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勝方恵子「沖縄ナショナリズム」;琉球新報(日曜評論)

2006年07月27日 | 「Weekly 読書感想」
 沖縄出身外の研究者に常に問い掛けられる問い「Why Okinawa?」 
 研究する側とされる側の主客関係は植民地主義の残滓と言う根拠を西欧のオリエント研究スタンスを指摘する。植民地主義にはナショナリズムが対峙・台頭する。研究者としての当事者主義、そして沖縄研究の県外者でも“沖縄を食い荒らす部外者”として被害当事者になり得るというからややこしい。
 研究主体と研究対象の関係理解にエッシャーの騙し絵やベラスケスの「侍女たち」を投げ掛ける視点は当評論の白眉だが、その解釈に“う~ん”と唸ってしまう。
 一口に研究対象とのダイナミズムというがこれは何だろう。多角化の謂か。
 筆者自身の惑いも微かに伝わるが、沖縄研究の新しいスタンスと胎動への朗々たるヘラルド・マニフェストと言っていいだろう。
 到底研究主体にはなり得ないサイドとしては微力ながらも応援とエールを贈りたい。
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