センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

脳の高度な情報処理はニューロンが担っている!

2014-06-18 00:00:40 | 感覚、五感
ノートパソコンを長時間使用していると電力を消費して熱をもってしまうようにヒトの脳もその活動に大きなエネルギーを必要とする。
体重のたった2%しかない脳が平均して体の約20%のエネルギーを消費しているのだ。
これは1日約500カロリー、お茶碗2杯分のご飯に相当する。
脳の高度な情報処理は、ニューロン(神経細胞)が担っている。ニューロン同士は互いに「樹状突起」と「軸索」でネットワークを結び、電気信号と神経伝達物質を使って情報交換を行う。
また、脳は他にも「グリア細胞」と呼ばれる細胞が存在する。グリア細胞には、ニューロンに栄養を渡すものや、異物の掃除を行うもの、ニューロンの軸索に巻きついて、絶縁皮膜となり、信号の伝達速度を高めるなどがある。
大脳には約1000億個のニューロンがあるが、1日あたり10万ものニューロンは細胞分裂を行い、一生減り続ける。これが今までの常識だった。

常識が覆る! ニューロンも増殖する!
1998年、常識はくつがえされた。記憶に重要な役割を果たす脳の海馬という領域で、ニューロンが新しく生み出されていることが分かった。
ニューロン自身は細胞分裂しないが、ニューロンに分化する前「神経幹細胞」が存在し、これがニューロンを生み出していたのである。
まだ、新生ニューロンが脳の中でどのような役割を果たしているかはよく分かっていない。しかしマウスの実験では、新生ニューロンがある種の記憶に関係することが分かってきている。また、サルの大脳新皮質(大脳表面の大脳皮質のうち進化的に新しいもの)でもニューロン新生が起こっているとする報告もある。
この研究には異論もあり、まだ結論はでていないが、ヒトでいうと大脳新皮質は言語や記憶、創造的活動など高次の機能を担う部分であり,今後の研究に期待される。
神経幹細胞と新生ニューロンの研究を行っている慶応義塾大学医学部の岡野栄之教授は「今後研究が進めば、脳血管障害などの脳の病気への治療応用ができるかもしれません。神経幹細胞を体外で増やしてから、脳に移植するといった方法や、脳内の神経幹細胞を活性化させてニューロンの新生を行うといった方法が考えられます」と語る。
ニュートン別冊、人体新書より引用紹介!

私のブログでも詳しく脳神経細胞について説明しております。特に皆さんが心配されている。ヒトの脳は20歳を過ぎた頃から毎日10万という数の脳細胞が死滅するということである。
たからといって、ヒトの脳が変形したり、萎縮することはないのです。脳画像で一部が萎縮している程度で確認出来るほどです。
私たちヒトの大脳の細胞は100億以上あり、グリア細胞に至っては1000億以上の数がありますから、一生の間でも数%の死滅なのです。
高齢者になっても、グリア細胞は増えて行くのです。
先ほど説明したように、このグリア細胞の働きを詳しく説明すると!
人の脳は神経細胞の働きを支える「グリア細胞」が何と神経細胞の10倍の数があり、グリア細胞は加齢と共に増えて行くのです。
グリア細胞は、賢い細胞で3種類ほどあり、それぞれの役割りがあります。
※アストログリア細胞→血管壁から栄養分を吸収し、神経細胞に送ります。
不要物質や有害物質を血液関門で防ぐ働きをします。
※ミクログリア細胞→死滅した神経細胞が細菌などの異物を取り込み、脳内の免疫機能の役割を担っています。
※オリゴデントドログリア細胞→髄鞘を形成し、絶縁体として細胞間の刺激情報をスムーズにする役割があります。
これら3種類のグリア細胞が神経細胞に栄養を送ったり、損傷、死滅した神経細胞を修復、掃除するなど、また、神経細胞間の働きを支えたりと脳内で「メンテナンス的」な役割を担っている細胞です。
このようにヒトの脳は体重の2%程度の重さしかない臓器が、身体の酸素の40%と栄養素も20%を必要とする臓器です。
ヒトの脳のエネルギーは「ブドウ糖」のみでしかエネルギー摂取が出来ないのです。脳のエネルギーは主な原料がブドウ糖ということです。
だから、脳が疲れたと感じたら、甘い物が欲しくなるのはこれらの理由からです。
但し、現在のように人工甘味料の甘さ、ゼロカロリー、カロリーオフではこれらブドウ糖が摂取できず、脳が常に栄養失調状態なので、興奮したら抑制が出来ない、イライラするなどは、カルシウム不足である。よく空腹な状態でイライラするのは、ニューロン同士の伝達情報がスムーズに行かないのです。
ニューロンを円滑にさせる働きがカルシウムなのです。
脳トレも重要だが、脳のエネルギー補給の方がもっと重要ということがご理解頂けたかと思います。
五感プロデュース研究所、研究員、荒木行彦、


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