愛宕山参り

2010-06-25 00:00:42 | 市民A
毎年6月23、24日の両日は、港区の愛宕神社で千日詣が開かれる。さらに合わせて、ほおずき市。



雨の愛宕山に向かうと、まず有名な『出世階段』が待ち構える。この階段を上ると、出世するという迷信が流布していて、楽天の三木谷社長がここで足腰を鍛えたそうだ。毎年、一回はこの階段を上って、足腰の老化をチェックしているのだが、まだ、途中で休憩しなくてもいいようだ。後で、階段の上からの画像をチェックすると、途中で立ち往生している女性が見えるが、気付かなかった。雨で揺れた石段で足を滑らせたら、痛そうなので他人のことを考える余裕はまったくなかった。



いきなり余談だが、井伊直弼が江戸城出勤途上を襲撃された桜田門外の変で、水戸藩士たちは、この愛宕山で終結してから桜田門へ向かったのだが、当日は、大雪だった。転んだ者はいなかっただろうか。実際には、愛宕山は江戸城からは2キロほど離れている。襲撃団が出発した時には、まだ井伊直弼は江戸城に隣接した屋敷にいたわけだ。何しろ通勤時間は5分間ほどのはず。

なぜ、急襲が成功したかといえば、井伊直弼が通勤時間に正確だったからだ。昔から「遅刻をしない」は、出世の条件だったのだろうが、それがために首を失った。

話を戻す。



階段を登りきると、いきなり草でできた輪が待ち構える。茅の輪と呼ばれるそうだ。私の後ろから這い上がってきた秘書が写した画像では、輪の向こうに光が輝いていて、天国への入り口みたいだ。あの世への入り口。

実際には、この輪をくぐると、千回のお参りをしたことになるそうだ。だから、お賽銭を奮発しなければならないのだが、小銭がないからといって、また輪をくぐって外に出てしまった人物もいるようだ。千回分のご利益があるなら1万円払っても、1回分は10円に過ぎないし、1000円札を惜しむとするなら、1回当たり1円でも払わない、ということになる。



そして、ほおずき市。ことしは小振りである。一鉢2000円。まったく赤くなっていない。パプリカの苗を買ったらピーマンだった、という例もあるから注意が必要だが、そういう質問をしている人は誰もいないわけだ。

階段で下りるのはやめ、エレベーターにする。