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☆司馬遼太郎「空海の風景(上)」感想

2007年02月12日 01時47分44秒 | 文学
空海の風景〈上〉最近ちょっといろんな怪しげなものを読みすぎたので、ここはひとつ基本に帰り、オーソドックスな歴史小説を、と思い、司馬遼太郎の「空海の風景」の上巻を読んだ。
空海が橘逸勢とともに遣唐使として渡唐したところまで。最澄も同じときの遣唐使として別の船で大陸に渡っている。
読みやすくてわかりやすい。いい本だ。
空海が自らの性欲を正当化しようとして顕教ではなく密教に惹かれたというのはおもしろい考えだと思う。
どんなに立派な思想も、それを言ったひとの密かな欲望を現している、のかもしれない。

「といったかどうか」

「にちがいない」
という表現が多用される。
もうちょっと小説っぽく書いてもよかったんじゃないかと思う。
「竜馬がゆく」や「燃えよ剣」のころとは違うんだな、と少し悲しい。(嘘だけど)
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