日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

年賀状の70年余

2022年11月20日 | 生活・ニュース

 「お年玉付き年賀はがき」の発売は1949(昭和24)年12月といわれるから、1950年の元日からその第1号が届いたことになる。父は郵便局に勤務していた。夕食後に知り合い宅を回り、新発売のはがきを売り歩いたと聞いている。宣伝は口コミの時代、どんな宣伝があったか知らないが、今では想像つかないことだ。

 郵便局勤務の姪が毎年「年賀はがきお願い」と必要枚数を聞いてくる。現役時に比べその枚数は半減したが頼んでいる。毎年のことでノルマがあるのかなどは聞かずに頼んでいるが、納品の時に注文票がついてくる。それには私と担当者(姪)の名前、整理番号と注文枚数が印刷されており、ノルマに似たようなことがあるのか、まあ株式会社だからな、と思う。

 年々、年賀状はがきの発行枚数が少なくなっているという。先日、同年配の一人が「同級生の年賀がラインに変わった」と聞いた。私あてもメールはあるがラインはまだないが、いつかそんな時が来るのだろう。通信手段の進歩が年賀状という70年以上続くお年玉はがきを凌駕していくのが現代風というのだろうか。

 外国ではクリスマスカードがある。送ったことも届いたこともないので様子はわからないが、年賀状と同じようにカードの使用は減っているのだろうか。来年から出状数は、亡くなったり、今年限りの知らせなどで何通か減る。賀状お断りも終活の一つとある。いつかはそうなるのだろう。

 (今日の575) 若き日は版画に込めた年賀状
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離島甲子園 志に共感

2022年11月19日 | エッセイサロン
 2022年11月19日 中国新聞「広場」掲載

 プロ野球・元ロッテの村田兆治さんが亡くなられ驚いている。私は引退後の村田さんの活動に共感していた。
 選手を引退された翌年から、小さな島の学校での講演やマサカリ投法の披露などをされた。そこで子どもが少なく、満足に試合ができない離島の現状を知ったという。こうした離島の子どもが集まり、野球を通して交流する「離島甲子園」を実現された。今年まで13回開かれている。
 昨年10、11月に村田さんの「生きて」が掲載された。最終回で離島甲子園に触れられていた。私は15回の連載全てを切り抜いてファイルし、表紙を付けた。
 村田さんと定期的に交流していた知人が今年8月に会うと知った。このファイルを預け、見てもらった。目を通された後、表紙に「人生先発完投」「村田兆治」のサインを書いてもらった。
 選手時代の数々の記録を胯ることなく、離島での指導をライフワークとされた村田さん。ご冥福をお祈りいたします。 

 (今日の575) マサカリの背中にいつも29
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600円以上かな

2022年11月18日 | 生活・ニュース

 高齢夫婦の日常品は何かない限り特別な物を求めることはない。毎日の食材や間食する物についても同じことだ。最近はそのどれもが大幅な価格改定といえば聞こえはいいが値上げの側に動いた。今年になってその品目は1万点近いのでは、年明けにも何度目かの値上げが報道され、紙製品は2割近いという。

 先日、一株の大きく重たい白菜が届いた。これまではスーパーで4分割され商品棚に並んだ中から結構な値段だと思いながら選んでいた。そんな買い方なので店頭の白菜一株の値段など気にしなかったが、いただいた白菜がどれほどの物かわからず、別の日にスーパーで確認した。一株「500円」、特価とはついていなかったが大きな文字でついていた。

 悪いが、ちょっと持ち上げてみた。重さ、大きさなどからいただいたものは600か700円はする、いやもっと高いかもと思った。同じ並びの4分割されたものは140円とついていることなどから推察した。新聞紙でしっかりくるみ、段ボール箱に保管した。これは長年の経験からの保管方法。

 こうした値上がりは原材料やエネルギーの価格高騰が原因とされる。給与の上昇は鈍く年金はわずかだが減額、個人では出を制するしか策はない。追い打ちをかけるように増税論が急浮上している。後期高齢者医療保険料の引き上げも検討されている。国は増税や国債で入りを増やせるが個人はできない。いい政策を進めれば支持率は自然に上向く。政治の目線をどこに置くか、難しい問題ではないはずだ。

 (今日の575) ポイントじゃカバー効かない値上げ幅
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レンコンの日

2022年11月17日 | 生活・ニュース

 「今日はボジョレーヌーボー解禁日」、アナウンサーの嬉しそうな声が教えてくれた。現役時代、仕事の相方の一人に在京勤務者がいた。大のワイン好きでボジョレーヌーボー解禁日は午前零時を喫して仲間と乾杯していた、という。その人の顔を思い出していたら「レンコンの日」でもあるという。

 レンコン(蓮根)は当市の特産の一つで、全国でも名を知られている。料理によってほくほく感やしゃきしゃきした歯ざわりが楽しめる。また、でんぷん質が多く食すると糸を引き粘りのあることもわかる。もう一つの特徴は一般のレンコンは穴が8つだが、特産のレンコンには穴が9つある。地元料理の酢の物や大平、岩国寿司には欠かせない品となっている。

 これから歳暮にも喜ばれる品で出荷量が増しレンコン農家は忙しくなる。先日、収穫を終えて運搬車へ積み込むところに通りかかった。黒々とした土付きのレンコンは陽の目にあえてどんな気持ちだろうと思いながら眺めた。農家の人は、収量は雨量が少なかったことで昨年より落ちるが、味は伝統のまま、そんな話を聞かされた。

 市内ではこの土の付いたまま販売されるものもあるが、何か上質な品に見える。岩国レンコンは「門前(もんぜん)バス」といわれる。これは篤農家の一人が、岡山から備中種を持ちかえり、これを門前地区に植えたのが始まりといわれる。外周の穴が9つのレンコンは岩国産です、どうぞ味わってください。
 
 (今日の575) 蓮の花終わりて茎は食される
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年末に向けて

2022年11月16日 | 社会 政治

 列島は北の国や高い山などから初雪の知らせが届き一歩一歩本格的な冬へ歩みを進めている。北海道に住まいの人から冬支度は「車の冬タイヤ履き替え 庭木の雪囲い 屋根からの落雪で窓ガラスの割れを防ぐ羽目板設置 除雪用具の準備、台所・風呂・トイレなど水回りの凍結防止や隙間風対策」などなど。

 これを読むと瀬戸内に住んでいることに感謝という気になる。そんな違いがあっても暦には地域差がなく、何もかも同時進行で訪れる。スーパーでは年賀状の印刷注文受付け中で今だと大幅な割引、お節料理も受付中、こちらも早期だと割引が大きい、歳暮も同じでにぎわっている。マイナンバーカードのポイントの利用で売り上げ増らしい。

 正月まではひと月半あまりある。お供え用に化粧された正月飾りの餅も広い場所を占め高く積まれている。あまり目立たないのがクリスマスケーキ、諸物価高騰の影響が大きく、相当な値上げになるとある老舗の話。対策の一つが品数を減らし飾りを簡素にするという。求める方の気持ちはどうだろう。

 今年の暮のボーナス予測が出始めた。傾向としては増額の予測が多いが、円安傾向で先行きの見通しなど思うと、企業間格差が出るような予感がする。国家予算の防衛や福祉関係の支出増を理由に与党では増税論が表面に出た。今もっとも気になるのはコロナ、新種株も国内各地で見つかっている。感染力は1.2倍という。景気も環境も心おきなく新年を、となってほしい。

 (今日の575) 年金じゃ賞与の重み忘れ去り
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変身のススキ

2022年11月15日 | 自然 季節

 市内の紅葉やススキが秋を満喫しているレポートが載る。私が毎年足を運ぶススキ広場は浚渫でその姿を変え絵にならない。野生の力で早く回復してくれることを願っている。そんなススキの原で以前撮った珍しい姿のススキを紹介する。

 ススキの穂が咲かないままに丸い輪になっている。これをアップしたらこんな解説が届いた。穂が覗きかけた時に、鳥の糞によって穂先が葉にくっつき、そのまま成長したので写真のようになった。この時に複数の似たような姿のススキを見かえた。「自然が編み出した素晴らしい芸術作品」と知人からはコメントが届いた。

 毎日のように各地の紅葉が綺麗な画面で紹介され、居間にいて旅している気分にさせる。ただ、コロナ禍が終わっていない段階で行動規制のない人出に心配はしている。今日発表の新規感染者、全国で10万人を超え、東京都も1万人を超えた。本県も7波以来何度目かの900人を超える。これを受けた夕方のニュースでは1月の成人式ごろにピークというAIの予測が出ている。気をつけよう。

 子どものころにススキをなぜかわ知らぬが「かや」と呼んでいたように思う。「かや葺き屋根」と呼ぶのはそんなところからきているのかも知れないと思う。ススキは枯れて消え、春になると鮮やかな緑の葉を生み出す、なにか人の一生に似ていると思うことがある。ススキの世界にコロナは無い。

 (今日の575) 風下へなびくススキを小鳥追う
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真上の月

2022年11月14日 | 生活・ニュース

 今日は新聞休刊日。いつもり遅い5時半ころ新聞は届かないがどんな天気はと玄関をでる。門扉の傍に玄関を見つめるように人が立っている。驚いたが相手もドアが開いたので驚いた様子で歩き始めた。その後ろ姿は時々見かける愛犬を連れて早朝散歩する人だった。

 日の出にはまだ1時間ほどある上空を「うん、よく晴れているな」と見上げる。頭上真上に、先日の皆既日食で列島を楽しませてくれた月が見える。間もなく下弦、新月まで10日あまりの姿が白く見える。頭の真上、しっかり上を向きスマホで撮る。

 真上の月、特に気を付けていたわけではなく、休刊日と早朝散歩の人が重なった偶然がなければ気づくことはなかった月の位置。今は、東方から顔出し14時間余りかけて西方に入っていく。長い一夜、地球をどんな思いで見ているだろうか。

 早朝ウオーキングをしているころ、山の端に隠れる月を何度も眺めたり写真を撮ったりした。太陽の入りの夕焼けのような派手さはなく、静かに沈んでいく様子は私好みの風景の一つで、大きな深呼吸をし、朝のすがすがしい空気を胸いっぱい吸い込み、今日もがんばるぞと自分に言い聞かせていたことを思い出し、しばらく眺めていた。

 (今日の575) 長き夜にひときわ映える秋の月
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感染8波に向かう?

2022年11月13日 | 社会 政治

 県内のコロナ感染者数が下げ止まりがひと月前くらいでしばらく横ばいだった。全国の感染者増加に合わせたかのようにそれが増加傾向に変わっている。横ばいのころは多くても300人程度だったが、最近は600から900人という人数が発表される。

 厚労省の感染者集計方法の変更から、図のような推移は公表葉されなくなった。一目で素人にもわかる感染状況なのに何故かと思う。行動制限やマスク着用の緩和、外国人観光客の入国制限解除などウイズコロナへ向けての姿勢が進められているから、新規感染者数が一人歩きは困るのだろう。

 コロナ第8波が公の席でも発言され始めている。12月から1月にピークという報道もある。最近は感染者の増減が前週比で報道されるが、多い時は前週の1.5倍近い新規感染者が発生している。忘年会やクリスマスなど多人数での飲食機会も増え感染機会が増す。行動制限なし下の行動に注意が必要だろう。

 治療方法や治療薬がしっかりしてきたので安心、という書き込みを見たが、感染しないさせないことが第一だと思う。周りの人はみんなマスク着用で生活している。感染し抗体のできることが感染防止策という考えもあるようだが、感染した人の話を直接聞くと、感染しない方がいい、私はそう思っている。5回目のワクチン接種券が間もなく届く。

 (今日の575) ワクチンとマスクと自粛で対コロナ
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石蕗の留守番

2022年11月12日 | エッセイサロン
2022年11月12日 毎日新聞「はがき随筆」掲載
 
 警備会社の管理ステッカーが門扉に張られて数年くらいたつ家がある。築年数はそれほどたっていない外観だが、戸や窓は締め切られていて、留守宅だとわかる。それでも季節ごとに職人による庭木の手入れがされ、持ち主の家を思う気持ちが伝わってくる。
 そんな敷地の門扉の内側に大株の石蕗が咲いている。季節が来れば咲くといえばそれまでだが、なんとなく殊勝というか、見慣れた花だが、家主の気持ちに応えてしっかり守っている。
 石蕗は「困難に負けない」という花言葉がある。務めを果たそうとする姿を見習おう。


 (今日の575) 石蕗の黄色映えさす初冬の陽
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くじらじゃく

2022年11月11日 | 生活・ニュース

 部屋の片づけをしていたら、人形ケースの下から珍しくもあり懐かしい物が見つかった。それは長さ75㌢ほどで竹製の「鯨尺(くじらじゃく)」。ここに隠れた、いや紛れ込んだのはこの家を新築し引っ越しの時だろうから、足掛け28年目に姿を現したことになる。

 鯨尺は年配の方ならご記憶がある長さを測る物差し。単位は尺貫法で、名前の由来は古くは鯨のひげで作られたという。和服を作るときの寸法をこれで測っていた。鯨尺の1尺、測ってみると約38㍉が少し切れる。姿を見せたものは2尺の物差しになる。

 子どものころ、母はこの物差しを使って縫物をしていた。同じ竹製でも学校で使う30㌢の物と違うので覚えている。和服の世界では寸法を測るとき、表すときに現在も用いられていると載っている。同じ尺貫法でも建築用とは1単位の長さが異なるというから紛らわしい。

 1959(昭和34)年以降はメートル法による統一で製造販売が禁止された。永六輔さんらの活動で77年に再び製造が認められ市場に出ているそうだ。母がいつ求めたか分からないが生きていれば109歳、禁止前の製品に間違いない。少なくても80年くらいは経っていそうに思う。今度は姿の見えるところに置いておこう。

 (今日の575) 八十路越え今も使える鯨尺
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