東日本大震災から間もなく2年7カ月。そのとき起きた原発事故、日本のエネルギー問題について国の定かな方針は示されていない。そんな中で、自然エネルギーを電気に変換する取り組みは進んでいる。進むほど電気料金への跳ね返りは避けられないが、これが今の現状と理解するしかない。
太陽エネルギーは無尽蔵に思えるが、これも自然のこととていろいろ不安視する論文もある。そのエネルギーを子どものころに実感したのは理科の授業。白い紙に黒い丸を書き、そこに凸レンズの焦点をあてる。ほどなく白い煙が炎に変わる。すごい、という思い以外に驚きが展開することはなかった。ところが、今はそれが技術の進歩で電気に変換される。広大な敷地にパネルの並ぶ風景はSFの世界のようだ。
山頂に並ぶ風力発電用の風車を見ながら思いだす。遊びで作ったかざぐるま、風上に向ければ回る。風が吹かなければ走って風を起こし、その風を受けて回して遊んだ。そんなかざぐるまが風力発電の原型になっている。風力発電が試験期のころ、その風車を真下から見上げたことがあるが、その巨大さに圧倒された。
風力にしろ太陽光にしろ、そのエネルギーを転換し利用するには巨大な投資と設備が今は必要だ。民家の屋根に設けられた太陽光パネルを見かけることが多くなったが、普及というにはまだ時間が必要だと感じる。設置費用が安価になれば普及も早かろう。
庭先に立って道行く人を楽しませる可愛いかざぐるまを見ながら思った。少し大型化し家の庭に建られ風力発電機もやがて実現するだろう。エネファームはガスから水素を取り出し空気中の酸素と反応させて発電し、その時の排熱は給湯に利用する。クリーンで安価なエネルギーへの夢は広がる。