『私は誰』(演:桂米丸/2013年)

2024-09-04 00:00:08 | 落語
先月(8月)1日に99歳で逝去された桂米丸師匠を記念する意味と思うがNHK日本の話芸で2013年の録画の『私は誰』が放送された。88歳の時分だ。



生涯、新作で通した方で、本題も、冒頭の場面が洗面所で、鏡を見ると、突然若返った自分が写っている、という展開になる。実はその後の筋が、ちょっとよくわからない。誰かに催眠術を掛けられたかのような話だが、ついていけないうちに、謎は解明されるが、次に老妻が登場して、こちらも若返っていて、びっくりするが、よく見ると孫娘なのだ。

もう少しまともにまとめたいが、仮想未来の技術のことはよくわからない。

補足説明だが、99歳のご逝去に伴い、大正生まれの最後の落語家だったそうだ。

1946年に都立科学工業専門大学(現都立大学)を卒業。年齢的には徴兵対象だが、おそらく工業系の大学の場合、卒業後に軍事企業就職の内定があれば兵役免除だったので、卒業証書を得られたのだと思う。口にしないだろうけど。

終戦になれば、すべての約束は反故になり、噺家の道を選んだのだろう。

そして3年後の1949年から、ずっと桂米丸を名乗っていたそうだ。師匠の古今亭今輔の名を継がなかったのは、新作落語専門だったから遠慮したのだろうか。桂米丸として75年。