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☆アーサー・コナン・ドイル「シャーロック・ホームズの回想」感想

2006年12月28日 11時14分05秒 | 文学
シャーロック・ホームズの回想 新訳シャーロックホームズ全集コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズの回想」(光文社文庫)を読んだ。
「最後の事件」でコナン・ドイルはホームズを殺したが、読者の強い要望で(いやいや)復活させたという話をこれまで何度か聞かされて、「ふうん、そうなんだ」と思っていた。初めて「最後の事件」を読んでみたが、コナン・ドイルが本気でホームズを殺そうとしていたのかどうか疑ってしまう。
死体なき殺人は殺人ではないというのは推理小説では鉄則なんではないだろうか。
本気でホームズを殺したいなら、医者であるワトスンに看取らせるなり、葬式に出すなり、いろいろとやり方がありそうなものだが、この、死んだかどうかはっきりしない終わり方はどうなんだろう。
心のどこかで「読者の反発にあってしぶしぶ復活」ということを考えてたんじゃないかと勘ぐってしまう。
愛着がありすぎて完全に息の根を止めるのは忍びなかった、という見方もあるだろうが。

一週間、夢枕獏の新聞連載小説「宿神(しゅくじん)」を読んでみたが、ほんとうに進まない小説だ。
これまで何も起きていない。思わせぶりな表現ばかりが続く。
夢枕獏の小説ってこんな感じなのかなあ。
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