三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

「ピースおおさか 原点回帰を」

2018年07月22日 | 国民国家日本の侵略犯罪
『朝日新聞』 2018年3月23日 大阪市内版
■ピースおおさか 原点回帰を
 2015年春に展示内容を変更したピースおおさか(大阪国際平和センター、大阪市中央区)について、元公務員竹本昇さん(68)=三重県伊賀市=が、開館の設置に返るよう求める市民団体の設立を提案し、賛同者を募っている。4月をめどに会を設立し、撤去された日本の加害を伝える展示物を定期的に展示するなどの活動をしていきたいという。

★元公務員竹本さん、市民団体設立呼びかけ
 ピースおおさかは、大阪空襲を記録する市民活動を源流にもち、1991年に大阪城公園に開館した。戦争を多角的に知ってもらおうと、被害だけではなく「中国をはじめアジア・太平洋地域の人々、また、植民地下の朝鮮・台湾の人々にも多大の危害を与えたことを、私たちは忘れません」を設置理念に掲げていた。
 しかし、2015年4月のリニューアルで戦時中の加害行為に関する写真やパネルを撤去。大阪大空襲の展示を増やした。
 竹本さんは、同年1月、リニューアルの内容を知ろうと府、大阪市と運営する公益財団法人に情報公開を請求したが非公開とされたため、精神的苦痛を受けたとして同年8月、3者を提訴。市と府による非公開を違法とする大阪高裁判決(17年9月、17年12月)を勝ち取った。財団については高裁で退けられた(18年2月)。

★加害展示撤去「戦争の実相隠す」
 4日にあった裁判の報告集会で、竹本さんの弁護人を務めた大前治弁護士は「情報公開の価値を輝かせ、知る権利の具体化に資する」と非公開を違法とした高裁判決を評価。情報を非公開にしたままリニューアルしたことについて「国民にうそをつき、事実を隠すことが戦争の原動力だ」と指摘した。
 斉藤日出治・元大阪産業大学副学長は、侵略戦争と加害を直視しない戦後の在り方が撤去の背後にあるとして「リニューアルは日本社会の真相に潜むものが公然化した姿」と語った。
 竹本さんは「戦争の実相を知らないと私たちは再び戦争に協力してしまう」とリニューアルを批判。開館時の設置理念「加害の歴史を忘れない」に立ち返らせる必要があるとして、新しい市民団体の設立を呼びかけた。
 団体名は「設置理念のピースを取り戻す会」(仮称)。①撤去された展示物のパネル展の定期的開催②ニュース発行③学習会や講演会開催―などをしていく。準備会を発足させて、4月30日をめどに設立したいという。
 準備会についての問い合わせなどは竹本さんへ(090・8860・9961)へ
     (下地毅)

【写真】「設置理念のピースを取り戻す会」設立の構想を発表する竹本昇さん=大阪市北区
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ピースおおさか知事らに要... | トップ | 「日本軍加害展示 復活を  ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

国民国家日本の侵略犯罪」カテゴリの最新記事