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☆「翔ぶが如く」背表紙問題に迫る

2006年07月26日 00時59分26秒 | 文学
よく世間では「大事な大事なアタックチャンス!」と言うけれど、ほんとうはアタックチャンス後の問題が大事だ。そっちのほうが大事だ。カドをとる戦いよりも大事。
「燃えよ剣」は鳥羽伏見の戦いのところ。

本屋で司馬遼太郎の「翔ぶが如く(二)」を買った。
実を言うと週末に古本屋で「翔ぶが如く」の二巻を除く一巻から十巻までを見つけ、状態がいいものだったので購入したのだ。
で、抜けていた二巻を買ったので全十巻が揃った。
初めて司馬遼太郎の本を金を出して買った。

それはいいのだが、文春文庫の「翔ぶが如く」の背表紙はいろいろと異なる種類のものがあって困る。
古本屋で買った二巻以外の文庫の背表紙はすべて同じで、

翔ぶが如く新装版(一) 司馬遼太郎

というふうになっているのだが、本屋で見ると、

翔ぶが如く(一) 司馬遼太郎

と「新装版」が入っていないものがある。しかもこの「新装版」なしのものもタイトルが狭い範囲で書かれているものと、広い範囲で書かれているものがある。
こんなものは内容はいっしょなのだからどれでもいいと言ってしまえばそれまでだけれど、ほかの九冊が揃っているのに一冊だけ違うのは気になる。男らしくないが気になる。
しかし僕が見た本屋は「新装版」なしのものばかりで、他の巻は「新装版」ありのものもあったりするが二巻だけは「新装版」なしのものしかない。
何軒か店を廻ってやっと「新装版」ありのものを購入した。

いろいろ見て判ったのだが、文庫の字を大きくしていまの表紙の新装版にしたときに「新装版」をつけた背表紙のものが出回り、そのあと「新装版」の文字を外したタイトルが狭い範囲で書かれたもの(もともと「新装版」と書かれていた部分が空白のまま)が次に出回り、2006年になってからタイトルを広い範囲で書いて空白の部分をなくした最新のものが出回りつつあるのだと思う。
ちなみに「竜馬がゆく」と「坂の上の雲」はどこの店も全巻、「新装版」なしタイトル広い範囲バージョンになっている。これはもともと「新装版」ありが出回ったことがあったのかどうか確認が出来ない。しかし見たことがある気がする。
「竜馬がゆく」と「坂の上の雲」に比べ、「翔ぶが如く」があまり売れていない証拠だと思った。回転が遅い。
やっぱり全巻の背表紙は揃えたい。
現在背表紙が揃っていないのには他に「世に棲む日日」がある。

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