ABCマートの総会

2010-06-01 00:00:28 | マーケティング
先週、ABCマートの株主総会があった。2月決算なので、世間の大勢の3月決算組とは一月早い株主総会。ということで、ちょっと顔を出して、結構、すぐに終わる。

躍進目覚ましい靴屋さんだ。

自宅の近くに何店も出店していることもあり、自分の靴箱の中の占有比率も、いつの間に増加しているのだが、2月末で全国に507店舗。1年間に75店舗の増加だそうだ。また韓国ソウルに67店舗(戦争が心配だが)。台北市にも2店舗ということだそうだ。

売上高は12%の伸びで、数字だけみると新規店の売上に頼っているようだが、既存店の売り上げが伸び悩んでいるのか、あるいは既存店の近くにドミナント戦略として集中出店しているのか、説明もなかったし、実際ははっきりしないのかもしれない。



社長の野口さんは、いかにも「あきんど」的風貌で、ワンマン会社をイメージさせる(社員は大変だろうか)。売り上げの種類別構成比には、スニーカーを中心とした「スポーツ」が50%を切り(49.7%)、伸びているのが「レザーカジュアル(16%)」「レディス(14%)」ということで女性がターゲットのようだ。「ビジネス」は不況のせいか構成比はマイナス(7.5%)ということ。

全体に、野口社長は、経営的にはユニクロやH&Mのことを気にしているようで、製靴業ではなくアパレルであると考えているようだ。(ユニクロ経営は「1勝9敗経営」だが、それを研究することにより、「1勝」のところだけを参考にするのだろうか)

一方で、自社生産製品の比率も50%になったということから、メーカーであり小売であるという両面を追求するのだろう。製品開発とマーケティングと出店政策。


ところで、質問コーナーでは、ある女性から「靴ずれ」についての話題があった。ABCマート以外の店で、有名メーカーの靴を買ったところ、靴ずれができて後遺症が残るほどの大けがになったのに、クレームセンターで冷たくあしらわれた、というようなこと。ABCではどういう対応をするのか、ということだった。社長もちょっと困ったような感じだったが、まあ、当たり前のことを説明していた。

たぶん、「靴ずれ」というのは近未来的には、人類にとって「解決できない小問題」として続くのだろうと思う。いくら人間工学を駆使しても、スーツと同様に、ピッタリとフィットしてしまうと、元の醜い足型や体型を隠すことができなくなるからだ。



総会出席のおみやげは、靴磨きセット。ブラシとクリーム類。最近、肌荒れが目立つので、顔や首に塗りつけてブラッシングしてみようかな。一応、リアルレザー製だし。

数日後、商品券数千円分が届く。靴箱占有率がさらに高まりそうだ。