スーパー銭湯は満員

2005-08-01 22:31:21 | マーケティング
83409fb3.jpg7月30日、土曜日。私のブログ取材用の黒皮の手帳のスケジュール表には「ゆ」と書かれていた。実は2ヶ月ほど前、横浜の日本郵船博物館に行った際、「海の一句」を募集していて、投稿。表彰式が7月30日だったので、一応手帳には、郵船の「ゆ」の字を書いておいたのだが当然ながら、何の音沙汰もない。俳壇進出の夢は絶たれた。実は、表彰式でなかったら「湯」にでもつかろうかと、冗談のように頭をかすめたのは、「ゆ」の字を書いた2ヶ月前だが、別にこだわっていなかったのだが、例年、夏に備えてサウナで汗をしぼっているのも事実。ちょっと訳があって、足の筋肉が張っていたり、前日、野外でスーツで仕事をしたりで体も重い。

クルマで20分ほどの場所にあり、年数回行くスーパー銭湯「すすき野・湯けむりの里」に行く。すすき野のお風呂といっても札幌ではなく、横浜。重大な差があるから念のため。基本は700円。15種類の湯がある。その他にマッサージやアカスリなどはあるが、ここの売りは、トルマリン鉱石を敷き詰めた暗黒の部屋に横たわり、アルカリマイナスイオンを浴び続けるという、「潤気洞」というヒーリングサウナだが、過去に2回トライしたのだが、1回目は単なる「ガス室」状態でもだえ苦しむ始末。2度目は「人間石焼イモ」になってしまった。追加500円で25分間だが、今回はパス。

ところが、休日の夕方なのに、客数は多い。駐車場は満車に近い。靴箱も満車に近いし、いくつもある浴槽にも人が多い。そして基本料金の内数の普通のサウナに入ると、驚いた。スターウォーズ状態。空席なしということかな。しょうがないからひな壇の一番前の石炭(のような燃料)が燃えている釜の前で中腰になる。ローカル駅の北口横の駐輪場の前で、ソリコミ高校生がタバコを吸ってるようなスタイルだ。本来、サウナ室は高い場所の方が暑いのだが、低くても釜の直前は別だ。赤外線が直撃(きのうは紫外線が直撃だったが)。汗がとめどもなく出てきて、とまらなくなる。

屋上の露天風呂に行ってみるが、鉄筋コンクリート3階建ての巨大な建物は、夏の暑さで高温化してしまい、少しも涼しくない。さらに、気づいたのは、近隣にマンションが建つことになり、すでに女湯の方は利用できなくなっている。設計ミスか?法律の穴か?真相不明。

ところで、日頃の不健全な生活の産物である老廃物を対外へ排出すると、すぐにまた再補充したくなるのが、「人間」と言う世界で二番目に怠惰な動物の習慣だ。当然、このスーパー銭湯にも大きなレストランが併設されていて、妥当な定価がついているのだが、こちらはあまり混んでいない。およそ見当はついている。近くの多摩ぷらーざ駅に、新しいタイプの「ビア・ガーデン」が誕生したらしいのだ。たぶん出遅れているので、スゴスゴと退散することにする。

ところで、スーパー銭湯と極めて似ているのが、お台場の大江戸温泉などの「都会温泉」である。およそ、パターンは大深度掘りをして、地底深く幽閉された古代の海水を噴出させている。「大江戸温泉」、後楽園にある「LaQua」、豊島園の「庭の湯」がそれで、湯は強烈に塩辛い。海水を煮詰めたようなもの。温泉というコトバの拡大解釈だ。浸透圧の原理で長湯派には辛い。先日、王子で掘削中に誤って天然ガスを掘り当ててしまい、炎上した井戸も、このタイプだと思う。一方、本物の温泉から、ローリーで運んで、循環して使うタイプもある。横浜みなとみらいの「万葉の湯」がそうだ。成分は温泉だ。

しかし、いずれにしても、それらの高額な温泉とスーパー銭湯との差は僅かだ。すみわけは厳しい。大江戸温泉はピンチに追い込まれているという話も聞く。仕事で”ゆりかもめ”に乗ることもあり、大江戸温泉を上から見ると、平日ではあるが駐車場にはほとんど車の姿はない。観光バスが数台という状態だ。どうしても、大江戸温泉に行きたいという向きは、「急いでGO!」だ。

で、ビアガーデンに行かないでどうなったかというと、自宅でビールにする。テレビで、「アサヒビール提供、隅田川花火大会」をディジタル画像で見ながらビールを飲む。何かを勘違いした新規取引先からお中元で「アサヒプレミアム生ビール・熟撰」をいただいていた。味は、まろやかで「キリンビールと混ぜたような」味だが、これが「大人の味」だそうだ。あまりにまろやかなので、おそらく、お中元の効果もきわめてまろやかになってしまうのだろう。