サワーなカツ重、新味は不評だった

2010-05-13 00:00:30 | あじ
スーパーでカツ重を買ったところ、酸っぱかったら・・・。

肉が発酵していたのだろうから、たいていの人の舌には合わないだろう。(しかし、まれに、新商品は、こういうところから始まる。)

hamos


NIKKEI NETから。

客「すっぱい」…売れ残り豚肉でカツ重 コープかながわ、保健所が調査
2010.5.7 12:18

神奈川県内に121店舗を展開する生活協同組合「コープかながわ」のハーモス○○店で、その日のうちに廃棄すべき売れ残りの生トンカツを冷凍してカツ重などに再加工していたことが分かった。横浜市食品衛生課が、再利用が日常的に行われていなかったかを調査している。

同課によると、4月24日にハーモス○○店から「客が、うちで購入したかつ重がすっぱいと言ってきたがどう対応したらいいか」と報告と相談があった。福祉保健センターが店側に製造・販売数量や他の販売客から苦情がないかなどを報告するよう指示。店側が同センターに報告したが、店の内規で廃棄処分するはずの衣付き生トンカツを再利用していたことは報告しなかったという。

コープかながわが加入するユーコープ事業連合によると、問題の生トンカツは、冷蔵状態で3月28日に入荷し、店先で揚げたものを当日限りで販売。売れ残った330枚を総菜部門の責任者が「もったいない」と冷凍保管し、4月24日までに250枚分を調理し、カツ重とカツ丼として販売した。

店の決まりでは、売れ残った商品は廃棄することになっており、4月25日に店内調理を行っている64店舗の立ち入り調査を行ったが、再利用した事例はハーモス○○以外にはなかったという。

横浜市食品衛生課は「最初に内規を適切に守っていなかったことを報告していたら、市側も適切な指導ができた。再発防止を指導し、場合によっては改善報告書の提出を求める」としている。


この事件は、当初の報道のあと、さらに、カツ重に「食品添加物・アレルゲン表示」がなされていなかったという食品衛生法違反が発覚した。また、他店には起きていないということでもなく神奈川県内の別の2店、静岡県の3店でも同様の再調理が起きていたことが判明した。
神奈川新聞より、

廃棄すべき豚カツ用豚肉を調理し販売、別の横浜市内2店舗も/コープかながわ
2010年5月8日

生活協同組合「コープかながわ」のハーモス○○店で、本来は廃棄するカツ(国産豚肉)を使いカツ重などにして販売していた問題で、ユーコープ事業連合は8日、新たに横浜市内2店舗も売れ残った豚カツ用豚肉を調理し、計207枚販売していたと発表した。

コープかながわのほか、静岡、山梨両県の生協が加盟する同事業連合の内部調査で分かった。「コープしずおか」の3店舗でも同様に計173枚販売していたという。

横浜市内で新たに問題が発覚したのは○○店と○○店。2店とも3月28日のセール「大感謝祭」で売れ残り、廃棄すべき豚カツ用豚肉を冷蔵保存し、翌29日に調理して店頭に並べた。○○店は合計175枚、竹山店では32枚を販売したという。

コープかながわは、具体的な再発防止策が決まるまで、店内調理を行っている県内42店舗の総菜コーナーの営業を自粛する。


この他、当該店の店頭掲示による「お詫び」などを総合すると、

問題の3月28日は、「大感謝祭」ということでコープ全店で「茶美豚のロースかつ」の特売を企画した。豚肉には既にパン粉がついていて、冷蔵品として各店に納入される。

しかし、総菜コーナーの担当者が通常より多く仕入れたため、当該店では、330枚が売れ残ってしまう。他の店でも同様の売れ残りが発生していた。

総菜コーナーの担当者は、規則ではそのまま廃棄すべきところ、もったいないと思ってまだ揚げていないパン粉のついた豚肉を店の冷蔵庫で冷凍にしてしまう。

他の店では問題がなかったのは、売れ残りの計380枚を翌日3月29日に売りきってしまったからだ。

ところが、当該店は、その後、約1ヵ月をかけ、4月23日まで少しずつ調理して、売り続けていたわけだ。330枚のうち250枚を売ったところでクレームとなる。

その間、商品名が「茶美豚のトロトロかつ重」と「茶美豚のトロトロかつ丼」という聞き慣れない名称をつけられていた。(少し味が変わっていても『トロトロ』というコトバでかわそうと思ったかどうかは不明)

想像ではあるが、店の冷蔵庫の冷凍能力が弱く、カツの表面は凍っても、肉の中の方が凍っていなかったのではないだろうか。ゆっくりと発酵が進み、サワーな豚肉になったのだろう。

スーパーの中で総菜コーナーから精肉コーナーに転送して、パン粉を落として挽肉にするとかギョーザに変えるとかそういうのは、難しいのだろうか。

サワーなトンかつの苦情電話が届いた段階で、総菜係は、「いつ真実がばれるのだろう」と、針のむしろだったのだろうと、ちょっと同情するのだが、人生、ちょっとしたことで、運が尽きる。


幸か不幸か、コープ利用者は、表向きは「会員」に限定されていて、ポイント制のカードを提示することになっていたため、多くのトロトロかつの購買者が特定されたそうだが、一部はカード提示なしで販売されていたそうである。会員以外に売られていた可能性も高いが、そこまで文句をつける人はいないようだ。