日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

釣瓶落とし

2013年10月30日 | 生活・ニュース


 台風29号は西方へ進み日本には影響なしとして気象情報からは失せた。このところ夏日も現れずしのぎやすくなった。かたや朝方の冷え込みは1枚重ね着をうながす。街路樹も慌て色付きのスピードを増し来た。晩秋という気のせいか日暮れが「秋の日は釣瓶落とし」のことわざを実感させる。

 これは、日が急に沈むようになった、日暮れが早い、そんな感じを釣瓶が井戸の水に向けてスルスルと真直ぐ落ちていくところにかけたという。「ツルベを井戸になぜ落とす」と聞かれ不思議に思い聞き返したら「笑福亭鶴瓶」さんと混同していた。「朝顔に釣瓶とられてもらい水」と置き換えれば間違いは起きなかった。

 釣瓶は井戸の水をくむために下す桶をさす。これに縄がついていて、滑車を使って水の入った桶を引き上げる。その水は夏は冷たく冬は温かく自然の恵みを感じる。子どものころ、遊びでのどが渇くと井戸の水をくみ上げて飲んでいた。今なら自販機だろうが、そのくらいの数の井戸があった。

 滑車は釣瓶を楽に引き上げる働きをする。以前住んでいた家の庭に井戸があった。井戸には釣瓶と滑車が残っていたがそれを使ったことはなかった。引っ越すとき、滑車だけは思い出にと保管、今も物置に座を占めている。これからも用を言いつけることはないだろうが、気の済むまで物置で休ませよう。
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