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「出る杭は打たれる」ということわざがある。意味を復習してみるとこうなる。「才能豊かで頭角を現した人や、出すぎたふるまいをするものは、他人の妬みを受けて憎まれたり、邪魔にされたりするものだということのたとえ」。平凡な人間なのでこうした経験はないが、したことがあるかもしれない、と反省する。
同じようなことわざに「大木は風に折られる」がある。ある神社にたたずまいする数本の銀杏の木を見ながら、さすが神のもとに育った神木かと思い、高さ根回りの大きさ、葉が緑から黄色に変わる姿を眺めていた。ところが、何年振りかに訪れたそこには神木かと思っていた銀杏の木がない。風ではなく人によって切られたという。
樹齢は知らないが、大きくなりすぎ倒木の危険が増したことから地上数㍍のとこで伐採されたようだ。切り残された幹を覆い隠すように黄色に色変わりしかけた新芽から出た葉が茂っていた。これだけの枝葉が子孫として姿を見せていることに、次世代に生き延びる自然の力強さを感じながら、もう一本の同じような運命の大樹を思い出した。
それは、錦帯橋近くにある吉香公園にある山口県天然記念物「エンジュの木」、枯れ死の危険性があり、そばの国指定重要文化財の吉香神社や園内通路があるなどから地上3㍍のとこで伐採された。すぐに新しい枝葉が生まれ、今は茂っている。私はこの枝葉が2代目エンジュの木として育つことを願っている。
(今日の575) あまりにも育ちすぎたか銀杏の木