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「「高宗が乙巳条約に満足した」…教科書で歴史歪曲すら越えた日本」

2024年04月22日 | 国民国家日本の侵略犯罪
「The Hankyoreh」 2024-04-22 07:16
■[社説]「高宗が乙巳条約に満足した」…教科書で歴史歪曲すら越えた日本

【写真】ソウル市鍾路区の旧日本大使館前にある平和の少女像/聯合ニュース

 日本の文部科学省が19日に公開した中学校の歴史教科書の追加検定結果に言葉を失った。韓日両国政府が歴史で対立しながらも守ってきた度量の広さを越えた「暴挙」だと言わざるをえない。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、過去2年間に続けてきた対日「屈辱外交」がこのような歴史歪曲につながったのではないかを省みて、対日政策を根本的に再検討しなければならない。
 文部科学省はこの日、極右的・復古的な歴史の記述で日本国内でも大きな懸念をもたれている令和書籍の中学歴史教科書2点について、「問題ないと判断した」として、検定に合格したことを発表した。この教科書の歴史歪曲のなかで特に驚くべきことは、乙巳条約(第2次韓日協約、1905年)と日本軍「慰安婦」についての説明だ。
 日本は、長きにわたり過去の植民地支配を「合法」だと主張しながらも、韓国人がそれを自発的に望んだとしたり「正当な支配」だったという内容を主張することはなかった。菅直人首相談話(2010年)で、韓国の人々が「その意に反して行われた植民地支配によって」傷を受けたと認めたことが良い例だ。しかし今回は、植民地支配の扉を開いた乙巳条約について高宗が「満足」し、一部の大臣の反対を「自ら説得して調印に達することになった」という衝撃的な主張を認めた。
 問題の記述は、伊藤博文が条約を強制的に締結した後の1905年12月8日に天皇に送った復命書を参考にしたとみられる。しかし、乙巳条約が脅迫のもとで強制的に締結されたことは、条約の「形式的合法性」を主張する日本の学者でさえ認めるものだ。合法派の代表といえる明治大学の海野福寿名誉教授も2000年の研究で、この一節について、高宗は最小限の効力の期限を設定して奪われた外交権の回復を期待したが、伊藤博文はそれを逆利用し、皇帝の要求を受け入れて修正したことで裁可の証拠とみなしたと指摘している。伊藤博文の欺瞞を高宗が同意したということの証拠にした嘆かわしい歴史歪曲だ。
 慰安婦についても、日本は「法的責任」を否定しただけであり、慰安婦の移送や慰安所の運営・管理などについては、「(日本)軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」(2015年慰安婦合意)と認めている。しかし、令和書籍の教科書は、「報酬を得て働いた」として日本の責任を否定する内容だけを羅列している。韓国政府は、2020年と2021年の検定では不合格となったこの極右教科書が、今年はなぜ通過したのかを確認しなければならない。「大使招致」という形式的な抗議で穏便に済ませようとしてはならない。
(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-21 22:09


「The Hankyoreh」 2024-04-20 08:05
■「慰安婦」動員の強制性を否定する日本の教科書、検定で追加合格

【写真】「慰安婦」動員の強制性を否定し植民地近代化論を主張する日本の歴史教科書が検定を通った19日、韓国外交部に呼び出された相星孝一駐韓日本大使が呼ばれソウル鍾路区の外交部庁舎に向かっている/聯合ニュース

 日帝強占期(日本による植民地時代)の「慰安婦」動員の強制性を否定する極右的内容まで書かれた日本の中学校の歴史教科書が19日、検定を通過した。
 日本の文部科学省はこの日、令和書籍が発行した中学校の歴史教科書2種が「検定決定未了としていた2点の申請図書について、情報管理の状況等について確認を行った結果、以下のとおり教科用図書検定規則第7条第3項に示す申請者による特定行為に該当しないと判断した」として、検定合格の決定を行ったと発表した。これに先立ち、文部科学省は先月、歴史、地理、公民など中学教科書の検定結果を発表したが、令和書籍の歴史教科書2種は発表を控えて異例にも合否の決定を保留した。当時、共同通信は「検定の内容が公表前に外部に漏れたことが確認され、(文部科学省が)精査のため合否の決定が見送られた」と報道した。右翼史観の歴史教科書は、直前の教科書検定の2020年当時は7種のうち1種だったが、今年は先月検定に合格した育鵬社と自由社に令和書籍2種を合わせて、全10種のうち4種に増えた。
 令和書籍の歴史教科書には、最近右傾化の傾向が強まっている日本の教科書の中でも極右的な内容が含まれている。「蒸し返しする韓国の請求権」というタイトルのコラムで、日本軍が朝鮮の女性を強制連行したという事実はなく、彼女たちは報酬をもらって仕事をしていたという内容の記述もみられる。「慰安婦」動員の強制性を認め、歴史教育を通じて忘れないと宣言した日本政府の公式見解「河野談話」(1993年8月)と食い違う内容だ。
 令和書籍の歴史教科書には、日本の朝日新聞が2014年に過去の慰安婦報道の中で誤りがあったと認めた吉田清治氏の証言に触れ、慰安婦被害問題全体が偽りであるかのような主張が展開された。これは先月検定を通ったもう一つの右翼教科書である育鵬社の教科書にもある記述だ。
 また、同教科書は朝鮮に対する日本の植民支配についても、朝鮮総督府は土地調査を行い、鉄道、ダム、上下水道、病院、電話、郵便など社会基盤を整えていったなどと美化した。また、強制動員問題に対しても賃金が支給されたとして問題がなかったという内容で記述した。
 このような歴史教科書が検定で合格したのは、日本の歴史認識の後退を端的に示している。令和書籍は歴史修正主義者として批判された安倍晋三首相が在任していた当時の2020年に、検定で不合格になった前歴がある。その後、令和書籍はアマゾンなどで検定不合格の教科書だとして、それを売りにして本を販売してきた。
 韓国外交部は同日、報道官声明を発表し「日本政府が独島(トクト)に対する不当な主張と日本軍慰安婦被害者問題、強制徴用問題、植民支配に対する極めて非常識で理解できない偽りの記述を含む教科書を検定で通過させたことに対し、深い遺憾を表明するとともに、直ちに是正することを求める」と明らかにした。
 カン・インソン外交部第2次官は同日午後、外交部庁舍に相星孝一駐韓日本大使を呼んで抗議を伝えた。
チョ・ギウォン記者、パク・ミンヒ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-19 21:23


「聯合ニュース」 2024.04.19 19:45SHARE LIKE SAVE PRINT FONT SIZE
■韓国政府が日本の教科書検定巡り遺憾表明 日本大使呼び抗議
 鄭憙靖
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は19日、日本政府が独島や旧日本軍の慰安婦被害者などについて偏った内容を掲載した中学の歴史教科書2点を検定で合格させたことに対し遺憾を表明した。
 外交部は同日、「独島に対する不当な主張や慰安婦被害者問題、強制徴用問題、(日本による)植民地支配について極めて非常識で理解できないうその記述が含まれた教科書を日本政府が検定で通過(合格)させたことに対し深い遺憾を表明し、即刻是正するよう促す」とする報道官声明を出した。
 声明は「歴史的・地理的・国際法的に明白なわが国固有の領土である独島に対する不当な主張が盛り込まれた教科書を日本政府が再び検定で通過させたことに強く抗議する。独島に対する日本のいかなる主張も受け入れられないことを明確にする」と強調。「過去の過ちに対する謝罪と反省はおろか、過ちを美化する内容で溢れた教科書を容認したことは両国関係発展の流れに逆行するのはもちろん、青少年たちに歪曲(わいきょく)された歴史観を教える無責任な行動であることを明確にする」と指摘した。
 また「両国関係の未来はもちろん日本の未来を築いていく世代が、偏りがある歪曲された歴史教育を受ける場合に抱くことになる偏見に対し懸念を禁じ得ない。日本政府は歴史を直視しながら未来世代の教育により責任ある姿勢を示すべきだ」と強調した。
 外交部の姜仁仙(カン・インソン)第2次官は同日午後、日本の相星孝一駐韓大使を同部庁舎に呼び、抗議の立場を伝えた。

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