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ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

CSRV

2010年01月25日 | エンジン

Blackbike 画像はttp://mostadvancedengine.com/より転載

一見、普通のVツインのバイクだが、シリンダーヘッドに注目してほしい。

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Aircooledindustry

実験用エンジンをみるとDOHCのようにも見えるが、よく見るとヘッドが異常に小さいのに気が付く。

Bikeengine

バイクのエンジン部分のアップ。

Csrvengine

ヘッドカバーが外れた画像があるのだが、なぜか小さくて分からない。

Rotaryvalve

V8エンジンのでは大きな画像があった。

これを見て実用化は近いと思うが、それはまず自動車用ではなく、天然ガス燃料の発電機が中国に出荷される予定(された?)であるし、中国との合弁で量産をする計画もあるようだ。

COATES INTERNATIONALのサイト(ttp://mostadvancedengine.com/)を見ると非常に野心的に思え、家庭用発電機から、バイク・自動車・トラック・大型発電機・レース用エンジンまで視野に入れ、陸上スピード記録にも挑戦する予定らしい。

ロータリーバルブにはシングルとダブルの2種類があり、シングルでバルブの内部がマニホールドを兼ねる構造では外形が大きくなり、バルブ開口面積は大きくできる反面、シール性や潤滑に問題が大きくなるかもしれないが、このCSRVではダブルのバルブを球状にしたところがミソであると思われる。

従来のポペットバルブは、バルブをシートに押し付ける方向に燃焼圧力が掛かるため、シール性の面では有利であるが、往復運動するために高速回転では大きな加速度が掛かるから、正確な作動をさせるには強いスプリングを使って機械ロスを犠牲にするか、デスモドロミックのような複雑なメカニズムにせざるを得ない。そして開口面積を稼ぐとなるとビッグバルブにするか数を増やすのだが、構造上、バルブの傘とバルブシートの隙間を使うことになるので、大きくすればするほどシリンダー壁との距離が近くなり”カーテン効果”による効率の低下もあるから、充填効率を上げるのは難しい。

ロータリーバルブはポペットバルブと利点と問題がちょうど逆になり、傘が邪魔にならないから開口面積がそのまま利用でき、充填効率の面では非常に有利になるが、シール性と潤滑がトレードオフの関係にもなりやすく、バルブシートにあたる部分とバルブの密着度を上げれば熱膨張のことも考えて、更に潤滑が難しくなる。

実用化の目処が立ったからには、その辺りも解決したに違いないと思うが、今後に注目したいところだ。

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オムニボア

2010年01月23日 | エンジン

筑波サーキットは首都圏内の手軽なサーキットとして1970年に開場した。

開場当初に見に行って印象に残っているのは、FL500クラスのフロンテ3気筒だ。当時は騒音規制もなく、サイレンサー無しのトリプルチャンバーは強烈な音だった。動画には残念ながらサウンド入りはないが。

似て非なるものかもしれないが。

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Lotusomnivore3

2ストエンジンはシンプルな構造でしかも軽量、毎回転に燃焼するのでパワフルだから、軽自動車やバイクには向いていて、排ガス規制が厳しくなるまでは数々の名車もあったが、いよいよ難関を乗り越えて復活するのだろうか。

現在では会社組織が複雑になりプロトンの傘下にある、あのロータスが最近発表したのはOMNIVOREという2ストエンジンだ。その詳細はコチラのサイトで見ることができる。

Lotusomnivore1

トップページのENGINE STARTボタンを押すとこのアニメーションが開く。

*画像内の矢印は説明のために加筆した。

赤矢印を押すとTrappingの説明文がでる。白矢印を押すとTrappingvalveの部分がズームアップされ、水色矢印のAみたいなボタンを左右に動かすと黄色矢印のプランジャーが伸び縮みTrappingvalveの支点が動く。

Lotusomnivore2

赤矢印のボタンを押すとVariableCompression Ratioの説明文が開く。白矢印の部分を押すとズームアップし、水色矢印のAみたいなボタンを左右に動かすと黄色矢印のアクチエーターが回転し、VariableCompression Ratioのピストンが上下に動き燃焼室の容積を変化させ、圧縮比が変わる。

その他にもAみたいなボタンを動かすと回転数や負荷、それに燃料の混合率が変わり、それにつれてシステムが動き対応する変化を見ることができる。

特筆すべきはイグニッション・システムで、基本的にはコンプレッション・イグニッションであり、コールドスタート時と高負荷/低圧縮運転ではスパーク・イグニッションになる。

気になる潤滑方式は特に説明はないが、想像するにオイルの燃焼は最低限にする必要があることを考えれば完全分離給油だろう。それにはクランクケースで1次圧縮はできないからユニフローディーゼルのようなコンプレッサーを使うだろう。

しかし、何ということだろう。この情報は昨晩入手したものであり、ロータスがこのような研究を進めていたことは知る由もなかったが、大西エンジン(大西エンジン続・大西エンジン続・続・大西エンジン)の研究成果がイギリスで実現することになるとは。

追記 Omnivoreは雑食を意味するようだ。

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コーリスエンジン

2010年01月22日 | エンジン

2834856730033749120s600x600q85 画像はttp://www.smokstak.com/forum/showthread.php?t=61587より転載

バックステップのリンクではなく、コーリスバルブのリンク機構の一部で、今でも欠かせない”ロッドエンド”は必要に迫られてか、ずいぶんと前からあったのだ。

Rodend_00 画像はttp://www.thk.com/jp/products/class/rodend/index.htmlより転載

現代のロッドエンド。

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コーリスエンジンの全景

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こんなに巨大である。

Corliss2 画像はttp://oldenginehouse.users.btopenworld.com/corliss.htm より転載

コーリスエンジンはアメリカ人のジョージ・ヘンリー・コーリスが1849年に特許を取得しており、効率の良いスチームエンジンとして、工場の動力用や発電用に定置式として普及したようだ。

101013 画像はttp://www.mgsteam.btinternet.co.uk/cvalve.htmより転載

アニメーションを画像転載元サイトにあるので、よろしかったらご覧ください。

このようにバルブはリンクで往復回転運動しているため、ロータリーバルブとは呼ばれずにセミ・ロータリーとか記述されている。

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ロータリーバルブ

2010年01月21日 | エンジン

Cubengine 画像はttp://www.rcvengines.com/index.htmより転載

Cubconcept

以前、メイトのことをヤマハのカブと呼んでいる人がいたけれど、CUBは世界中で低床バックボーンフレームのモペットの代名詞になっているのか。

画像のエンジンはUKのRCVの提唱するエンジンだが、排気ポートの角度が通常と違うことに気が付いただろうか?

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S2photo

冒頭のコンベンショナルなタイプと、もうひとつある。

S2cutaway

カットモデルの3D画像を見ても分かりにくい。

101010

ポートが開いたスリーブが片持ちのクランクから半分の速度で駆動され、シリンダーの外側で回転してバルブの役割を果たし、尚且つドライブシャフトになるという構造だ。

101011

気になる冒頭のエンジンの構造。

101012

燃焼室を上から見た図になるが、燃焼室の上に位置したロータリーバルブが回転して吸排気を行う。

*昨日の”コーリスバルブ”では?を付けながらもコーリスバルブと呼んだが、一般的にはロータリーバルブと呼ばれている。ノートンは市販にまで至らなかったが、マンクスをベースに試作していたようだ。

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星型スチームエンジン

2010年01月19日 | エンジン

このブログを愛読していただいている方々が、蒸気エンジンに興味を持っているか分からないが・・・・。

蒸気エンジンといえば、ワットやSLくらいしか普通は思いつかないが、内燃エンジンに完全に置き換えられるまで、様々な構造があったようだ。

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蒸気でピストンを押し上げ、水を噴霧して気圧を下げて大気圧でピストンを戻すニューコメンのエンジンは効率が悪く、炭鉱で使えば掘った石炭の1/3を消費したとも言われているが、圧力を使ってピストンを往復させパワーを得るのは、ピストンエンジンの祖先と言える。しかし、ニューコメンが1712年に製作してからワットが改良するまで60年も掛かったのに対し、19世紀も末のころになると一気にバリエーションが増える。

Brothersteam2a 画像はttp://www.dself.dsl.pipex.com/museum/POWER/unusualsteameng/unusualsteameng.htmより転載

この星型スチームエンジンは(ワタシが思っているだけだが)、BESLER機のエンジンの基になっているのではないか。ピストンピンが球状になっていて、下死点付近で角度によって排気バルブが開くという非常に巧妙な設計だ。

Brothersteam1a

横から見た図では、ピストンの隣に位置する小さいピストンのような形状のスライドバルブが吸気バルブになっている。

0706025058 画像はttp://epsigroup.net/peterbrotherhood/default.htmより転載

1872年に特許を取得。図面だけではなく実物もあったようだ。Peter Brotherhood Ltdは今も現存し蒸気タービンやコンプレッサーなど作っている。

星型シリンダー配置はガソリンエンジンからヒントをもらったのかと思っていたら、年代的にみて逆のようだ。

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続・TWINGLE

2010年01月17日 | エンジン

2sfig2

これは”ジョセフ・デイの最初の2ストエンジン”で紹介した図だが、掃気ポートから入る新混合気がそのまま排気ポートから出てしまったり、燃焼済みガスが掃気されないで残ることを解決するために、ピストン上部にデフレクターが設けられている。

この記事は”TWINGLE”の続編です。できれば前編を先にお読みください。

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Searsmtr 画像はttp://home.sprynet.com/~inniss/sears.htm

TWINGLE”の謎の正体はこうなっている。キャブレターが前のほうに位置している理由も分かる。

Puchpist 画像はttp://www.mfs-online.at/oldies/puch.htm

プフの後期型は副コンロッドだが、初期のものはご覧のように字型コンロッドだ。

1953_twn_bdg250_split_single

The concept was adopted by Ing Zoller in 1931 and was to make DKW (Germany) the dominant racing motorcycle in the Lightweight and Junior classes during the pre war years.
The idea of a split single was to have the exhaust port open before the transfer ports then close before the transfer ports thus preventing loss of fresh charge out the exhaust. The traditional two-stroke engine allowed the charge to flow straight across the cylinder and out of the exhaust port with the exiting burnt gasses despite port angling and schnerle ports. This layout gave a smooth power delivery with no 'four stoking' and excellent high end performance. Good tractability from low revs and 20% improvement on fuel consumption.画像と記事の抜粋はttp://www.classicmotorcycles.org.uk/bikemuseum/museum_twn.htmより転載

DKWはサイドバイサイドの方式で、排気ポートを早く開いて掃気を行い効率を上げ、ロスを減らすことに成功したようだ。

TWINGLEはスプリット・シングルとかダブル・ピストンあるいは堅苦しく2 cylinders with a common chamber と呼び方は数種類ある。

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TWINGLE

2010年01月17日 | エンジン

Smrih_51609_028 画像はttp://2strokebiker.blogspot.com/2009/06/1964-puch-allstate-250-twingle.htmlより転載

これは1964 PUCH”Allstate”250。プフはオーストリアのメーカーで後にピアッジョに買収される。このモデルはアメリカのシアーズで売られたらしい。

ところで、キャブレターの位置に違和感がないかな?

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車体右側にはキャブレターがないということは、短気筒でマフラーが2本というのも考えられるが、それならキャブレターの位置はエンジン後方の中央か、ロータリーディスクバルブでキャブレターはクランクケースカバーで隠れているというのが普通。

60年代はスポーツモデルでもこういう感じ。

ちなみにTwingleはシアーズから販売されたもののみに付けられているようだが、TWINとSINGLEを合わせた造語だと思う。

核心は後ほど・・・

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続・四角いピストン

2010年01月15日 | エンジン

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これは1938年型なのでツインカムだが、エットーレ・ブガッティはエンジンの造形にもこだわっていて、四角い外観のエンジンはSOHCのほうがこだわりに適っているとツインカム化が遅くなったという説があり、できればピストンも四角いほうが望みだったのだろうか。

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Squarepiston

The Square Piston Engine (SPEC) represents the next stage in the evolution of the reciprocating internal combustion engine. It is a two-stroke engine with a square piston. In essence, the SPEC has a superior power-to-weight ratio compared to existing two-stroke engines. However, more importantly, it has significantly reduced emissions achieved by more complete combustion and a closed-loop oiling system. The engine is also modular in design, which provides significant manufacturing flexibility. The SPEC engine leverages existing two-stroke engine technology (lightweight, powerful, three moving parts only, cheap to manufacture, etc.) and at the same time eliminates the disadvantages. The port placement delays the opening of the exhaust port on the power stroke, yielding more torque and much lower emissions. A number of prototypes have been constructed and have operated on a variety of fuels.(画像と記事の抜粋はttp://invenvo.wordpress.com/2008/05/02/square-piston-engine-low-emissions-two-stroke-engine/より転載)

とまあ、イイコトずくめの主張をしているのだが、確かにシンプルであるし四角いピストンも理に適っているように見える。

動きもシンプル。

小さいながらも試作エンジンは実動だ。

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続・続・大西エンジン

2010年01月14日 | エンジン

Ypvs 画像はウイキペディアから

印象の強さで例を用いるなら、スズキGT750以来の水冷2ストエンジンの復活で、レーサーレプリカ大ブームをもたらしたともいえるヤマハのYPVS付きエンジン。

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100106 画像はttp://www.honda.co.jp/factbook/motor/CRM250AR/199701/より引用し、矢印を書き加えた

これはホンダのCRM250ARのRCバルブだが、パワーバルブの原理はウイキペディアに詳しい説明がある。要は排気ポートの開くタイミングと開口面積を回転数に応じて変化させてエンジンのトルク特性を改善させる。

100107 画像はttp://www.honda.co.jp/factbook/motor/NS250/19840400/003.htmlより転載

これはホンダのATAC。RCバルブ以前に使われていて、チャンバーの容積を変化させ回転数に応じた反射波をコントロールするが、RCバルブのほうが効果が大きかったのだろう。

ここまで来てお気づきだと思うが、大西エンジンの”ATAC”は活性熱雰囲気燃焼。ホンダの”ATAC”はパワーバルブとややこしい。しかもホンダは、今のところの最終世代2ストエンジンといえる活性熱雰囲気燃焼を”AR燃焼”として実用化させた。

大西氏と故本田宗一郎氏は個人的に関係があったともいわれているが、技術の歴史の流れは非常に興味深いと言わざるをえない。

大西エンジンでの惜しいところは、混合気の吹き抜けを防止して排ガスのHCを減らす研究と、それに付随したシリンダー内の気流に着目したところの成果は多大だったが、潤滑オイルの完全分離まで考えなかったことだと思う。

通常の2ストエンジンの潤滑方法は燃料にオイルを混ぜる方法だから、オイルの燃える臭いはディーゼルの煤と同じくらい社会に嫌われる可能性があるし、マフラーに溜まるオイルは触媒をコーティングして効力を失わせる。それだけに”STEPPED PISTON ENGINE”は大したものだと思う。

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四角いピストン

2010年01月13日 | エンジン

パワーハンマーは、一品物を作るときにシートメタルの成型に威力を発揮するのだが。

DAKEはその他に、バンドソーやアーバープレス、パイプベンダーなど、カスタム屋にとって便利なパワーツールを作っている1887年に設立された会社だ。

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Daketiff201a 画像はttp://www.dself.dsl.pipex.com/museum/POWER/squarepiston/square.htmより転載

さて本題だが、そのDAKEはWilliam F. Dakeによって発明されたスチーム・スクエア・ピストンエンジンを19世紀に製造していて、1871年のシカゴの大火事を再建するために周辺の森林伐採事業が繁栄し、製材業に使われ始め、 エンジンが蒸気によって動かされているから、スパークの危険が全くなかったので、炭坑と大規模な地下鉄と鉄道トンネル工事に使用された。それだけではなく所在地が5大湖のそばにあったために、船舶や港湾設備に広く使われたようだ。

Knightrootsqp1a

気になる構造は意外とシンプルで、大小の角型ピストンが直線往復運動し(外側が水平方向、内側が上下方向)小さい内側のピストンの中心は円運動に近い動きになる(アニメが画像転載元サイトにある)。なるほど、現代では四角いピストンは冗談のようだが、この場合は必要不可欠の形状だ。

上記のようにアニメもあるが、YouTubeでも。軽くスムーズに回っているように見える。

運転中。

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