◇ 衆議院・第196回国会 質問の一覧 | 質問第36号・国難ともいえる「それで何人死んだんだ」という松本内閣府副大臣の発言に関する質問主意書
【漢数字、年月日などを横書きとして修正し、その他編集して引用しています】
【2018.02.13 答弁本文PDFファイルの公開を確認したので追記しました】
質問本文情報平成30_2018年1月29日提出
質問第36号
国難ともいえる「それで何人死んだんだ」という松本内閣府副大臣の発言に関する質問主意書
提出者 逢坂誠二
平成30年1月25日の衆議院本会議で行われた各党の代表質問の中で、日本共産党の志位和夫議員が米軍機の問題などに触れた際、内閣府副大臣を務める松本文明氏は議員席から「それで何人死んだんだ」との不規則発言を行った。
同月26日、松本文明氏は、安倍総理と総理大臣官邸で面会し、当該不規則発言を行った責任を取り、辞表を提出、受理された。安倍総理との面会後、松本文明氏は記者団に「不規則発言で、人が亡くならなければいいのかというような誤解を招いた」と述べ、「沖縄県民、国民の皆さんに迷惑をかけた」と謝罪し、安倍総理から「この国が大変な時期なので緊張感を持って対応してもらわないと困る」と注意されたことを明らかにした。
これらの発言に関して、以下質問する。
1 昨今発生している在沖米軍のヘリコプターの不時着事案に関して、「それで何人死んだんだ」、言い換えれば、死者はいないのではないか、深刻なトラブルではないだろうと揶揄する松本内閣府副大臣の認識は政府内では共有されていないという理解でよいか。
衆議院議員逢坂誠二君提出
国難ともいえる「それで何人死んだんだ」という松本内閣府副大臣の発言に関する質問に対する答弁書
1について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、政府としては、米軍機の飛行に際しては、安全の確保が大前提であり、米軍機による事故等は、起きてはならないものと考えている。
2 安倍総理は「この国が大変な時期なので緊張感を持って対応してもらわないと困る」と発言したとされるが、松本内閣府副大臣の「それで何人死んだんだ」という発言のどういう点が問題と感じ、辞表を受理したのか。
3 松本内閣府副大臣のような認識を持ち、沖縄へのこのような感情を持つものが政府の要職に就いていることこそが国難であると考えられるが、政府の見解如何。
2及び3について
「松本内閣府副大臣のような認識を持ち、沖縄へのこのような感情を持つものが政府の要職に就いていることこそが国難である」との御指摘の意味するところが必ずしも明らかではないが、沖縄の皆様の気持ちに寄り添いながら、沖縄の基地負担の軽減に全力を尽くすことが、政府の一貫した方針である。その上で、平成30年1月26日に、松本内閣府副大臣(当時)から、「自らの発言によって沖縄県民及び国民の皆さんに御迷惑をかけたので辞任したい」という旨の申出があり、同副大臣(当時)は、同月29日付けで辞任している。
4 アメリカの Stars and Stripes 紙は、平成30年1月6日の午後4時ごろ、沖縄県うるま市の伊計島東側の砂浜に米軍普天間飛行場(宜野湾市)に所属する海兵隊のヘリコプターが不時着した件に関しては、“The Marines told Japanese officials that a UH-1Y Venom from the 1st Marine Aircraft Wing made a “preventive landing” just after 4 p.m. on an Ikei Island beach after a warning light came on indicating excessive speed from its main rotor”(海兵隊関係者は、第一海兵航空機隊所属のUH-1Y Venomが、メインローターから過度のスピードを示す警告灯が点灯した後、午後4時に「予防着陸」を行ったと日本政府当局者に伝えた)と表現しているが、多くの日本国内の報道は不時着であったと報道している。当該事案は、米軍のヘリコプターのパイロットが操縦の制御を失ったための不時着であったのか、それともパイロットが事前に危険を察知し、冷静に伊計島の砂浜に予防的に着陸したものであるのか。すなわち、政府も米軍と同様の認識で、当該事案は不時着ではなく予防着陸であると認識しているのか。政府の見解如何。
4について
政府としては、御指摘の事案については、米側から 「emergency landing」であるとの説明を受けたところであり、平成30年1月6日に米海兵隊のUH1が、メインローターの回転速度の超過を示す警告が表示されたため、沖縄県うるま市の伊計島に緊急着陸したものと承知している。
5 安倍総理は、国難ともいえる「それで何人死んだんだ」という松本内閣府副大臣の発言および松本文明氏のような沖縄への感情を持つ人物を内閣府副大臣に任命したことの任命責任を踏まえ、沖縄の方々に謝罪すべきではないか。総理の見解如何。
右質問する。
5について
お尋ねについては、安倍内閣総理大臣が、平成30年1月29日の衆議院予算委員会において、「任命責任は当然、内閣総理大臣たる私にあるわけでございまして、今回の発言は国会議員としての活動における発言ではありますが、内閣の一員であり、沖縄の皆さん、国民の皆様に対して深くおわびを申し上げたいと思います」と答弁したとおりである。
前記事 「建国記念の日に哀しい記事を記録することになった」 に関する情報確認していてこの質問主意書に気付きました。経過を確認し歴史に記録したいと思っています。今後はブログからWebサイト記事に移行する予定です。
副題「永遠のムチ」、「無知」か「無恥」か、はたまた「鞭」か・・・
私は前記事を書きながら福島原発人災でも「だれか死んだか」と原発批判記事にコメントした人々がいた事を思い出していました。間もなく3.11が巡って来ます。