Mr.&Mrs.スミス(2005年 映画)

2024-07-17 00:00:00 | 映画・演劇・Video
ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーといえば、離婚した後もこどもの親権を争って泥沼裁判を行ったことで有名だが、その二人が結婚したきっかけになった共演作が『Mr.&Mrs.スミス』。2005年にアンジェリーナ・ジョリーと交際を始めたブラッド・ピットは、すぐさま妻と離婚してしまうのだが、実際に結婚したのは2014年。その間の非婚期間中に子供も生まれている。不思議なことに交際から結婚までの期間が9年なのに、2年後の2016年に離婚して泥沼に浸かった。

あらすじだが、ジョンとジェーンは実は身分を隠しているのだがそれぞれ別の組織で暗殺請負業の仕事をしている。お互いに身分を隠していたのだが、たまたま、ある人物の暗殺の仕事で二つの組織が請け負ってしまい、現場で暗殺組織同士の撃ち合いになってしまう。

そして両組織とも失敗の原因を追究していくと、配偶者が殺し屋であることをそれぞれ知ることになる。

ということで、二人にはそれぞれの組織から相手を殺すように指示が出るのだが、途中で、二人は両組織が共同で二人を始末しようとしていることに気が付き、「逃亡よりは殲滅」と過激な結論を出し、あえてコストコのようなショッピングセンターの中に誘い出し、ショッピングセンターの中で銃撃戦を行った上、組織も建物も壊滅させてしまう。

つまり二人で数百億円の物的被害と百人以上の犠牲者を積み上げてしまう。それもNYだ。

こういう映画が大ヒットしたり、高校に射撃部があったりするのだから、素晴らしい国なのだろう。

結構な歴史がある甲府城

2024-07-16 00:00:21 | The 城
甲府方面に所用で行った時に甲府城に登った。極暑ではない日だったが、湿度極めて高く、競歩競技のように通り抜けようと思っていたが・・・

現在の甲府城は江戸時代の城の約1/3であるが、本丸跡と天守台跡が残されている部分が鶴舞公園として整備されている。往時はさらに現在の山梨県庁とJR甲府駅を含んだサイズだった。



有名なのは鉄門(くろがね門)。本丸には石の階段を上ることになるが一段の厚みが高く、筋トレ感覚になる(階段を上る器具はジムにはないが)。

そして、本丸跡だが、甲府城はもともと武田家が織田・徳川連合に滅ぼされたあと築城が始まった。秀吉の時代には家康を警戒した秀吉が徳川を見張るために利用していたとされるが、徳川の時代になると、逆に甲州街道の守りのかなめとしての役目となる。

そのため、長く、徳川家の親戚が城主を務めていた。しかし、歴史上評判が良くない柳沢吉保が、この城の城主となり、財源豊富となり、相当立派な街並みとなり小江戸と呼ばれることになったそうだ。ところが、当の柳沢吉保は甲府城に住んだことはなかったそうだ。その前の徳川一門が城主だった時代も含め、ほとんどの城主は江戸に住んでいたそうだ。



柳沢親子が失職(転封)した後は、幕府直轄領となり藩主はいなくなる。

これらの知識は調べたのではなく、天守台によじ登った時に、天守台の上で待ち構えていた甲府市の公式ガイドの方から丁寧に教えていただいたわけだ。

そして、甲府城は幕末にはオセロゲームのようなことになる。

江戸時代最後の年(慶応4年=明治元年)1月に勃発した鳥羽・伏見の戦いに始まる戊辰戦争の第二ラウンドと言えるのが甲州勝沼の戦。新政府軍は板垣退助総督が率いる東征軍の第一陣が藩主のいない直轄地の甲府城をすばやく占拠する。なにしろ板垣退助の先祖の先祖の・・・は武田信玄の重臣だったわけで、甲州の民に人気があるわけだ。

そして遅れをとった幕府側は幕府からスピンアウトした近藤勇などを中心として、いわゆる甲陽鎮撫隊を結成し、甲府城を目指す。東西から甲府城到着競争が行われたが、1日の差で近藤チームは負けてしまい、城という拠点を持たずに勝沼付近で戦うことになり、結局江戸に逃げ帰ることになる。

競歩のように城址公園を歩き抜ける予定であったのだが、石段を何回も登り、ガイド様の説明をたっぷり聞いたため、汗もたっぷりということになる。まだ盛夏はこれからだというのに、トンボが飛び回っている。



天守台からの眺望もすばらしく、梅雨の時ではなければ、正面に富士山がはっきりと見え、さらに山裾にはリニア新幹線が東西に走ることになるそうで、相当人気の出るビューポイントになると思う。現在は、ちょうど向かって左にはレールが敷かれ、右側は未着工だそうだ。

紫式部日記を新旧で読む

2024-07-15 00:00:05 | 書評
約2日かけて『紫式部日記』を読む。まず古語、そして注釈、そして現代語訳。困ったことに現代語訳から読むと、注釈が読めない。



それでも原文を少し読めば「源氏物語」と同じ、どこかに恐怖感がわきあがるような文体が迫ってくる。「おどろおどろしい」と表現されるような圧迫感がある。


この日記だが不勉強で、完全なのか、一部散逸なのかよくわかっていない。大部分(8割程度)が歴史的記述でその中の一部には、紫式部の個人的見解が書かれている。また、1割は紫式部の意見、そして残り一割は個人的なぼやきのような感じだ。

まあ、一行ずつが研究者泣かせなのだと思う。

気になる道長との関係だが「親しすぎる」ことが解る。中宮彰子の女房になったのは道長の彰子陣営強化策だったそうだし、道長が源氏物語の清書前の下書きを読んでいたり・・・

道長チームの一員であったのは間違いない。

ミッドナイト・エクスプレス(1978年 映画)

2024-07-14 00:00:22 | 映画・演劇・Video
いわゆる脱獄映画であるが、米国と中東諸国との緊迫した情勢が反映されている。実話をもとにオリヴァー・ストーンが偏向した脚色を加えたため、米国人が観て喜ぶようになっていて、他国の人が観ても???という感情を持つことが多いらしい。

まず、登場したのが、ビリー青年。ガールフレンドと一緒にトルコ旅行から帰国するときについ麻薬を購入。米国に持ち帰ろうとした時に、見つかってしまう。出国時の検査はあまりきつくないはずだが、米国はトルコを麻薬輸出国と批判していたため、国際世論を気にしたトルコ政府が狙い撃ちした。そして4年間の監獄生活になるが、これが稀に見る劣悪環境だ。

そして、出所日まで1年の頃に所内で脱獄計画があったが、1年我慢しようと参加しない。ところが、急に刑期が30年追加されることになり絶望的な状態になる。

ところが、面会に来たガールフレンドが差し入れたアルバムには現金が仕込んであって、それを原資として看守を買収しようとする。が、失敗。拷問部屋に連れ込まれてレイプされそうになるも、最後の力でタックル(アメフト経験があったのだろうか)し、壁にぶつかった看守は一瞬で気絶。生死不明。その後、脱出中に警備員に見つかるも看守から奪ったピストルで殺害し、衣服交換し、大脱走。隣国のギリシャに潜入して、米国に戻ることになる。

全編を通じて、実話よりもトルコ人を野蛮に表現したり、単に脱獄したのを殺人まで行ったことにして、よりトルコより米国の方が文明国であるというアピールをしている。

ということで、麻薬で捕まって脱獄するのに殺人を犯して、さらにヒーローのように扱ったり、各種映画賞で数々の賞を受賞したり、本当にアメリカ人を理解するのは難しい。

それと、料理についてはトルコの方が文明国だと思う。

最初に取り組んだ問題集

2024-07-13 00:00:07 | しょうぎ
詰将棋を解き始めたのは中学生の頃だが、最初に取り組んだのは父親からもらった「名人 大山康晴 詰将棋200題」。7手詰から15手詰まで。

後年になって、実際に作った人は〇〇氏という話を聞いたが、確かめることはできない。



そして、最初の第一問を自力で解くのに1週間かかった。解答はこの問題の裏側に書かれているので、もしかしたらズルをして紙の裏を透かし見て解いたのだったか、記憶があいまいになっていたのだが、今、見ると、紙が厚く、どうみても透かして見ることはできないので、自力で「不成」の筋を発見したということを確認した。

将棋教室で手筋など教えているときに、時々、打歩詰打開の手段として「不成」を教えると、生徒が驚くような顔をするのだが、よーく観察すると、大げさに驚く仕草をするのはいつも同じ子であり、何回もやっているので知らないはずはないはずで、講師を喜ばせるコツを知っているということに過ぎないと、今、書きながら気が付いた。


さて、6月29日出題作の解答。








今週の出題。



解ったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

出るわ、出るわ、平安文学

2024-07-12 00:00:03 | 書評
少し、松尾芭蕉のことを確認したく、自宅の書棚の中を捜索したが、見つからず。



そのかわり、平安文学の本がたくさんあることに驚く。記憶にあったのは。「百人一首」大岡信と「和泉式部日記」。かすかな記憶が「枕草子(岩波文庫)」。残りの3冊は難解な本で、本当に自分でよんだのかな?書棚の1/4を捜索しただけなので、まだあるかもしれない。

折からのNHK大河「光る君へ」にちなんで全部を読み直そうかと思ってみたが、横浜市の電子書籍図書館に『紫式部日記』を見つけてしまい、一瞬で貸出し(というか借入の方が正しい表現)完了。

貸出し期間は2週間だが、1ページも開かないまま早くも4日間が経過。

芭蕉の本は、しょうがないので3冊をブックオフに注文することに・・

禁酒番屋(落語 演:春風亭柳橋)

2024-07-11 00:00:40 | 落語
古典落語。ある藩では、酒に酔った藩士が仲間を斬り、酔いがさめたあと、自責の念により切腹してしまうという事件が起こった。藩主は意を決し、侍たちに禁酒令を出す。

1920年代の米国のようなことになる。ただし、米国でやるべきは酒の禁止ではなく銃の規制だったはずだ。

ところが、そういう法律はなかなか守られない。酒屋も困る。


城内へは酒の持ち込みは厳禁となっていて、中に入るには番屋での取り調べが行われている。

それなのに大酒飲みの近藤という男は、なんとか酒を持ち込んでほしいと酒屋に頼む。そこで酒屋の若い者が考えたのが、お菓子のカステラと称して持ち込もうとするが、酒は重いし、液体のため、番屋の役人が、検査と称して、飲んでしまう。

そしてプランB。今度は油と言って持ち込もうとするが、徳利に油をいれるはずがないと言われ、またも検査と言われて番屋の役人に飲まれてしまった。

そして三回目には、酒の持ち込みを諦め、役人を懲らしめようと、酒屋の店員たちの尿を集め、番屋に持ち込むわけだ。


侍にとって、城内は仕事場。そういえば昭和時代には日本の職場に酒があったりした。とはいえ、殺人事件が起きるということはなかっただろう。

事件としては新発田藩で起きた将棋助言殺人がある。江戸後半に起きた事件で城内でおそらく仕事をサボって将棋に興じていた男たちに、脇で見ていた別の侍が助言してしまった。その結果、負けた方が逆上し、助言した男を切り殺してしまった。

そして、出奔。日本全国を逃げ回ったが、殺された侍の家族に仇を打たれることになる。確か敵討ちまでの日数が日本で二番目に長いとされる。ただ、将棋を禁止したわけでもない。

冷静に考えると、事の発端の殺し合いだが、ロメオとジュリエットのように両者とも死んでしまうという事態になってしまったのだが、これをあまりに悲劇的に演じると、オチの笑いがとれない。

江戸時代は糞尿ですら資源とされ、あまり違和感はないが、あまり笑えないような感じだ。

摩周湖紀行(林芙美子著)

2024-07-10 00:00:30 | 書評
夏の暑さに耐えかねて、涼しい本を読もうと思って、図書館の電子書籍を探すと、林芙美子著『摩周湖紀行』をみつける。



著者が北海道を旅行したときの紀行だが、意図的なのだろうが、なかなかいつの時の話かわかりにくい。何日目かに釧路にいるときに6月16日と書かれているが、それだけ。いつの頃なのかも明示されない。読むのに苦労する。

1日目は滝川駅から始まる。そのうち、彼女が樺太から帰る途中ということがわかってきた(樺太旅行のことも別に書いている)。つまり稚内から南下してきて、滝川駅で釧路行きに乗り換えようとするが、便はなく。三浦華園で一泊。そして翌日は釧路へ。20時間の移動。

実は釧路には知人がいて、その方に連れられて三日目(つまり6月16日)がはじまる。摩周湖だ。

その後、屈斜路湖、ライト式と書かれている近水ホテルに泊まり、川湯温泉を経て戻っていく。また釧路に戻り、滝川経由で函館に向かうわけだ。

ただの紀行ではないのは、あまり所持金がなかったようで、安い旅館を好んでいるように見えた。熊の毛皮に驚いたこととか、北海道の宿屋の食事は、牛乳と鮭と蕗ばかりと本音が出ている。

前段で書いたように、この旅行は樺太から北海道に来てからの話だが、樺太の時に話は別の機会に。

新札のこと

2024-07-09 00:00:02 | 市民A
世界で最も偽札率が少ないといわれる日本の紙幣が、さらに偽札の防止機能をアップさせた。なんとなくバランスの悪い政策のような気がする。最も、それだけの技術があれば、世界で使われているほとんどの紙幣の偽造なんか、すぐにできそうな気がする。%の単位で偽札が流通しているらしい米国のドル紙幣を偽造して、こっそり世界各地でばらまいて流通量を増やせば、ドルの価値が下がって円安を食い止めることもできるかもしれない。

もっとも、第二次大戦中には日本は中華民国の経済を破壊するために大量の偽札を作って(現在の明治大学生田校舎が工場だったとされるが、私の亡くなった母は岡山県にいて、工場に動員されていた時に、紙幣の印刷をしていたと聞いたことがある。残念ながら再確認できないが。偽札を大陸でバラまいたのだが、蒋介石は日本の偽札の枚数をつかんでいて、逆にその分の紙幣印刷枚数を減らしていたそうだ。

紙幣の顔画像のモデルだが、どうも文学者、科学者、政治家や企業家といった組み合わせになっている。

夏目漱石→樋口一葉、野口英世→北里柴三郎、新渡戸稲造→渋沢栄一

このほかに2000円札には、源氏物語から光源氏と藤壺の密会のシーンが選ばれている。

次の紙幣は20~30年後なのだろうが、誰なのだろう。渋沢栄一の後任は孫正義かな。作家枠は次のノーベル文学賞に該当者があればいいだろう。村上春樹とか多和田葉子とか。北里柴三郎の次は誰かな。山中伸弥? 5万円札は初の女性天皇とか。

ただ、もしかしたら究極の円安防止策というか、日米通貨統合(あるいは米国の信託統治領)で、ジョージ・ワシントンとかリンカーンを眺めているかもしれない。

バイデン代打、重要なのは副大統領

2024-07-08 00:00:02 | 市民A
米国の民主主義はかなり壊れているわけだ。大統領制と議会制の二本立ての欠陥が露呈している。米国の意のままに作られた日本国憲法(法律的には、大日本帝国憲法の中に規定していた憲法改正手続きに基づいている)に大統領制がなかったことを喜ばないといけない。

そもそも大統領を目指す人間が超高齢の二人というのは、大統領の報酬が少なすぎるからだと思う。4年分の報酬でもNYのマンション買えないのではないだろうか。日本の国会議員でもそうだと思う。2000万円の年収なら景気のいい大企業なら部長クラスだろう。

大統領の報酬は、いくつかの指標を作って(たとえばGDPの増加率とか、海外の首脳との会談回数とか、重大犯罪件数の減少率とか・・)そのポイントに応じての変動制にすればいい。

ところで、バイデン大統領のテレビ討論会の醜態以降、周囲から撤退論が沸き上がっている。今さら、ここで代打を指名というのも無責任な政党のような気がするのだが、そうなるのだろう。

今粘っているのは、候補者交代劇を盛り上げるための寸劇のような感じだ。代打に禅譲ではなく、格闘の上、バッサリ斬られ、次のチャレンジャーが登場するのだろう。7月16日から民主党に先駆けて共和党が全国党大会を開くので、その後、明らかになるのではないだろうか。(いわゆる後出しじゃんけん)

といって、実際には、大統領候補は現副大統領のカマラ・ハリス氏以外ないだろう。不人気といわれているが、普通、副大統領はそういうものだ。となると、副大統領候補が案外重要なのかもしれない。

大統領候補の一人とされるミシェル・オバマ氏は、実際は政治家ではなく、彼女の人気の幾分かは夫のバラク氏によるのだろう。調べてみると、大統領の任期は2期が上限だが、副大統領の任期の規定はないようだ。また副大統領の最大の任務は大統領がいなくなった時の後任なのだが、副大統領がそういう臨時事態で大統領に就任した場合は最大二期のカウントには入らないことになっている。つまりバラク・オバマ氏は、副大統領候補になれるわけだ。

さらに、バイデン大統領ですら、ハリス新大統領の元で副大統領を務めることも可能なのだが、さすがにそれはないだろう。

今、ハリス氏と組む大物副大統領候補を探しているような気がする。