権力闘争に進んだ勘違い

2024-04-08 00:00:27 | 市民A
いわゆる「裏金問題」。「裏金」という色に染まったコトバが、問題をあいまいにしてしまった。そもそもマスメディアの黄昏と感じている。この問題はマスメディア発ではなく神戸の大学教授の努力から始まっている。「統一教会問題」が銃弾から始まったことも含め、メディアのやっていることは何だろう。「紅麹」でも報道すべき点は多いが、既にほとんど報道されない日もある。

話を戻すが、「裏金問題」だが、構造的には「上流」と「下流」にわけられる。

議員が、企業や個人を上げたり下げたりして確保したパーティ資金の一部を利益として、ノルマ以上に集金した議員にバックするまでが「上流」とすると、その議員が、何に使ったのかが「下流」。

この問題の本質的根源は、「下流」にあるわけだ。必要なお金があるから、裏金が必要になる。配らなければパーティで収益が出る。それこそ「焼きそば」なんか出さないで「ローストビーフ」や「久兵衛の寿司」とか並べれば盛大になるが、パーティ自体なくなっていくはず。

ところが、誰に配ったか、ほぼ公表されない。

国税庁の話も出ていたが立ち消えになった。もっとも、申告の項目として「使途不明金」とか「使途秘匿金」と書いて、自主的に経費否認したり、罰金的に払えば、税金の問題としては終わってしまう。


今回の自民党内の党員処分だが、司法取引のように、誰に配ったか報告した議員は免責というようにすれば、少しは流れが見えたのではないだろうか。

それと、自民党ばかり非難されているが、今回の問題には、「自民党固有の問題」と「日本の民主主義の制度的疲労」の二点が隠されていると思っている。民主主義は独裁主義に比べて国全体ではロスが大きいのは確かだ。ある方向に向かう時に反対者は許されないからだ。そのかわり、国家自体が大きな間違いに進んでいくことが多い。民主主義は日常的に修繕しなければ、侵略され破れた古代ギリシアや独裁者に議会を奪われたナチスドイツのようなことになってしまうわけだ。

それと、総選挙をしても自民党の支持者は、そもそも主義や政策で同意しているわけではなく、自分や自分の属する団体の利益のために投票するわけで、結果はあまり変わらないだろうと思う。


ところで塩谷議員だが、座長に座らされたあげく、自民党を追い出されるということで、おおいに怒っている。こうなれば、自身を「犠牲者」と表現し、同情票をかき集めて静岡県知事選挙に討ち入りしたらどうだろうか。もっとも、本当に現知事が辞めるのかどうか、はっきりしない。問題の訓示を取り消したそうで、辞任宣言も取り消すのかもしれない。