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ふと見上げたら青空を背にTVアンテナから送受信されているような一直線の白い雲の筋が見えた。アンテナの位置で少し角度をつけているが、左右で筋のかたちが異なりいかにも仕事をしているように見せている。電波は見えないが、漫画ならストーリーにあったいろんな形の電波が描かれているがそれを不思議に思わない。
空中には幾百千の電波が行きかっている。そのすべてが地球を含む宇宙の平和と安定に寄与する電波なら喜ばしいが、ニュース報道から思うに、中には戦争を頂点とする人類を含む生き物を不幸にさせることをたくらむものがある。こうした電波をとらえるのがアンテナ、TVから宇宙船まで様々にある。
アンテナは「電波を送受信するために、空中に張る金属製の装置、いろいろな情報をつかむ手掛かりとなるもの」で電波は見えないがアンテナはいつでも目にすることができる。最近その姿を見かけなくなったアンテナ、それはアマチュア無線家が建てていたアンテナ。その昔は銭坪の山頂で送受信を楽しんでいたという知人が「時世の移り変わり」と遠くを見つめるように話した。
アンテナを張るという。これは情報を集める手段を講ずることと辞書は説明する。今、マスコミは明日発足する新内閣のことで報道合戦をしている。各報道を見ていると予測する内容はほぼ類似同一で差異がない。同じアンテナか、情報の発信元が同じではと思いながら聞いている。自然に出来たあの筋雲はどんな情報を発信しているのだろうか、いや受信しているのだろう。もしかしたら新内閣を知っているのかもしれない。