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頭木弘樹編『絶望図書館』

2021年03月18日 09時46分46秒 | 文学
頭木弘樹編『絶望図書館』(ちくま文庫)を図書館で借りて読んだ。

「おとうさんがいっぱい」三田村信行作・佐々木マキ画
たいへんおもしろくて、少しおそろしくて読んでしまった。

「最悪の接触(ワースト・コンタクト)」筒井康隆
筒井康隆らしいといえばらしいのかもしれない。あまり好きではなかった。

「車中のバナナ」山田太一
良い。もらったバナナを食べない自由もある。

「瞳の奥の殺人」ウィリアム・アイリッシュ
身体の自由がきかない老婦人が瞬きの回数によって相手にイエス・ノーを伝えるこの話を、子どもの頃にテレビの二時間ドラマで見たような気がする。女優は誰だったろう。(あとがきで「土曜ワイド劇場」のことが書かれていたが、1977年放送ということで僕は見ていないはずだと思う。再放送があったのだろうか。)
おもしろくてわくわくしながら読めた。

「漁師と魔神との物語」(『千一夜物語』より)
ものすごく暇になったら『千一夜物語』を読みたい。

「鞄」安部公房
安部公房の良さが私にはわからない。

「虫の話」李清俊
深い感動、というのでもなく、なにかごつごつした感じで、これまで読んだことのない本であるということはわかる。
キリスト教についてものすごく考えることができる。

「心中」川端康成 
わからない。

「すてきな他人」シャーリイ・ジャクスン
これもよくわからない。配偶者が実はそっくりな他人であると考えるとわくわくするという感じはちょっとわかる。

「何ごとも前ぶれなしには起こらない」キャサリン・マンスフィールド
さらによくわからない。

「ぼくは帰ってきた」フランツ・カフカ
短くてわからない。

「ハッスルピノコ」(『ブラック・ジャック』より)手塚治虫
読んだことがある。自分に子どもが出来てみて、いま読むとピノコは娘に似ているように思う。手塚治虫には娘がいたと思うが、モデルなのかもしれない。小さい女の子の感じがよく出ている。
『ブラック・ジャック』を読んでピノコのことがかわいいと思ったことなどなかったと思うけれど、いま読むとかわいい。
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