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江藤淳『アメリカと私』

2010年12月01日 23時16分43秒 | 文学
江藤淳の『アメリカと私』(講談社文芸文庫)を読んだ。この本は二部に分かれていて、前半の「アメリカと私」はおもしろかったが後半の「アメリカ通信」は退屈した。
なので読み終わったいま時点としてはあまり良い印象ではない。食べ放題のお店で、食べ始めはおいしいと思うのだが、後半はお腹いっぱいになって「もうしばらく食べ放題はいいや」と思うのに似て、後半の印象が良くない本は損をする。
前半の「アメリカと私」を読み終えたのは結構前なのだが、思い出してみると、江藤淳が自信満々なところがあり、私は誰にも甘えることができないとか、そういう格好いい発言をしていた。そういうところが鼻についたりしたが、それでも文章がおもしろく、楽しく読んでいたように思う。日々のできごとの描写もいきいきしていたように思う。
アメリカで感じる日本人である部分についてもうまく書かれていて感心したように思うのだが、どんなふうに思ったのだがもう覚えていない。
この本を読んだのは、ハワイに行くのでちょうどよいと思い読み始めた。帰りの飛行機で忘れてしまい、同じ本をもう一度買うはめになったけれど最後まで読めて良かった。

この間、しばらく仕事を休んでいたナインティナインの岡村隆史がひさしぶりにテレビに出ているのを見ていた。彼が病院でテレビ番組としてはNHKの朝の連ドラ「ゲゲゲの女房」だけを見ていたと知って、なんだかその部分に妙に感動してしまった。
入院中は「ゲゲゲの女房」くらいがちょうどいいよなあ。朝ドラのいつもの「若い女の子が上昇志向で恋も仕事も頑張る」というのではなしに「夫婦で貧乏にただただ耐える」というところが、またいいよなあ、と勝手に感慨にふけっていた。
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