話が、ましてや飛田のせこい活動資金捻出とバータしていたら、即販市を開かせてもらえるかは怪しい。一応私の申し入れを検討してくれることになったが、冷や汗ものだ。
懇話会は一般向けではない。従来の「要介護者支援」に携わっていた方々を横断して意見交換から、湘南被災時の生活支援ネットワークの芽が副産物となればいいと考えている。防災安全避難と環境整備・産業復興という防災ボラ活動とはちがう、避難生活の医療保健サポートを核とする裏方ネットワークである。被災者・家族の心と体を支える部門のネットワークである。だから助成金は得られないだろう。収穫を持ち帰るための懇談、災害発生時、生活支援の民間協働のネットワークの苗を植えていく苗床活動なのだ。ひとを支えるためには、非常召集とお手伝いの民間活動ではなく、地域活動としての生活支援活動を育てないと、外来者の潮が引いた後の被災者の生活再建は重いものを担ぎ続けなくてはならない。そこを分かち合うような活動構造を考えていく。
先ほどNHK放送大学の放送の中で、群大教授の片田敏孝氏が、群馬県南牧村(2400名、高齢化率60%)の防災を紹介していた。被災時、行政が避難所に避難を呼びかけるのではなく、災害があるから、お互いの隣人で安全を確保して欲しいと呼びかけ、行政は必ず助けに行くからと伝えていく方式に切り替えたという事例を使い、住民を行政が全責任を負って丸抱えするだけが災害対策ではないという示唆に富んだ話をしていた。
田舎の場合,地縁・血縁の絆は強い。ここに日常から避難の打ち合わせをしておくことで、地域コミュニティを利用するという例が出ていた。都市または都市近郊の地域コミュニティが希薄なところでこの案が使えるとは思わないが、「迷える子羊」の誘導と目配りという防災の発想を相対化した提案として面白い。SNSとティーンズというファクタを含んだとき、耐震通信網を前提として別の形の生活支援が描けるかもしれない。はじめから会員待機の形の民間活動をつくるのは、的を射ていないだろう。いくつもの民間活動の導火線を準備すべきだろう。民間活動はふだん眠っている。ここが鍵の視角となる。
明日は、「ガレキとラジオ」を観る。10時上映だから9時前にでなくてはならない。仮眠のため、ここで中断。
夜間傾聴>なし
(校正1回目済み)