川勝発言は職業差別か?

2024-04-03 00:00:18 | 市民A
静岡県知事の川勝氏による県庁入庁者に対する訓示が問題になり、ついに任期1年を残し、6月に辞職することになった。

これが知事としての最後の失言かと思うと残念だが、もう一つぐらいは言い放つだろう。

知事自身は、「失言ではなく切り取り報道だ」と言っているので検証してみよう。

とはいえ、訓示の多くの部分は本題に関わりないが、問題個所の前段落から怪しくなってくる。

・・・それからみなさん優秀ですから、なかなか物をわかってくれない人がいるかもしれない。その時にですね、情理を尽くすということが大切です。理屈ではわかっていても、腹にストンと落ちない場合があります。ですからハートtoハートで、その心からこうすると本当に良いというように言って差し上げるとストンと落ちる場合がある。ですから情と理、情理を尽くして、自分が正しいと思う信念を貫くということが大切です。

そしてですね、そのためにはですね、やっぱり勉強しなくちゃいけません。実は静岡県、県庁というのは別の言葉でいうとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです。ですから、それを磨く必要がありますね。

で、それは磨き方はいろいろあります。知性を磨くということ。それからですね、やっぱり感性を豊かにしなくちゃいけない、それから体がしっかりしてないといけませんね、ですから文武芸、三道並立と。文武両道というのは良く聞くでしょう。しかしですね、美しい絵を見たり、良い音楽を聞いたり、映画を見たり、演劇を見たりした時にですね、感動する心というものがあると望ましい。・・・


問題の段落では、新人県庁職員は「毎日野菜を売る人(つまり青果店)」、「牛の世話をしたりする人(酪農家)」、「モノを作る人(製造業)」より頭脳や知性が高いということを言っているわけだ。

よく読むと、前段落では県庁職員は優秀だから(他人に)ものをわかってもらえないなので情理をつくさなければならない、といっている。

後段の段落は、知性をみがくだけではなく、感性を磨くためには文武両道ではなく文武芸三道並立がいいと言っている。

つまり、第一次産業、第二次産業を蔑む目的ではなく、自分たちが他のいかなる職業より優秀だ、と言っているように感じる。

どうしてそういうことを考えるのかだが、知事になって15年。すっかり役人的になってしまったということだろう。偉くもないし、優秀でもないと思う。そもそもそんなこと期待していない。もくもくと働いてもらえばいい。