今年の初めから手をかけているXLV750Rも晩秋の気配を感じる頃になってやっと完成の目処が立ってきました。
ここで振り返ると気になっていた点がいくつかありますが、これはバッテリーとマフラーの位置関係。バッテリーには元々遮熱材がされていてボロボロになっていたので汎用品で代替しましたが、熱くなるマフラーに囲まれています。高温に弱いバッテリーの位置としては最適とは言えない気がします。
モデルデビューした1983年といえばHY戦争の後期であり、ホンダは決着をつけようと毎週ニューモデルを発表しようとしていた時期です。そこで当時盛り上がっていたパリダカで1982年の2輪部門で覇者となったXR550のイメージを使ってアフリカツインの先祖となったのがこのXLR750Rだったのでしょう。ちなみに86年から89年まで連覇したNXR750はアップマフラーではなくダウンマフラーです。
マフラーはサンドブラストのキャビネットにやっと入るサイズなのでブラスト仕上げは結構大変でした。
スイングアームピボットのベアリングはグリースが残っていた割にはレースとローラーが腐食していました。シャフトドライブのためピボットシャフトは貫通できないのでベアリングの奥は行き止まりです。
ベアリング類はすべてメンテする予定でしたのでスイングアームはどっちみち外すことになっていましたが、グリースニップルもないブレーキペダルピボットはいかがなものか。これをメンテナンスするにはスイングアームを外さないと抜けないとは、マフラーのレイアウト同様煮詰め不足と思わざるを得ません。まあ昔のバイクを現在とやかく言うのはヤボというものですが、80年代初頭は今から考えても特別な時代だったのでしょう。
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