木村定跡を並べ直す

2016-01-16 00:00:24 | しょうぎ
こども教室にしては難し過ぎるのだが、腰掛銀の定跡の変遷を通して、小学生に将棋の定跡がどうして進化するのかを科学的に教えてみようと思ったわけだ。それに最近はこどもの引率の親がたくさんきていて、一回200円の効果を取り戻そうと思っているのかもしれない。少しは強いフリを見せないといけない。

しかも20分の間に、68年前に誕生した木村定跡にはじまり、3一玉型後手先攻、7九玉型先手先攻、7三桂保留型、先手2八角、後手一手損、腰掛けず銀と6種類の定跡を解説。

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思ったよりもこどもにも大人にも理解してもらえたのが意外。まあ、将棋が好きな人は、理屈好きな人が多いということだろうか。参考にしたのが島先生の腰掛銀の解説書。木村定跡をもう一回並べ直してみた。1948年の木村×丸田戦で登場したそうだ。


さて、1月2日出題作の解答。

A12


▲1二竜 △同玉 ▲1四飛 △2三玉 ▲3二角 △3三香 ▲3四飛まで7手詰。

「1」の字。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。



やはり一桁詰。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数と酷評を記していただければ、正誤判断。

ディーン、君がいた瞬間(とき)・映画(2015年)

2016-01-15 00:00:33 | 映画・演劇・Video
ジェームズ・ディーン没後60年。1955年に24歳でなくなったジェームズ(ジミー)・ディーンは、実に3作しか地球上に残さなかった。わずか2年間。順に「エデンの東」、「理由なき反抗」「ジャイアンツ」。

この「エデンの東」を撮り終えて、次作になる「理由なき反抗」の主役に抜擢されるまでのほんの短い期間が60年後に映画となった。ライフ誌のカメラマンが気難しい新人俳優を特集するまでの数週間のできごと。

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「エデンの東」や「理由なき反抗」では、古いアメリカに反抗する新時代の旗手という役回りで、彼の怪しい英語や独特の庇(ひさし)のようなヘアスタイル、ノーネクタイといったイメージができあがってしまったのだが、カメラマンはジミーの故郷へと向かい、その心のルーツのようなカントリー・アメリカに気が付く。

個人的には、エデンの東が一番好きなのだが原作の強さによるのかもしれない。本作の主演の方は、かなり、ディーンの本物に似ている。伝記映画の常として本物以上に演技をしてはいけないわけで、でも、もう何本か、「エデンの南西」とか「そのハンコ、理由あり!」とか「読売ジャイアンツ物語」とか撮り貯めしておいてくれないかな。

本作にも登場した、元恋人のピア・アンジェラ、理由なき反抗共演のナタリー・ウッド。ジミーの早すぎる事故死に影響されたのか、その後、人生を走り回り長生きすることはできなかった。

ジミーが、もし生きていれば、今日現在で84歳。1931年生まれの有名人といえば、勝新太郎、高倉健、ジャニー喜多川。気難しい面々だ。

調べていると、ジミーと身長がほぼ同じことに気付いた。金髪に染めて、庇(ひさし)付きのヘアデザインにしようかと思ったが、その前に減量が必要なことに気付き、やめた。

「ふるさと納税」か「ふるさと応援寄付」か

2016-01-14 00:00:42 | 市民A
(注)本記事の中で、市民税の部分に誤りがあり、したがって結論は間違っていますので、ご注意ください。

12月になってから慌てて行ったことの一つが持株の評価損の一掃。黒字と赤字を相殺して課税を抑える効果がある。今思えば、赤字だけじゃなく黒字分やNISAも全部売り払って金塊にしておけばよかったが。

そしてもう一つが、いわゆる「ふるさと納税」。

実は、やっている人が多いのだが、あまり制度を知らなかった。少し調べると、所得金額別の上限というのがあって、自分の場合は、数十万円が実行可能ということだ。そんなに儲かるならと思ったが、そんなはずもないだろうと、深く研究する前に、4ヶ所に計45,000円払ってみた。うち3ヶ所からは年内に返礼品が届き、証明書が届くが、これが市町村により表現が異なる。

あるところは「ふるさと納税」となっているが、あるところは「ふるさと応援寄付」となっている。いったいどういうことかは、すでにわかっていたのだが、納税じゃなく寄付。普通、特定の寄付金は所得控除になる額が10万円なのだが、この制度では2000円以上となっている。

わかりやすくいうと、たとえば1万円を寄付すると、8000円が自分の所得から寄付金として控除され、その8000円に対する自分の所得税と、翌年の市民税が安くなる。

仮に所得税が25%の人は10%の市民税と合わせると、35%であるから8000円にかけると2800円の税金が戻ってくる。だから寄付した1万円と比べると、支出が7200円ということになる。つまり、返礼品が7200円以上のものだったら収益がプラスとなる。

だから、何でもお得ということではなく、たいていお得にはならないということになるだろう。

そして、この制度は、結局はおカネ持ちで所得税率が高い人の方が圧倒的有利ということになる。所得税が累進課税だから、減税の方も累進減税となる。所得税が50%の人は市民税と合わせて60%が還付になるから、損益分岐点はずっと下がるわけだ。

ということで、投資してから気付いたわけだが、最大のメリットは、各自治体がお墨付きを与えた地元のお勧め品を楽しめるということに限定的に考えることにしたわけだ。

そして、到着したものを少しずつ飲んだり食ったりするのだが、第一弾が北海道せたな町より届いた日本酒2本。ブランド名は、「よしこ」と古風な女性の名前がついている。いとこの名前と同じだ(たまたま)。せたな町長殿より、お礼の手紙がきた。

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手紙の冒頭で、「貴台におかれましては、ますますご清栄のこと」とお喜び申し上げられてしまう。

「貴台」という単語を知ったことも、1,000円分位の効果だろうか。三省堂の国語辞典で調べると、「自分より同等以下の相手に対して用いる敬称」ということだそうだ。確かに町長殿よりは目下なのだろう。

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酒の方は、特別純米原酒となっている。よくわからないが。原料は有名な「きらら397」である。

いつも口に合わない岡山の酒を飲んでいるだけに、すばらしくおいしく感じる。大吟醸とかいうのはたいてい抑制のきかない甘さを感じるのだが、北海道らしく、遠慮がちでまとまった味で、飲む側の人間(貴台)に対して、「こんなものでいいでしょうか」と尋ねているような謙虚さが感じられる。

2本で1万円ということは、私的には税率の減税効果額を差し引くと、まあ妥当な感じがある。

これから先、時々、問題ありの返礼品が登場するので、よろしく。

ミルクティ・オレオ

2016-01-13 00:00:59 | あじ
夜の10時頃に倉敷駅の近くで開いている店というと、呑み屋以外はきわめて少ない。最近オープンのセブンイレブンも10時閉店だし、時々はそれより早く閉める。スタバも9時半頃には閉店しているので、8時か9時までだろう。パン屋もトンカツ弁当も在庫がなくなれば閉店だ。

開いているものが二つある。一つは、倉敷駅そのもの。もう一つがマックである。午後11時まで。(でも、東京発7時半頃の新幹線だと11時半過ぎるので、全部閉店だ)

で、その日は夜の宴会と焼鳥屋の新年会というコースで、その後10時過ぎの夜行寝台(サンライズ出雲)に乗るために、ちょっと口直ししたかった。焼鳥は口の中がべたべたで塩辛い。外食としての焼鳥というのは、塩分を大量に使っている。店側の考えでは、塩辛い方がよく売れるしビールの進行も早い。あえてマイナスをあげるとお客様の健康問題だが、焼鳥を食べながら店内で高血圧で倒れる人はいないだろう。

ということで、スタバがあいているかと思ったが、既に店内清掃済みでガラス越しに薄暗い無人の店内であることがわかる。

ということで、こういう時にしか行かないマックに行くが、満員だ。経済学的に言うと「残存者利益」の極めて限定的かつ短時間モデルだ。

で、焼鳥の後にバーガーという気にはならないのでメニューを眺めていると、目新しいものがある。

「ミルクティ・オレオ」

たぶん、スタバのフラペチーノ対抗策を考えたのだろう。「現段階で対抗できるものは」という命題の解答。

最近、同情していて、新メニューを頼んで見る。スタバの場合はメニューを一回裏声で喋っておかないと発音できないようなものが多い。途中で息切れしたりする。最近も「ホワイト チョコラティ クランブル ココ フラペチーノ」とか「クリーミーバニラフラペチーノwithエスプレッソショット」とか「ホワイトザッハトルテ」とか・・

「ミルクティ・オレオ」の発音は簡単だ。

注文したところ、スタッフ(店員)の方が喜んでくれて、「三日前に新発売になりました」と言って、製品の特徴を教えてもらった(忘れてしまったが)。

なんとなく、三日間で初めてのお客みたいな言い方だったのだが、岡山の人は保守的だからねえ。

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で、意外においしいです。ベースがミルクティというところで、スタバとの比較をかわしているというのが、案外いいのではないだろうか。欠点は容器。デザインにセンスなし。柄を派手にすると、肝心の商品がめだたなくなるだけだ。妙な構造のスプーンも意味不明で、さらに中途半端なプラステックのカバーは使いにくいだけだ。

しかも、マックの欠点は、こういう新製品をすぐにやめてしまうことなので、本番の夏までに、改良を加えてもらわないと、日本からMマークが消滅して失業率が上がってしまうから。

倉敷の引売り菓子が鎌倉で、さらに

2016-01-12 00:00:16 | たび
忘年会で収まらなかった宴会のことを新年会というらしく、まだかなり続いていて、西や東や北へということになり、先週金曜の夜は倉敷でパーティがあり、その後、近くの焼鳥店に行き、途中で脱出して、夜10時過ぎの寝台車で横浜へ向かうことになっていた。そして計画通り焼鳥店から倉敷駅まで裏通りを歩いていると、リヤカーの荷物を引いている黄色のユニフォームでキャップを被った若い男から声をかけられる。

その前に、なぜ中央通りという立派な名前の付いた表通りを歩かないかというと、夜の10時頃になるとC国女性が20メートル間隔で並んで、「マッサージいかがですか」としつこく客引きをしているからだ。新橋烏森通りより多いと思う。女性の数に対してマッサージ店はそんなに目につかないから、どこでどういうことが行われているのかは不明なのだが、そんなに暇じゃない。

そして、黄色のユニフォームの男は妙なことを言い始める。

僕のことを知ってます?」

で、色々記憶を辿ってみるが思い当たらない。さらに、意外な展開。

お菓子を売ってます

六本木あたりだったら、「お菓子」というのが別の隠語だったりするのかもしれない。「卒論書いてます」とかもあるし。

しかし、男はただちにリヤカーに積んでいる色々な箱を次々にあけてみせて、本物の「お菓子売りの青年」であることを証明する。

そして、ある箱入りの菓子を推薦する。「豆乳でつくっているので日持ちしますから」と言われ、1,620円で、たぶん倉敷銘菓のような豆乳製のバウムクーヘンらしいものを購入。

そして、駅の時間調整でファストフード店(明日記載予定)に寄り、寝台車の極狭の空間に潜り込むことになる。棺桶の二倍位の容積の個室の中で、着替えをして、さっき買ったお菓子を手持ちのバッグの中で整理するために調べると、倉敷銘菓じゃなかったわけだ。

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鎌倉銘菓「鎌倉豆乳ばあむ」だそうだ。倉敷で鎌倉。さらに、一抹の不安は、「ばうむ」ではなく「ばあむ」。バウムクーヘンは、バウム=木(年輪)、クーヘン=菓子というドイツ語なのだが、「ばあむ」って何だろう。


そして翌日、豆乳だとさらに日持ちしないのではないだろうかと思い、箱から取り出す。そして昨夜の不安内容を思い出し検査。

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バウムクーヘンの型枠にケーキ地を流し込んで焼いただけのスポンジケーキのように見えたわけだ。年輪がはっきり見えない。お風呂の掃除に使う波型の付いた本物のスポンジによく似ている。

実際には、年輪があった。かなりきめの細かい年輪で、木材であれば、木目の詰まった高級材ということになるが、豆乳仕込みであることから極めてやわらかく、スポンジ状に感じてしまうわけだ。


後日、ネットで調べると、倉敷では「黄色のユニフォームの販売員からお菓子を売られた」という報告が多発しているようだ。それで最初の一言が「僕のことを知ってます?」だったわけだ。

これからは、表通りを歩くべきだろうが、また失敗しそうだ。

ベッキーって何だったのだろう

2016-01-11 00:00:58 | 市民A
「ベッキーの冒険旅行」は始まって、すぐ終わることになりそうだが、なんとなく既視感のある展開になってきている。

その前に、ベッキーはどういう存在なのかというと、芸能人としてのタレントというかアイドルというか、そういう位置といってもいいだろう(略して「タレント」と書く)。

ところで、タレントという人間の集団を考えてみると、単なるタレントという人は非常に少ない。ほとんどのタレントは、お笑い出身とかスポーツ出身、俳優(女優)出身、歌手から転身、アナウンサー、最近は国語の先生とか元政治家や女医など様々なのだが、ほとんどは他の分野で努力を積み重ねて一流まで届かざるも二流レベル以上まで到達してから、その中で何か光るところがある人がなっている。

では、彼女は何だったのだろうと考えてみると、確かにCDを出したり、ドラマに出演しているけれど、それは彼女がタレントになってから後のことだろう。

つまりアイドル系のタレントという型枠にはまることを目的として自分をストーリーに合わせていたように感じるわけだ。そして、完全に周囲の期待するイメージの型枠に合わせていたわけだが、ついに無理というか矛盾が出てしまったわけだ。

「瞳が美しい清純なハーフタレント」。ロボットじゃないのだから。

思えば、サムラゴーチ事件は、聴力の不自由な作曲家という型枠にはまらなくなって長い人生演技が終了したわけだ。とりあえず、同じような展開になっているように思える。

つまり、すべてが何らかの目的(今回は商業的)で作られた偶像崇拝だったということなのだろう。アイドルの語源だって偶像だ。安倍政権だってベッキーほどではなくても疑うことなく信奉している人間はいる。自民党のCMキャラクターみたいなものかもしれない。

偶像崇拝の危険を、この事件から学ぶべきなのだろう。

それにしても、同じネタをつかんでいた他社が、あえてスルーしたのは、アイドルを傷つけた場合の損得があったのだろう。川谷×、ベッキー×、出版社◎ならいいが、出版社が×××という可能性はあるし、今回だって行き過ぎ報道との声も大きい。

不幸だったのは、文春の編集長は、秋の春画展の特集記事の中で「見せすぎて」しまい、手鎖3ヶ月という江戸時代のような処分を受け、編集長復帰を期して大スクープを狙っていたらしい。正月にわざわざ長崎まで取材に行ったわけだ。今回の結果が、蟄居幽閉なのか特別ボーナスなのか、まだ不明だ。

冒頭に戻って、専門分野のないタレントだったわけだが、ある意味ではネガティブではあるが「冒険旅行失敗者」というジャンルを作ったわけだ。冒険といえば右に出るものがいない「イモト」に弟子入りしたらどうなのだろう。所属事務所は異なるし、年は自分の方が上なのだが。

中国 古代の造形展

2016-01-10 00:00:12 | 美術館・博物館・工芸品
羽田空港美術館のことを知る人は少ないかもしれない。ANAが主に使っている第二ターミナルの手荷物検査場「D」のそばのエスカレーターを上がったところだ。要するに、文字通り、空港の一番はじということ。しかも入場無料だし、展示品の撮影は事実上フリーだ。(ガラス越しだが)


期間を決めて企画展を続けているが、半分以上が「永青文庫」からの提供である。つまり、細川家が室町時代以降、営々と収集している古今のお宝である。今まで細川家のお宝をずいぶんみてきたが、室町時代には将軍家に次ぐ家系であり、江戸時代では熊本の巨大大名ということで、国立博物館や徳川博物館も驚くばかりの逸品揃いだ。

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大別すると、室町幕府の頃に集めたもの、江戸時代にこつこつを収集していたもの、元首相のおじいさまが昭和初期に集めたものということらしいが、今回の出典は、その元首相のおじいさまが収集したものが中心ではないだろうか。紀元前9~7世紀のものからはじまり、ほとんどのものが紀元前つまり「漢」の国までのもの。中国がもっとも思想的にも文化的だったのは、漢、唐、ついで明代だろうが、そういうものがゴロゴロと並んでいる

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その中でも、はじめて見たのが「玉豚(ぎょくとん)」。豚丼玉子付きみたいな名前だが、後漢の時代だ。

これは貴人の埋葬に使われる葬具で、両手に一個ずつ握らせたそうだ。

なぜ、豚の形なのか? わかっていないそうだ。

一説には、死者の食料とも言われる。

一説には、豚の多産性にあやかり子孫繁栄を死者に約束するためとも言われる。

なんとなく、両説ともあっているような気がする。食料というだけなら他の肉(羊)とかあるし、多産というならネズミの方が上手だろう。

現代でいえば、棺の中に、故人が最後のお歳暮でいただいたハムを2本入れるようなものだろうか。

岡目八目の境地か・・

2016-01-09 00:00:02 | しょうぎ
将棋ペン倶楽部通信46号に書かれているエッセイ「岡目八目について」。筆者は水野さんと言われ、京都のR大学将棋研究会の元顧問。退職後は将棋クラブで楽しむ団塊世代ということだそうだ。

このエッセイは論理的に複雑になっていて、

1.「岡目八目」という格言は、対局者より観客の方が客観的であることを意味する。

2.しかし、プロの世界では、対局者の方が読みが深いので、この格言はあたらない。

3.しかし、プロでも人間なので、熱くなることがあるので、扇子や色紙に「静観」とか「明鏡止水」とか「無心」とか書いて自らの戒めにする。

4.ところが、羽生名人の場合は、勝負に勝つ戒めとしてそういうことばを書くのではなく、よく「玲瓏(れいろう)」と書くのは、王と玉とが静かに向かい合う世界をイメージしたことばで、勝つか負けるかというような邪念を捨て、将棋道を究めようということなのだろう。

という論理展開になっている。

少し、羽生名人を持ち上げ過ぎではないかと思わなくもない。2015年度の勝率は、いつもより少し低く年末段階で6割5分。どう考えるべきなのだろうか。終わりの始まり??


さて、12月27日出題作の解答。

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とにかく長い。考える場所は1ヶ所だけかもしれない。年末なので1で始まり、長い1年を、めでたい二枚馬で終わる。午年だったらもっとよかったが。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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今まで無仕掛図はなかったはず。初めて作ったので驚くような手はない。試作品で失礼といったところかも。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数と酷評を記していただければ、正誤判断。

牡蠣フライ

2016-01-08 00:00:08 | あじ
正月料理に飽きてしまい、まだ冷蔵庫には封を切っていないニシンの昆布巻きとたらこの昆布巻きがあるというのに、とんかつ屋にいってしまったのだが、思わずカキフライも食べたくなり、ロースかつにカキフライ付きという高カロリーごはんになってしまった。一応、麦飯なのだが。

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そして、皿の右側にはロースかつだが、左側にカキフライ。これが大きい。10センチをわずかに下回るも9センチ以上はありそうだ。

岡山は全国第三位の生産地だそうだが、一位の広島と二位の宮城が多過ぎて、横綱と十両もの差があるが、その結果、県外にはほとんど出荷されない。

遠い遠い昔、横浜駅の西口で働いていた時に地下街に巨大なカキフライを提供する店があって、よくランチに行っていたが、今は跡形もない。地下街自体が作り直しになった。

味は大きくても普通というところだ。もっとも、一緒にロースかつなんて盛り込みで食べるのが邪道なのかもしれないが、牡蠣って高いよね。

ひょっこり富士山

2016-01-07 00:00:32 | 市民A
東京や神奈川では晴れた冬の日、特に風の強い日に富士山を望めるのはよくある話なのだが、正月に羽田空港第一ターミナル(JAL)で、搭乗時刻を待っていると、乗るべき機体のずっとずっと向こうに富士山の輪郭が見えた。あわてて撮影すると、つられて大勢が写し始めたので、気まずくなって、数分間、姿を隠すことになった。

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遠景にANA機と国際線ターミナル。そして富士山だ。

富士山の美しさはその斜面カーブの自然さと、左右対称の輪郭だろう。また冬は白く、夏は黒いという季節感も感じる。

そして、昨年、おおた家の過去帳を調べたところ、9代目にあたる私の初代にあたる方の生年が1707年ということがわかったのだが、まさにその年の年末に富士山の最後の大爆発が起きている。宝永山という富士のこどものような山が東南側斜面にできて、そこから大噴火を続けた。ちょうど南東側の羽田方向から見ると、ニキビのように突き出した宝永山はちょうど正面から見えるわけで、江戸から見ると、山の中腹から煙が噴出すように見えたのだろう。逆に、東京から遠目に見ると宝永山が見えずに左右対称型に見えるわけだ。あの富士山の斜面の形は、溶岩の粘度が大きからず小さからずという微妙なバランスの結果なのだが、それにしても火山生成時には、とんでもない地下のエネルギーが地上に出現したわけだ。

宝永爆発の時は、東京湾での直下型地震や、東南海が動く宝永大地震などが発生し、そのあと富士山が爆発した。そして、色々あって、遊び人の徳川綱吉が文化を奨励したことで隆盛になった元禄文化が富士山爆発と期を一にして、終わる。2年後に綱吉が亡くなる。

後に、浮世絵の世界では広重がよく画面の中に「ひょっこり富士」を描いている。北斎は自ら富士山周辺地をめぐり、富岳三十六景を作っている。

まあ、ご先祖様も関東にいたわけでもないし、生まれた時の火山の爆発を見たわけではないだろうが、代わりに私が見届けてやろう、と思っているだけだが。

そして夕焼けの富士を見ることなく、本機に乗り、しばらくすると、富士山の真上を通過することになった。

ついに中東大混乱が始まるのかな

2016-01-06 00:00:16 | 市民A
19世紀から20世紀、そして21世紀。ポスト・ナポレオンというべき世界史の流れをみていくと、人類は大きな損失を出しながら、まがりくねった道を進んでいるように見える。必然か偶然かわからないが巨大戦争があり、共産主義が現れたり、ナチスという思想が生まれ、最後の世界大戦は原爆投下にいたった。奇妙なことに核兵器競争の末に原爆があったのではなく、原爆さく裂が先にあって、その後に核競争が始まった。

そういう大きな流れの中で論理的でない存在が二つあって、一つは中国という国家であり、もう一つがサウジ王朝である。その二つの異質な国家は、将来のある時点には政治体制が変わっているだろうとは思うものの、どういう道筋で今の体制がなくなるのか、見当がつかない、という状況なのだ。

今回、中国のことはおいて、サウジのことだが、シーア派の長老はじめ多くの宗教家を死刑にした。公式的にはISにつながる危険思想だからということだが、イランは黙っていないだろう。軍備に大量の資金を投入していたサウジと、戦争好きなイラン。海をはさんで向かい合っているのだから、戦いになれば全面的な戦争になる可能性がある。ホルムズ海峡の問題ではなく、「ペルシャ・アラビア湾内でミサイルが飛び交う」こともあるだろう。

ところで、もとより、人権大国の米国が価値観の違うサウジアラビアの肩を持つには大きく二つの理由があって、「原油の生産量や埋蔵量が多いこと」。そして、「米国債を大量に保有していること」である。

とはいえ、昨今の原油事情では、サウジの国家予算は大幅な赤字になっているとのことである。さらに今までの裕福な財政は、国民にほとんどの住民サービスを無料にして、それで国民の離反を防止してきたわけで、借金国家に転落すれば、増税になったり、国のサービスが有料化したりして、国民の離反が進む可能性がある。そして混乱のあとに民主的政府が樹立されるのか、あるいは再び砂漠に戻っていくのか、よく見えないわけだ。かつて石油相だったヤマニ氏が自動車がガソリンを使わなくなったら、サウジは再び砂漠に戻るだろう、と予言したことが、妙に記憶に残っている。

バラバラ事件について

2016-01-05 00:00:45 | 市民A
門真市でクリスマスイブにシェアハウス住人の女性同士の殺人事件が起こり、さらに、バラバラにして隠ぺいを図る途中で容疑者が捕まった。森島容疑者。

本件については、実は様々な角度で興味を持っている人がいるだろう。

たとえば、被害者と容疑者の関係。
二人が愛人関係にあったという説と、異性の恋人の奪い合いだったとする説が二分されているが、被害者が家賃の集金係だったということなので金銭説もあるだろう。

たとえば、わずか数日間で頭蓋骨になったという怪。
当初は、喰人説があったが、塩酸で溶かしたという説が浮上。素人が簡単に再現実験するには、洗剤に肉を浸けてみればいいが、やめた方がいいだろう。何か利用したくなったら大変だから。

たとえば、自称イラストレーターという表現について。
一説では、自称というのは世間的には職業家としてのレベルには達してないものの、本人は職業としていると自認している場合。
一説には、単に、警察が未確認の場合。
一説には、自称○○という言い方をしないと、○○の専門家に失礼にあたるから、とも言われる。

そして、私が関心を持ったのは、まったく異なる視点からである。

森島容疑者の出身地。岡山県。3年近く前から私が仮寓を構えているのが岡山県である。結構妙な事件が多い。女児監禁事件とか自分の寺に放火した僧侶とか。

森島容疑者は、岡山県から8月に大阪に引っ越したそうだ。

本件だけではなく、2008年に起きた江東区のマンション神隠し事件では、女性住民を暴行目的で襲撃し殺害。自室に遺体を運んだあと、マンションをマスコミが取り囲む中、平然と切り刻みトイレに流した男がいた。星島受刑囚(無期)。彼は岡山県玉野の高校出身だ。

さらに、2014年には、津山市で北海道の闇金業者が殺され、バラバラにされ焼却されたあと、川に流されて発見された。実行犯は地元津山の人間だった。

こうなると、「岡山県人はバラバラ殺人が得意だ」ということになるだろう。

では、なぜ平然と肉をそぎ落としたり、塩酸で溶かしたりできるのだろうか。仮に私なら(例が大変まずいが、前段の殺人部分の仕事が終わった段階の後だけ考えたとして)、バラバラにしたら、ただちにバッグに小分けにして、山の中か郊外の空地か人気のない海岸にスコップを持っていくだろう。そして、運命を悪魔に任せるしかない。長い時間をかけて始末するような気にはとうていなれないだろう。

ただ、岡山人と付き合ってみると、他県人と違うところがあって、相当強い他県に対するコンプレックスを持っていることに気付くことがある。そして、他県に出て行っても、なかなか同化せず、すぐに出戻ってきたりする。結構、社会的弱者に対する差別意識も強い。

そして、方言が独特で、若い人でも標準語とバイリンガルの人も多いが、岡山弁しか話せない人もいて、そういう人が大阪や東京にいくと、友人もできずに、会社をやめて帰ってきたりする。星島受刑囚の場合は、さらに足に大きな火傷痕があってこれもコンプレックスを形成していたようだ。

森島容疑者の場合だが、まだ出身地や学校の報道はないが、イラストレーターという職業を自称しているわけだが、実は岡山には芸術系の学校があるのだが、卒業生の進路はどうなっているのだろうと考えたことがあったのだが、そういうことであってほしくはないが、そういうことなのかもしれない。

選択的夫婦別姓裁判のこと

2016-01-04 00:00:46 | 市民A
夫婦が同一姓となることの違憲性の裁判が最高裁で行われ、「違憲とまではいえない」ということになった。もっとも、判事によって判断がわかれたということで、主に女性判事が違憲と判断していたようだ。実際に、女性は結婚によってほとんどの場合、男性姓を名乗ることが多く、離婚した時に、「さあどうしようかな」というのが一般的じゃないだろうか。

実際に海外では多くの国が、違憲裁判により選択的夫婦別姓となっているのだが、それは、かなり前(20年前前後)に決まっていたようで、今頃の裁判になったのが、かなり判決に影響したのではないだろうか。

それと原告団の団長のTさんの主張というのが、裁判的にはかなり論理的じゃなかったこともあるような気がする。

そもそも個人の姓名だが、姓でも名でも、どちらも自分で決めることはできないわけだ。五郎丸歩がいやだといっても丸山五郎に変えることはできない。自分で自由に決められないものにアイデンティティとかあるのだろうか。

自由に変えられない姓を変えるためには、結婚か養子か記憶喪失者のふりをして、新しい名前をもらうかということになるが、養子というのは結婚よりも自由度が低いし、記憶喪失のふりをするとたぶん経済的に大損害を被るだろう。

といって、「自分の苗字には愛着があって、自分の存在の一部なのだから、失われてはいけない」という主張は自由なのだが、現在の日本社会では、「通称」とか「芸名」とか、「仕事姓」とか大ぴらに流通しているわけだ。「トミー」なんて使っている知人もいる。

それに、選択性夫婦別姓の「選択」ということは、自分だけで決められるのか、パートナーの同意がいるのかという問題もあるし、

最大の問題は、夫婦の間に生まれたこどもの姓をどうやって決めるのか、ということになる。鈴木一郎さんと佐藤花子さんの間に生まれたこどもの姓は鈴木なのか、佐藤なのか。両親の意見が合わないと決まらないわけだ。

また、小さい方の与党の顔を立てて報道されないが、一般的には墓などの問題もあるわけだ。個人の墓は要らないという信仰の方は別とし、墓には「○○家」と書かれていることの方が多い。少子化時代で女子だけの家にとっては重大な問題のわけだ。それこそ娘の夫が二男だったりすると、なんとかならないかと思うらしく、それに成功した友人がいる。

娘の姓を取り戻したわけだ。といっても、簡単にはできないわけで、一回、離婚し実家の旧姓に戻し、その後、例の日数後に元通り結婚し、その時は夫の姓が変わったようだ。

つまり、姓を変えることを少しは認めるようにしてもいいのではないかと思う。一方で国際化が進み、外国人が日本人の名前を選ぶ時には自由度が高いのだし、旧被差別地域出身を感じさせる姓の人たちの悩みもあるだろうし、親と姓が異なるこどももいるだろうし。

そういう意味で、判決の中にあるように、裁判所の問題というより、行政で考える問題なのだろう。

ともかく、裁判では、原告が「自分の姓で死にたい」なんか言わない方がよかったと思う。


ちなみにドイツのメルケル首相だが、メルケルというのは最初の夫の姓で、離婚した後もメルケルを名乗っていて、再婚した夫とは夫婦別姓にしているという複雑なことをしている。名前なんかどうでもいいと思っているのだろう。

あと、近隣の二つの漢字国家だが、法とは別に伝統的に夫婦別姓だが、女性は家の召使という発想からだから勘違いしないこと。

初夢ではなく末夢のこと

2016-01-03 00:00:05 | 市民A
お正月なのだから、めでたい初夢のことでも書けばいいのだが、めでたい夢なんて人生で数回(1回?)しか見たことがない。というか、めでたい夢は忘れてしまい、嫌な夢、妙な夢しか覚えてないからかもしれない。そういうネガティブドリーム(ナイトメアっていうのかな)の場合、怖くて、あるいは痛くて起きてしまうので記憶に残るのかもしれない。

フロイトの夢判断だって、「妙な夢」の意味づけに性的体験や人間のDNAに刷りこまれている種の保存のための性的願望や抑圧を関連付けたものの、単に会社のストレスからみる夢だってあるはずだ。ユンクはそういう一般性の修正を行っている。

で、最近の記憶に残っているのが、年末に見た夢。そんな単語は今まで聞いたことないだろうが、いわゆる「末夢」だ。あくまでも年の終わりに見る夢で、人生の終わりに見る夢じゃないからね。


それが、とても長い夢というわけじゃなくて、覚えているのは、かなり短時間のこと。


私は青い長そでシャツを着て、室内で立っていた。手を動かしていたので、もしかしたら掃除をしていたかもしれない。

そうしたら、天井の方から何かが落ちてきて、シャツを着ている左腕に当たったというか、つかまれたわけだ。それは、灰色のトカゲのような大きさの生物なのだが、日本のトカゲと違って体が平べったくはなくて、コモドオオトカゲのように立派な体格なのだ。そしてシャツの上から爪でしがみつくわけだ。

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そして、その時に確信したのだが、「カメレオン」ではないかと思ったわけだ。左手にしがみつくカメレオンを右手で払いのけようと思ったのだが、もしかしたら噛まれたら毒があるのではないかと思った。そして、「なんで灰色なんだ」と疑問をもったわけだ。

で、動くと爪をたてられそうなので、助けを呼ぶことにした。



そして、その声で目が覚めたわけだ。

灰色のカメレオン=何色の心になるべきか決めかねている誰か

腕にしがみつく=なんらかの助けを求めているのだろうか

そういえば、このところFacebook上で、数十年来会っていない知人が私のことを調べているような気配を感じているのだが、突然に「友達リクエスト」とかやってくるのだろうか。

実際、FBはちょっとした理由があって、開店休業状態にしているので、少し妙な感じはするのだが・・

ただ、よく考えてみると、「カラーの夢を見る人はほとんどいないか、病的」という定説があったように思うので、カメレオンの色が灰色であったのは当然かもしれない。青いシャツを着ていた記憶の方が異常なのかもしれない。腕に爪跡が残っていたらホラーだが、それはない。ネットでカメレオンを調べると、やはり夢で見たのと同じ姿、大きさだった。


いずれにしても、カメレオンにしがみつかれるというのに性的意味やマザーコンプレックスを結びつけるのは、無理筋と思うし、金色のカメレオンなら期待もできるが、どちらかというと良くない兆候ではないかと思っている。

正夢になったら、その正体を書くことにする。

去年のコトバが「成」だったミスター羽生

2016-01-02 00:00:18 | しょうぎ
「羽生」という字は、普通は「はにゅう」と読むのだが。将棋界では「はぶ」という人が一般的だ。スケーターの羽生結弦氏が、昨年末に今年のコトバとして選んだのが「成」で、喩として「歩が成る」と説明したのには驚いたのだが、もしかしたら子供将棋教室に申し込んだら、みんなに「はぶ」と言われて嫌になってスケートに転向したのかもしれない。そういえば、羽生名人の娘は、フィギュアスケートをしていたがどうなったのかな。

ところで、昨年輝いたもう一人の選手が五郎丸歩選手。本来は、彼の方が「成」にふさわしいような気がする。彼の場合、「歩」が「CM出演=金」になったようなものだからさらに似合うような気がする。

また、歩という字は名前にはよくあるが走という字はみたことがないのは、人生は走るものではなく歩くものだというのが親心だからだろうか。

知っている会社は兄弟で社長と常務をやっているのだが、兄が「誠」で、弟が「歩」。たぶん親が将棋ファンなのだろうが、その話題は本人にはちょっとしにくい。

一方、昨年の自分のことを考えると、「成」より「不成」という方がいいかもだ。詰将棋でも作ろうかな。


さて、12月19日出題作の解答。

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0102k


6九桂は、不要駒。正月からおわびを書くようじゃこの先思いやられる。右や左に図を動かしているうちに、必要駒から不要駒に変わったのをうっかり。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

0102m


手数は正月らしく一桁。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ正誤判断。