ワカマツ家の壁材は?

2009-09-08 00:00:35 | スポーツ
marinersマリナーズのイチローがメジャー2000本安打を打つ。259人目ということで、それ自体はニュースではないのだろうが、今年の195本目の安打ということが、「あと5本で9年続けて200本安打のメジャー記録」となると、大いなる意味となる。

もっと後だろうと思っていたら、急にピッチが早くなってしまい、秘蔵のマリナーズネタを超速でまとめないと、出し遅れの証文になるので、大慌てで書くことにする。


まず、最近のマリナーズの成績。イチローが入団した2001年から9年間のマリナーズの勝率とアリーグ西地区での順位。

  2001 .716 1位
  2002 .574 3位
  2003 .574 2位
  2004 .389 4位
  2005 .426 4位
  2006 ,481 4位
  2007 .543 2位
  2008 .377 4位
  2009 .522 3位(9月7日まで)

特に2004年以降、4位(最下位)が多い。イチローの打率並の3割台の勝率の年も2回もある。

ある人がいうには、「イチローの年棒が高すぎるため、その他は、安い選手ばかりを集めないといけないから、チームは弱くなる」という説もある。

さらに、「安くなるのは選手の年棒だけじゃなく、監督も含めてのことである」という声もある。そして、今年の監督は、メジャーで初めて指揮をとるドン・ワカマツである。

card名前から類推できるようにワカマツは日系4世である。1963年生まれ。鉄腕アトムが日本のテレビに登場したのと同年である。現役の時の記録を調べるとポジションは捕手である。1985年レッズに入団するも4年間で1軍出場なし。1989年にホワイトソックスに控え捕手として移籍し、1991年5月22日にメジャーデビューは28歳。この年の成績が唯一のメジャーの記録で、31打数7安打。長打0、三振6、打率 .226である。

その後、ドジャーズに移籍するも現役引退。
ベースボール・カードを見つけたが、変なフォームだ。

1997年にマイナーの監督をした後、メジャーのコーチを長く勤め、成績不振のマリナーズ監督に抜擢される。一応、9月初旬の段階で勝ち越してはいるものの、ワイルドカードにはほど遠い位置である。前の監督よりは、かなりマシということなのだろう。

そして、ドン・ワカマツはアジア系米国人では、初のメジャー監督ということだそうだ。

そして、ワカマツ家の壁の木材のこと。

実は、ドンの祖父母であるジムとルースは、1942年に、地元のオレゴン州の実家から、米国政府の手で、競馬場の馬小屋に連行されたそうだ。そこで半年幽閉されたあと、完成した強制収用所へ送られたそうだ。日系人強制収用所である。

戦後、祖父母は、この収容所が解体される時に出た廃材の一部を安価で購入して、自宅の壁の木材として利用したそうだ。

「いつまでも忘れてはいけないことを、いつまでも忘れないように」ということだろう。

幼少期のドン・ワカマツは、祖父母が強制収用所に送られたことを、実感としては理解していなかったそうだ。しかし、成人後、父親のもとに米国政府から届いた「賠償金の小切手」を見た時に、祖先の辛酸を強く心に感じることができたそうだ。


wakamatsuしかし、何の因果か、メジャーで監督に抜擢されたチームは、任天堂がオーナーになっているマリナーズ。しかもチーム1の高給取りは日本人である。

有名監督に回すべき財源がないから、自分が監督になれたという事実を忘れ、日本人イチローがいるから優勝できない、と考え、本心では、祖父や父の恨みも全部日本人のせいと思ってしまうのかもしれない。

イチローもそろそろ自身の処遇を考えた方がいい時期なのかもしれない。


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