王座戦5番勝負が終わり、3対0で羽生王座が防衛。2005年から4回続いて3-0の防衛であるのだから、「強すぎる」ということも一面の真実だが、挑戦者だった木村一基八段も実は現役八段以上では2番目の高勝率を誇っている。すごく強いのである。将棋連盟ホームページから見ると、通算勝率1位は羽生名人で7割2分8厘。2位は木村八段で6割9分1厘、3位は渡辺竜王で6割8分3厘である。
しかも、木村一基八段は今回がタイトル戦初登場というわけではない。2回目。初登場は、2005年の竜王戦。対渡辺竜王戦である。その時は、0勝4敗で敗退。つまり、タイトル戦の通算成績は0勝7敗ということになる。通算勝率2位が1位と3位と戦った数字とは、ちょっと思えない。「タイトル戦に弱い」ということなのだろうか。今後の苦闘が予想されるのである。
ところで、タイトル戦に弱い棋士と言えば有名なのが、森下卓九段。記録を見ると
1990年 棋聖戦 対屋敷 1勝3敗
1991年 竜王戦 対谷川 2勝4敗
1994年 棋王戦 対羽生 0勝3敗
1995年 名人戦 対羽生 1勝4敗
1996年 棋王戦 対羽生 0勝3敗
1998年 王将戦 対羽生 1勝4敗
通算5勝21敗 1割9分2厘
実はこの記録が始まる少し前に、森下先生に連盟の対局室で角落ちで教えてもらったことがあるが、とても人間技とは思えないほど強かったことを思い出す。単にタイトル戦というか特定の人に弱いのだろう、と推測する。羽生さんの勝率が7割2分ということは、棋士ならみんな知っていることで、そうすると対戦相手は「きょう勝つ可能性は2割8分しかないのか」という超弱気な気持ちで対局することになるからだろうか。
そして、もう一人タイトル戦で悔しい思いを数多く積み上げたのが、二上達也氏。
大山15世名人の下駄の雪になってしまった感が強く、記録を調べながらかわいそうになってしまった。なにしろ、タイトル戦への登場回数が多いので、いささか計算に自信がないのだが、タイトル戦登場28回。対局数は125局になる。
その中で、大山名人との対戦が20回99局。タイトル戦の勝利は2回。通算30勝69敗。3割0分3厘。大山名人以外とのタイトル戦は8回で勝利は3回。12勝14敗である(4割6分2厘)。全125局の平均勝率は3割3分6厘。
タイトルを5回取ったのだから、前述の二人より実績があるということだろうか。
さて、9月27日出題の解答。
▲2八銀引 △2九玉 ▲1八銀 △同玉 ▲1九飛 △同龍 ▲同銀 △2九玉 ▲1八銀 △同玉 ▲1七飛 △2九玉 ▲1九飛 △同玉 ▲3七馬 △2九玉 ▲2八馬まで17手詰
だいぶくどい。最初は7手詰だったので、メラミンで水増ししたようなものになってしまった。
動く将棋盤はこちら。
さて、
今週の問題の、お題はタバコ。
詰将棋パラダイスに以前掲載された問題。
わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評いただければ、正誤判断。
「タバコ」の題名の由来は?
しかし、この問題だけでは簡単すぎて、力が余る、という方用に、珍型作を出題。
あまり見たことがないはずの、手数である。まあ、詰将棋のルールをかなり拡大解釈している。宗桂名人ごめんなされ。
詰め上がりはチェスでいう「窒息詰」。毎日、100万円ずつ評価損が増えている人には快くないかもしれない。チェスでは「窒息詰」と言っても将棋では「雪隠(せっちん)詰」という。雪隠詰なら、「では、もう一番」ということになるが、「窒息詰」には未来がない。
しかも、木村一基八段は今回がタイトル戦初登場というわけではない。2回目。初登場は、2005年の竜王戦。対渡辺竜王戦である。その時は、0勝4敗で敗退。つまり、タイトル戦の通算成績は0勝7敗ということになる。通算勝率2位が1位と3位と戦った数字とは、ちょっと思えない。「タイトル戦に弱い」ということなのだろうか。今後の苦闘が予想されるのである。
ところで、タイトル戦に弱い棋士と言えば有名なのが、森下卓九段。記録を見ると
1990年 棋聖戦 対屋敷 1勝3敗
1991年 竜王戦 対谷川 2勝4敗
1994年 棋王戦 対羽生 0勝3敗
1995年 名人戦 対羽生 1勝4敗
1996年 棋王戦 対羽生 0勝3敗
1998年 王将戦 対羽生 1勝4敗
通算5勝21敗 1割9分2厘
実はこの記録が始まる少し前に、森下先生に連盟の対局室で角落ちで教えてもらったことがあるが、とても人間技とは思えないほど強かったことを思い出す。単にタイトル戦というか特定の人に弱いのだろう、と推測する。羽生さんの勝率が7割2分ということは、棋士ならみんな知っていることで、そうすると対戦相手は「きょう勝つ可能性は2割8分しかないのか」という超弱気な気持ちで対局することになるからだろうか。
そして、もう一人タイトル戦で悔しい思いを数多く積み上げたのが、二上達也氏。
大山15世名人の下駄の雪になってしまった感が強く、記録を調べながらかわいそうになってしまった。なにしろ、タイトル戦への登場回数が多いので、いささか計算に自信がないのだが、タイトル戦登場28回。対局数は125局になる。
その中で、大山名人との対戦が20回99局。タイトル戦の勝利は2回。通算30勝69敗。3割0分3厘。大山名人以外とのタイトル戦は8回で勝利は3回。12勝14敗である(4割6分2厘)。全125局の平均勝率は3割3分6厘。
タイトルを5回取ったのだから、前述の二人より実績があるということだろうか。
さて、9月27日出題の解答。
▲2八銀引 △2九玉 ▲1八銀 △同玉 ▲1九飛 △同龍 ▲同銀 △2九玉 ▲1八銀 △同玉 ▲1七飛 △2九玉 ▲1九飛 △同玉 ▲3七馬 △2九玉 ▲2八馬まで17手詰
だいぶくどい。最初は7手詰だったので、メラミンで水増ししたようなものになってしまった。
動く将棋盤はこちら。
さて、
今週の問題の、お題はタバコ。
詰将棋パラダイスに以前掲載された問題。
わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評いただければ、正誤判断。
「タバコ」の題名の由来は?
しかし、この問題だけでは簡単すぎて、力が余る、という方用に、珍型作を出題。
あまり見たことがないはずの、手数である。まあ、詰将棋のルールをかなり拡大解釈している。宗桂名人ごめんなされ。
詰め上がりはチェスでいう「窒息詰」。毎日、100万円ずつ評価損が増えている人には快くないかもしれない。チェスでは「窒息詰」と言っても将棋では「雪隠(せっちん)詰」という。雪隠詰なら、「では、もう一番」ということになるが、「窒息詰」には未来がない。