三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「韓国の中学生ら「大人のディープフェイク対策は『写真削除』のみ…安心できない」」

2024年10月05日 | 韓国で
「The Hankyoreh」 2024-09-11 10:04
■韓国の中学生ら「大人のディープフェイク対策は『写真削除』のみ…安心できない」
 討論した内容をもとに声明書を作成 
 「互いに安心させつつ、引き続き問題について話し合うべき 
 自ら加担者にならないようにしよう」と訴える

【写真】京畿道のA中学校の社会参加サークルの生徒19人は5日、ディープフェイク性犯罪にについて話し合い、その内容を文章にまとめて給食室など校内のあちこちに貼った=サークルの指導教員提供//ハンギョレ新聞社

 「ソーシャルメディアを通じてこの事件(ディープフェイク性犯罪)について知ったが、一部の学校に限ったことだと思っていた。しかし、被害を受けた学校が増え、結局、自分の中学も(被害発生)リストに載っているのを見て、怒りがこみ上げてきた。早朝からインスタグラムに載せた写真を全部削除し、ハッキングされていないかを知らないうちに確認していた自分に自分でも驚いた」
 京畿道のA中学校3年生のソン・ナヨンさん(仮名)は、8月最後の週の週末を襲った混乱と恐怖について、5日の学校の授業時間に同年代の生徒たちと話し合った。週末を奪われたのはナヨンさんだけではなかった。学校と地域ごとに「知人」被害者を特定して違法合成画像を作って共有するテレグラムのチャットルーム、いわゆる「知り合いが重なる人たちのルーム」(重知ルーム)の名簿に「自分の通う中学も含まれている」という事実があっという間に広がった。眠れない夜を過ごしたり、SNSに載せた写真を削除し、自分のアカウントに誰かが侵入するのではないかと思ってIDを変えたりする生徒が続出した。教育部の資料によると、今年に入って6日までに全国の小中高で発生したディープフェイク性犯罪被害の通報は434件に達する。
 ショックを受けたのは先生も同じだった。社会参加サークルを指導する教員のイ・ハクスさん(仮名)は「この事案をそのまま見過ごすよりは重要な教育の契機にすべきという考え」から、サークル所属の2・3年生の生徒19人と互いの考えと感情を分かち合う創意的体験活動の時間を設けた。その過程で、実際に被害に遭わず「やや大げさではないか」と考えていた生徒たちも、「友人たちが苦しんでいるのを見て考えが変わった」と語った。
京畿道のA中学校の社会参加サークルの生徒19人は5日、ディープフェイク性犯罪について話し合った後、その内容を文章にまとめて給食室など校内のあちこちに貼った=サークル指導教員提供//ハンギョレ新聞社

 生徒たちはディープフェイク性犯罪の実態を扱った記事を一緒に読んで討論をした後、政府と捜査機関、企業、同じ年頃の生徒たちに訴えたいことを各々文章に書いた。そのように集まった文章は一つの声明書となり、学校関係者が誰でも見られるように給食室など6カ所に貼られた。
 彼らは声明書を通じて「皆で楽しむために作られたSNSは犯罪空間になり、私たちの日常の平和は全て奪われた」とし、「たった一人だとしても、私の周りの平凡な人たちが知人のディープフェイク画像を見て楽しんでいたという事実に絶望する」と打ち明けた。よく言われる「SNS写真を削除し、個人情報保護に留意すべき」というアドバイスに対するもどかしさもにじませた。「社会と大人たちが心配する気持ちから示してくれたその代案だけでは、決して(この問題は)解決できないことをよく知っている。根本的な解決策を見つけてこそ安心できる」
 それと共に「法的かつ倫理的な教育でディープフェイク技術の危険性を学んで認識を変え、加害者の処罰、テレグラムのような無責任な空間に責任を問うことがともに重要だ」としたうえで、「最も重要なのは生徒自らが加担者になってはならないこと」だと強調した。
 生徒たちは(ディープフェイク性犯罪は)忘れたい悪夢だが、このまま忘れてはならないと呼びかけた。「互いを安心させつつ、絶えずこの問題について話し合わなければならない」
 イ・ハクス先生は5日、授業について「(ディープフェイク問題で)生徒たちがどんな気持ちでどんなにつらかったのかについて、自分たちの言語で確認したことで、慰められたと言っていた」とし、「互いを疑って非常に不安に思う状況に対して申し訳なく思うなど、生徒たちの考えが深いことが分かって嬉しくもあった」と語った。
チョン・インソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-09-10 23:37


「The Hankyoreh」 2024-09-10 06:55
■ソウル警察、「ディープフェイク」性犯罪の被疑者を52人特定…10代が79%

【写真】政府ソウル庁舎前で先月30日に行われた「ディープフェイク性犯罪糾弾女性・母親たちの記者会見」で、参加者たちがプラカードを掲げている/聯合ニュース

 「ディープフェイク性犯罪集中対応タスクフォース(TF)」を立ち上げ、違法合成画像・映像による性犯罪の集中取り締まりに乗り出したソウル警察は、52人の被疑者を特定したことを発表した。関連する性犯罪をほう助した疑いで、テレグラム法人とその代表に対する立件前調査も進められている。
 ソウル警察庁のキム・ボンシク庁長は9日の定例記者懇談会で、「9月6日現在で、ディープフェイク性犯罪に関して101件を捜査中」だとし、「その中で52人の被疑者を特定した」と明らかにした。警察が特定した52人の被疑者は10代が39人(79%)、20代が11人(21%)で大半を占めた。キム庁長は「ソウル市、ソウル市教育庁と協力して、学校専門警察官(SPO)を通じて生徒たちに対し、(ディープフェイク性犯罪は)重大な犯罪だということを広報する教育を実施している」と付け加えた。
 警察はまた、性犯罪映像が流布される窓口の役割を果たしてきたテレグラム法人とその代表に対しても、性犯罪をほう助した容疑(青少年性保護法・性暴力処罰法違反)を適用し、立件前調査をおこなっている。警察の関係者は、「現在、(テレグラムのほう助容疑についての)事実関係と法理の検討を進めている」とし、「捜査に対する意志は確かにある。これまでのテレグラム利用者の刑事処罰例と外国の例を収集している」と明かした。
 「立件されるとしても、現実的にテレグラムに対する国内での刑事手続きは可能なのか」と問われ、キム庁長は、「容疑内容と犯罪事実が特定されれば逮捕令状は発行されうるし、それを通じてインターポール手配は可能だと考える」として、「海外の捜査当局との協力のあり方も検討する」と答えた。
パン・ジュンホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-09-09 12:00


「The Hankyoreh」 2024-09-11 07:20
■ディープフェイク性犯罪、なぜ特に韓国で大きく問題化されたのか?
[来週の問い]

【写真】今月4日、ソウル鍾路区の政府ソウル庁舎前で、平等教育実現のための保護者会などの保護者団体が記者会見を行い、「ディープフェイク性犯罪の根絶および根本的総合対策」を求めている=チョン・ヨンイル先任記者//ハンギョレ新聞社

 今月3日、「ディープフェイクデジタル性犯罪の防止と対応策準備に向けた政策討論会」が国会で行われた。テレグラムに各地域、各学校の「重知ルーム」(知り合いが重なるの人たちの部屋)が作られ、ディープフェイク性犯罪が繰り広げられていることが、先月22日のハンギョレの報道で公になってから10日あまり後のことだ。
 討論会が終わる直前、ある外国メディアの記者が質問を投げかけた。「ディープフェイク技術も10代の青少年も韓国だけでなく他国にも存在するのに、ディープフェイク性犯罪はなぜ特に韓国でこんなにもはやく、大きく問題となったのでしょうか」
 京畿大学犯罪心理学科のイ・スジョン教授は、「小学校、塾などでは水準の高いコーディング教育が行われているが、技術そのものを教えるだけで、『コーディングで生じる最悪の結果とはどのようなものか』を予防的観点から教育していないことが問題」だと答えた。国会女性家族委員会のイ・インソン委員長(国民の力議員)は、「(ディープフェイク性犯罪は)女性嫌悪、男性嫌悪、そのような問題とはまったく異なる、個人に関するものだ」とし、「ある一部分の問題にあまり集中しないようにしてほしい」と呼びかけた。イ委員長は、「韓国の生徒たちは、それが本当に間違っていることなのか分からない中、単なる友達同士のひとつの遊びのように入っていって、それを利用して金銭的な利益を得る集団ができたことで、妙なことになっているように思う」とも述べた。
 外国メディアの記者の疑問は解消されただろうか。それとも、さらに迷宮に深入りしてしまっただろうか。グローバルセキュリティー企業「セキュリティヒーロー」が昨年、10件のディープフェイク性搾取物ウェブサイトとユーチューブなどの85の動画プラットフォームチャンネルを分析したところ、一般のディープフェイク物の場合、登場人物に女性が占める割合が77%であった一方、ディープフェイク性搾取物では、女性の割合は99%だった。にもかかわらず、ディープフェイク性犯罪は性別とは関係なしに起きる「個人の逸脱」であり、「子どもたちの悪意のないいたずら」だという女性家族委員長の発言は、政権党に問題を根絶する意志はあるのかという疑問を抱かせる。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領も大統領候補時代、あるメディアとのインタビューで、「構造的な性差別はない。差別は個人の問題」だと述べている。
 専門家たちは、ディープフェイク性犯罪が先端技術の「新種の犯罪」であるという点ばかりを強調すると、被害者の不安が強くなるだけで、きちんとした解決策を見出すのが困難になると指摘する。韓国女性団体連合のキム・ミン・ムンジョン共同代表は、「韓国社会が女性の体と男性の体をどのように異なるものとして認識するのか、その違いが結局は被害者の性別として表れる」として、「構造的性差別に触れないまま、過ちを犯した個人をあぶり出し、共同体から追い出すという安易なやり方ばかりを繰り返していては、さらに大きな問題が発生せざるを得ない」と述べた。韓国サイバー性暴力対応センターのキム・ヨジン代表は、「女性を道具とみなすという背景が強い社会では、いくら立派な技術でも女性を害するやり方で使われるということを見逃してはならない」と述べた。
 性平等教育を研究する教師の会「アウトボックス」が2020年に韓国両性平等教育振興院と共同制作した小学生用のデジタル性犯罪予防授業の案内書には、次のように記されている。「児童は、単に性別が同じだという理由で『加害者』と自身を同一視したりはしません。むしろ男児か女児かを問わず『被害者』の立場に立って犯罪を見つめ、問題を語ります。(中略)これは、特定の性別を潜在的加害者にする授業ではなく、性差別構造を理解し、差別に抵抗する市民へと育つ授業です」。
チョン・インソン|ジェンダーチーム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-09-06 19:00


「The Hankyoreh」 2024-09-06 08:53
■ディープフェイク「セルフ救済」に続き…各所で集会、力を合わせる女性たち=韓国
 6日午後7時、ソウル普信閣で緊急集会

【写真】「#ディープフェイク性犯罪OUTスピーチ大会」の参加者たちが先月30日夕刻、ソウル江南駅10番出口前でスローガンを叫んでいる=チョン・ヨンイル先任記者//ハンギョレ新聞社

 ディープフェイク(画像・音声合成技術)を用いた性犯罪に対する政府の積極的な対策を求める緊急集会が6日午後7時、ソウル鍾路(チョンノ)の普信閣(ポシンガク)で行われる。ソーシャルメディアを中心に女性たちが自ら性犯罪チャットルームを見つけだし、行動規則を共有したりするなどの「自力救済」に乗り出したのに続き、オフライン空間でも集まって政府に対策を求めているのだ。
 全国の144の女性・人権・市民社会団体などは6日午後7時、ソウル普信閣で「不安と恐怖ではなく日常を勝ち取ろう!」をテーマに、テレグラムディープフェイク性暴力対応緊急集会を行うことを5日に明らかにした。彼らは「ソラネット、ウェブハードカルテル、テレグラムでの性搾取など、デジタル性犯罪が相次いでいるが、政府の対応は不備だっただけでなく、むしろ(尹錫悦大統領は)『構造的性差別はない』と主張した」として、「現政権の反女性人権的基調により、女性政策が深刻に退行した一方、オンライン男性文化はプラットフォームの収益構造とデジタル技術に乗って今回のテレグラムディープフェイク性暴力事態にまで至った」と批判した。
 ソウル在住の大学生を中心とした「女性嫌悪暴力糾弾共同行動」(以下共同行動)は今月21日午後3時、ソウル地下鉄4号線恵化(へファ)駅2番出口前で「ディープフェイク性搾取厳罰要求」デモを行う。「作った者、売った者、見た者をすべて処罰せよ」というスローガンの下、違法合成物をはじめとする性搾取物を作成、流布、販売、所持した者をすべて処罰する制度を政府と国会に求める計画だ。共同行動は「n番部屋事件当時、ディープフェイクだけでなく性搾取物を作成、流布する団体ルームが数百に達することを確認しながらも、国はその深刻さをわい小化し、被害を傍観した」として、「手段と方法を選ばずに加害者を厳罰に処すとともに、被害者を保護し、デジタル性犯罪を根絶するよう求める」と述べた。ソウル地下鉄4号線恵化駅は、2018年に違法撮影問題に抗議する数万人の女性たちが集まってデモをおこなった場所だ。
 ソウル女性会などが立ち上げた「ディープフェイク性犯罪OUT共同行動」は13日から27日まで毎週金曜日午後7時、江南(カンナム)駅10番出口前で、先月30日に開催した「#ディープフェイク性犯罪OUTスピーチ大会」を続ける。韓国サイバー性暴力対応センター、韓国性暴力相談所、韓国女性団体連合などは10日午後7時、ソウル麻浦区(マポグ)の中部女性発展センターで「日常を脅かすサイバー空間の女性主義的転換のために」と銘打った緊急討論会を行い、ディープフェイク性暴力事態に対する法制度的対応策などを模索する。
チョン・インソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-09-05 19:34


「The Hankyoreh」 2024-09-06 07:44
■韓国で違法撮影・流布や性的メッセージなどデジタル性犯罪が急増
 女性家族部「2024統計で見る男女の暮らし」発表

【絵】ゲッティイメージズバンクより//ハンギョレ新聞社

 韓国でテレグラムやカカオトークのチャット相手に性的な目的のメッセージを送るなどのデジタル性犯罪が急増したことが分かった。
 女性家族部は5日、男女平等週間を迎え、このような内容が盛り込まれた報告書「2024統計で見る男女の暮らし」を発表した。人口や世帯、労働市場、ワーク・ライフ・バランス、経済状況、セーフティーネット、意思決定、女性への暴力、健康、社会認識など公表された44の統計を再分析した資料だ。
 2022年に発生した「通信媒体を利用したわいせつ犯罪」(カカオトーク、テレグラムなどのメッセンジャーやゲームチャットルームなどで性的な目的のメッセージや音声、写真を他人に送る行為)は1万563件で、前年の5067件の2倍(108%)となった。このような犯罪には、「性暴力犯罪の処罰などに関する特例法(性暴力処罰法)」第13条に基づき、2年以下の懲役や2000万ウォン(約214万円)以下の罰金を科せられる。
 同期間中、違法撮影および流布の犯罪は5541件から5876件へと約6%増えた。違法撮影物を利用した脅迫、強要などの犯罪は集計を始めた2020年120件から2021年に546件、2022年に821件で2年間で7倍近くになった。2022年の1年間に発生した性暴力犯罪全体は4万515件で、前年より26%増加した。
 一方、意思決定の権限を持つ女性管理者の割合は以前として伸び悩んでいる。昨年、4級以上の国家公務員のうち女性の割合は25.1%で、2022年に比べ1.9%ポイント増。同期間、公共機関、地方公社・公団および500人以上の民間企業の女性管理者の割合(22.1%)も0.9ポイント増に止まった。

チョン・インソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-09-05 13:00
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