最近のマイブーム『漢字探し』

2021-03-11 00:00:01 | 市民A
時々、散歩している。肘をいためて、整形外科医から『テニス肘』という病名をいただき、しばらくジムに通っていない。ジムに行っても、マシンの上で歩くぐらいしかできないので、それなら外を歩いたほうが、花の咲くのを見たり、鳥の声を聴いたりできる。

ただ、歩くだけでは非生産的なので、マイブームとしてやっているのは「不思議な漢字探し」。表札を眺めながら、不思議な漢字を探している。最初は不思議な苗字を探してみようと思ったのだが、ご存じの通り、日本は苗字の数は桁外れに多い。多いということはわかっているのだが、何種類なのかは実は統計がない。10万種類から30万種類の間らしいが、これでは精度が悪すぎる。幽霊苗字というのがたくさんあるらしく、おそらくその中間の20万ぐらいではないだろうか。同じ漢字圏の中国は三千種類といわれ、韓国は三百種類程度らしい。これは、日本の苗字の多くは漢字二文字であるのに中韓は一文字苗字が多いことにも関係するだろう。

具体的な『文字』の前置きが長すぎるが、多くの人が勘違いしていることに「苗字は武士だけのものであり、平民も苗字を使えるようになったのは明治政府のお陰だ」ということがある。実際には、全国のほとんどの場所では江戸時代も苗字を持っていた。そもそも、どんな人間にも親がいてその親がいて、人類的にはずっとアフリカの先祖に戻るわけだ。そして、おおむね家族という単位で人間社会はできていて、そのファミリーを特定するために、何らかの名前がついていた。あるいは、商売をする人には○○屋とか屋号があるし、土地の名前かもしれないし、有名な公家とか武士の子孫だったり。

いわゆる年貢の台帳にはっきり書かなかっただけだ。

ただし、一部の藩や幕府が目を光らせている地域では、文字通り苗字を禁止していた場所もある。明治政府が苗字を解禁したのは、一つには武士の特権を奪うという目的。もう一つは近代的軍隊をつくるための徴兵制のため戸籍制度を確立するためであり、決して平民開放運動があったわけではない。

なお、苗字の数の今後の見通しという研究があるそうで、人口が減るから当然なのだが、希少苗字は確実に減っていくと思われているようだ。その対策として画期的なのは「夫婦別姓」だそうだ。「夫婦別姓」論にも色々な理由があるので、そういう考えもあるのか、と思ってしまう。さらに、「夫婦別姓」に別に反対するわけでもないが、もっと具体的に話を進めないと、たとえば子供の姓はどうするのかとか、夫は妻の苗字がいいと思い、妻は夫の姓がいいと思ったりするとどうなるのかとか、「悪魔は細部に宿る」という気がする。

もっと、勘違いしやすいのは隣の漢字圏の国々は夫婦別姓採用国なのだが、その意味というのは、「妻は他家から入ってくるのだから、いわば召使い。だから男系の苗字は与えない」という考え方に基づいている。意味を知らないで、参考にするのは、やめた方がいい。


それで、やっと本題だが、不思議な「苗字」を書くと、なんとなくプライバシー侵害感があるので「漢字」ということにした。他人の家の表札をジッと見るのは気が引けるので、一文字だけ探すことにしている。

最初は、これ。



来る、に似ているが、違う。未来の未でもない。

三省堂の漢和辞典から苦労して探すと(総画数で発見したが、索引のページ数と実際のページ数が違っている)、「来」の簡略字だそうだ。まあ、予想の範囲。しかし「来」は「來」の簡易型であり、さらに簡易化したということだろう。


次は、難しい。



「土」の肩に「`」がついている。「大」と「犬」は意味がまるで違うのだから、土に`がついて、別の意味になるのだろうが、見当がつかない。普通の漢和辞典にはでていない。IMEパッドに書いて探すと、犬とか尤が出てくる。「犬」の簡略字だろうか?いや犬自体がずいぶん簡単な漢字だ。「つち」に点なので「づち」かな。

漢字探しをもっと効果的に行うには、散歩の行き先も住宅街よりも墓地の方がいいかもしれない。

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