オペラ座の怪女

2005-11-03 23:30:01 | 市民A
b9fe0f6b.gif何日か前に、劇団四季「海」に「オペラ座の怪人」を見に行く。ガストン・ルルー原作のホラー。四季は浜松町の方には何回か行っているが、汐留の電通ビルの「海」は初めて。前から1/3位の席なのでよく見える。1階の前半分は天井まで空間だが、後ろの方は急傾斜の2階(というか上のほうは壁に張り付いたように垂直になっている。舞台から見ると、昆虫採集の標本のように見えているかもしれない。あるいは、パチンコ台。最前列の席はシャンデリアが落ちてくるシーンで悲鳴が上がるお約束になっているはず。

実は、自宅には、原作もあるし、米国で発売されたDVDもあるが、じっと我慢してこの日を待っていたのだが、話はだいたいわかっているとも言える。どうも初演は1925年らしいので、80年間も世界中で公演あるいは上演されている。ガストン・ルルーは1927年に58歳で他界したので、既に著作権はない。全部、四季のポケットに入る。今回の公演も来年4月9日までのロングランが予定されている。

そして、やはりこの劇団は、洗練され過ぎていて、ハプニング性がない。裏を返せば安心してDVDのような感覚で見られる。そして、シャンデリアが落ちてくるのも、まったく危険のない病院のエレベーターのような速度だ。悲鳴でなくて哄笑が飛ぶ。

そして、本物のオペラ座には、管弦楽団がついていて、すべての音楽はライブ演奏なのだが、「海」には本物の楽団員はいない。その替わり、再生音楽に合わせて指揮者が一人タクトを振る。機能が逆だが、楽団を入れると、楽団の費用で入場料が2倍になってチョキになってしまうのだろう。いや、楽団が入った面積の分、観客の椅子がなくなるから、3枚になってしまうかもしれない。まあロボット指揮者でも我慢するしかない。

ところで、原作なのか脚色なのか不明だが、最初のところで、「過去のオペラ座」の舞台道具をオークションするところから始まる。回顧シーン。なぜか、この手法はタイタニックと同じだなあというのが、感想の1。そして怪人の素性の話は、新バットマンのペンギンの話とちょっとつながる。そういう展開もよくあるのかもしれない。感想2。

ここで、当日の客席を見回すと、当然ながら全席満員なのだが、男女比が偏っている。男性は10%以下。20歳台の女性の小集団が多い。ということで、女性もロッカールームの昼休みのような傍若無人ぶりが多い。席も標準的なサイズの男性にはちょっと狭い(私にはもっと狭い)。エコノミークラス症候群にならないように、ふくらはぎをマッサージしながら観る。

そしてカーテンコールが総て終了し、場内に薄明かりが戻り、お開きの時間になると、あっちやこっちから、女性の苦痛の声が聞こえてくる。「ケツガイテー」。だって。こちらはミミガイテーだ。
何か、女性の癖に変な趣味でもあるんじゃないの?ケッ!


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