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堀江敏幸『いつか王子駅で』

2024年07月14日 13時16分01秒 | 文学
堀江敏幸『いつか王子駅で』(新潮文庫)を読んだ。
一文一文がちょっと長くて、私にはすこし文学臭が強すぎる気がした。もう少し短いほうが好みだ。
語り手の知り合いの正吉さんがカステラを残して姿を消す。そして最後まで姿を現さない。
こういう小説は正吉さんが見つかるか見つからないかみたいな興味で本を読んでいると最後まで読めないような気がする。それはただの形を整えるための言い訳みたいなもので、ほんとうは語り手が語る本の感想を作者は書きたいのだろう。
知らない作家の知らない本について多く語られ、今回はあまり興味を惹かれる本はなかったが、安岡章太郎の「サアカスの馬」は読んでみようかと思った。
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