人気blogランキングへ 今日は穏やかな一日です。
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今回のオイル洩れ対策は、上の図のように①の肉厚を②のように厚くして、スペーサーの強度を落とすことなくOリングをセットすることによる 半恒久的な方法です。
”半恒久的”の時間は、Oリングとオイルシール(後述します)の寿命によるものですから、ほぼ解消されたと見てよいと思います。
今までは、液体ガスケットで誤魔化して保っても良いとこ2年くらいでしたから、大進歩ではないでしょうか?
Oリング破損の原因?
一番上の図中の赤矢印に示す、上の写真のやはり赤矢印のカドが引っ掛っていて、削り落としたら解消でした。
オイルシールは?
スペーサーの肉厚を厚くすることはオイルシールに当たる部分の外径が大きくなることですから、ここまでの説明では疑問を感じるかもしれません。
実は、外径が同じで内径の大きなオイルシールを探していたのが、今回の作業の一番大きな障害でした。
上の写真では、①が元々のスペーサーで②が”対策部品”のスペーサーで、オイルシールは同一のものです。良く観察してもそれほどの無理では無さそうですが・・・。
ここが懸念の残るところで、オイルシールのリップの許容範囲に入るかどうかですね。リップの基部に少々の無理が掛かるのは承知の上で使うしかありません。
この懸念材料も”対策キット”を市販できない理由の一つです。
形状の加工が終わったら、熱処理をして焼きいれをします。
スペーサーにオイルシールを嵌めて一体にして、ミッションに組み込むとオイルシールのリップを痛める恐れが少なくなります。そうでなくともリップには無理を掛けていますから。
オイルシールを、ミッションケースに真っ直ぐセットできれば完了です。
この車両はオープンプライマリーですから、この辺りにアクセスするのは簡単です。
オーナーさんには事情を理解していただき、危険性はホトンドありませんが、暫く観察していきたいと思います。
トランスミッションにオイル洩れが恒常的にあれば、汚らしくなるばかりではなく、オイルレベルが低いまま運転し続けると磨耗が大きく進んでしまい、具合が悪くなって気づいた時点では修復に大きな金額を要することになりかねません。
今回紹介した”対策”は、その場しのぎではない根本的な修理方法でありますが、残念ながら対策キットを市販できない理由があるのも説明させていただきました。
ワタシが皆様の悩み解消の手立てになれればよいのですが、体制その他の理由でソウもいきません。
全国の”オイル洩れに悩める”方は、お近くのショップに同様の対策方法を依頼する場合には、以下の事柄にご注意お願いします。
- スペーサーの材質、加工精度、熱処理
- 使うオイルシールの選択
そして念を押しておきますと、ミッション周辺のトラブルは後輪ロックに発展して重大事故の危険性があることを付け加えておきます。
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