センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

お袋の味って!

2010-05-09 00:00:54 | 感覚
皆さんも幼い頃から食べて慣れている「お袋の味」があると思う。
私のお袋は美食家でもあったので、色々なお袋の味を覚えている。料理が上手く、そのお陰で五感も発達し、味覚も発達した。そして健康になったのだと感謝している。
では、なぜお袋の味が美味しく、時には懐かしく感じるのか、ここで面白い実験を紹介しよう!
5/8(土)日本テレビ「所さんの目がテン」で行われた実験である。実験内容は、被験者の一般男性に「肉じゃが」を食べて貰って、どれが一番美味しく感じるのか番号で答えて貰うものです。肉じゃがの素材は全く一緒である。
1番目は、一流料亭の料理人が作った肉じゃが、2番目は、A氏の母親、3番目は居酒屋の女将さん、4番目は、B氏の母親というように、二人の男性には母親が作ったことは内緒にしてある。
最初A氏は迷うことなく、2番と答え、見事に当てたのである。次にB氏は迷いながら2番と答え、外れたが、両者とも母親の味が分かる。似ているから迷ったのである。
B氏は、他人の母親を選んだがお袋の味に似ていると答えていることから、普段食べ慣れた味の記憶なのである。
つまり、お袋の味とは「普段食べ慣れた味なのである」、私たちの脳は、食べ慣れた味などを好み、記憶しているので、お袋の味と認識できるのです」。
本来ならば、一番美味しいのはどれですかと一般の人たちに答えて貰うと多くの人は1番と答えると思われる。やはり、一流の料亭の味は「プロの味」なのである。但し、プロの味とお袋の味では美味しさが違うと感じるのが「人の味覚の記憶である」。
また、人の味覚はその場の環境や感情によっても美味しい、不味いと認識する。これらは人の脳の脳内物質や脳波に関係している。これらの感覚を「複合感覚」と呼びます。
例えば、桜の花見をしながら食べるお弁当が美味しいのは、これら複合感覚で、この時の人の脳内では快感し、快感物質のドーパミンが分泌され、気分が高揚したときにβ(ベータ)波13~40Hz未満の精神活動している部位に現れます。これらの作用によって、景色の良い場所や風景を見ながら食べる料理が美味しく感じるのです。
ですから、私は人の味覚は「曖昧で敏感」であると提唱しているのです。
また、人の味覚の多くは実は嗅覚が深く関わっているのです。例えば、皆さんも経験あると思いますが、風邪などひいたときに、食事が美味しくなく感じるのは、体調の悪さもあり、食欲減退だけでなく、実は鼻の詰まった状態から嗅覚刺激がなくなるから食欲があっても美味しく感じないのです。
ですから、料理が普段から美味しいと感じられるのは、健康である証しなのです。
但し、現在のように子供たちや若者たちの多くが「お袋の味」が変化してきていると私は指摘しております。私の子ども頃は肉じゃがなどに代表される和食が中心でした。
最近は、カレー、ハンバーグなど中にはハンバーガーなどと答える子供たちも多いようです。時代と共にお袋の味は変わってきますが、私が危惧しているのは、現在の母親たちが忙しいのか、手作りで料理を作らず、簡単に食事を済ます食習慣を私は危惧しております。
これらは育ち盛りの子供たちの身体的な健康面は勿論ですが、五感の発達にも阻害される可能性が高いからです。味覚の未発達は嗅覚の刺激不足、よって五感が疎かにされ、刺激不足、及び脳刺激不足にも繋がる可能性があるのです。
ですから、なるべく、朝からしっかり母親が我が子に手作り料理を食べさせ、愛情を注げば、子どもはしっかり「お袋の味を記憶」をする。そして母親に思いやりと優しさを抱くようになるのです。
本日9日は「母の日」です。一家団らんで食事しながら母親に感謝の一言でも掛けてあげて下さい。「何時も有り難う」とそれだけで良いのです。
私は今回、特別ブログとして母の日に併せて書き下ろしました。
私からも天国に居る母に感謝申し上げます。
母親の偉大さ、親子の大切さ、親は居なくなってから親孝行しておけば良かったと後悔するのです。
本日、母の日は親孝行してあげる大切な日です。皆様も母親に感謝の言葉を掛けてあげて下さい。
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り致します。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、

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