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くじらじゃく

2022年11月11日 | 生活・ニュース

 部屋の片づけをしていたら、人形ケースの下から珍しくもあり懐かしい物が見つかった。それは長さ75㌢ほどで竹製の「鯨尺(くじらじゃく)」。ここに隠れた、いや紛れ込んだのはこの家を新築し引っ越しの時だろうから、足掛け28年目に姿を現したことになる。

 鯨尺は年配の方ならご記憶がある長さを測る物差し。単位は尺貫法で、名前の由来は古くは鯨のひげで作られたという。和服を作るときの寸法をこれで測っていた。鯨尺の1尺、測ってみると約38㍉が少し切れる。姿を見せたものは2尺の物差しになる。

 子どものころ、母はこの物差しを使って縫物をしていた。同じ竹製でも学校で使う30㌢の物と違うので覚えている。和服の世界では寸法を測るとき、表すときに現在も用いられていると載っている。同じ尺貫法でも建築用とは1単位の長さが異なるというから紛らわしい。

 1959(昭和34)年以降はメートル法による統一で製造販売が禁止された。永六輔さんらの活動で77年に再び製造が認められ市場に出ているそうだ。母がいつ求めたか分からないが生きていれば109歳、禁止前の製品に間違いない。少なくても80年くらいは経っていそうに思う。今度は姿の見えるところに置いておこう。

 (今日の575) 八十路越え今も使える鯨尺
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