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東京新聞 2011年4月4日 夕刊、放射性物質 暫定規制値、見直さず との記事を読みましたので、ソースを確認してみました。

◇ 厚生労働省 平成23年3月17日 放射能汚染された食品の取り扱いについて
平成23年3月11日に発生した東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故により、周辺環境から放射能が検出されています。このため、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ることを目的とする食品衛生法の観点から、当分の間、原子力安全委員会により示された「飲食物摂取制限に関する指標」を暫定規制値とし、これを上回る食品については食品衛生法第6条第2号に当たるものとして食用に供されることないよう対応することとし、別紙のとおり各自治体に通知しました。 このページにある 別紙(PDF:133KB) の p.2 が暫定規制値の表です。画像化して掲載します。引用部の強調は編者によります。

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放射性物質、食品の暫定規制値Q&A 日本経済新聞 2011/3/23 の記事は3月17日の暫定規制値について「ベクレル」と「シーベルト」についても説明されていて分かりやすいです。
◇ 同じく、放射線と健康正しく知ろう 年1ミリシーベルトでも急性症状の1000分の1 低線量での発がん確証なく 日本経済新聞 2011/4/4

◇ 厚生労働省 平成23年4月4日 食品中の放射性物質に関する暫定規制値の取扱い等について、これが今回の政府発表です。部分引用します。

去る3月17日より、「原子力施設等の防災対策について」(昭和55年6月原子力安全委員会)中の「飲食物摂取制限に関する指標」を暫定規制値とし、これを上回る放射性物質を含有する食品を食品衛生法(昭和22年法律第233号)第6条第2号に該当するものとして食用に供しない取扱いとしてきた。
これについては、我が国で初めての原子力緊急事態の発生に伴う放射性物質の放出が依然として収束していないこと等にかんがみ、当分の間、現行の暫定規制値を維持する。
なお、本日の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会で取りまとめられた「食品中の放射性物質に関する所見」は、別添のとおりである。【編注・別添のPDFファイルから下に部分引用します】

食品中の放射性物質に関する当面の所見
さらに、4月1日、原子力災害対策本部は、この「緊急とりまとめ」及び原子力安全委員会の助言を踏まえ、当分の間、現行の暫定規制値を維持することが適当である旨の見解を示した。
かかる事態は我が国の歴史ではかつて経験がないものであり、本分科会としては、厚生労働省が緊急に暫定規制値を定め、食品衛生法第6条第2号に基づく規制を講じた取組みについて妥当と考える。
また、食品安全委員会の「緊急とりまとめ」においては、暫定規制値の根拠とする等価線量又は実効線量について、これを変更すべきとせず、また、引き続き「今後、諮問を受けた内容範囲において食品健康影響評価を行う。」としていること、及び原子力安全委員会の助言を踏まえた原子力災害対策本部見解は、放射性物質の放出が依然として収束していないこと等にかんがみ、当分の間、現行の暫定規制値を維持することが適当である旨であること、以上をかんがみれば、現状においては、この暫定規制値を維持すべきものと考える。
なお、食品安全委員会は、今回の検討について、「緊急的なとりまとめを行ったものであり、今後、諮問を受けた内容範囲について継続して食品健康影響評価を行う必要があること」、「発がん性のリスクについての詳細な検討は行えていない等、さまざまな検討課題が残っていること、特にウラン並びにプルトニウムなどについては、曝露状況等も把握した上での評価、遺伝毒性発がん物質としての詳細な評価、あるいは各核種の体内動態等に関する検討も必要である。」などを指摘している。従って、本分科会は、今後、引き続き食品安全委員会による食品健康影響評価がなされた段階で、改めて本分科会の見解をとりまとめるものとする。
厚生労働省に対しては、放射性物質による健康影響についての国民の安全及び安心感を高めるために、①検査・モニタリング体制の充実、②きめ細かい規制の整備、③国民とのリスクコミュニケーションの内容及び機会の拡充、等に努めることを求める。
また、関係省庁及び自治体を含む全ての関係機関に対して、放射性物質による健康影響についての国民の安全及び安心感を高めるために、各々の職責を果たすとともに、相互に協力し合い、全力を尽くすことを期待する。

◇ 厚生労働省-東日本大震災関連情報(水道・食品関係)
  2011/4/4 16時現在 原子力災害対策特別措置法に基づく食品に関する指示の実績 「出荷制限」の一覧です。
厚生労働省関係の審議会、研究会等の議事録等を掲載

◇ 社団法人日本WHO協会 平成23年3月18日に、WHOが放射能のQ&A日本語版を発表 との記事があります、そのリンク先は次の通りです--
◇ 日本語版-東日本大震災 WKC | WHO Centre for Health Development このページに「よくある質問:水道水汚染について(3月31日更新) PDFファイル 148 KB」 がありますので、下に引用します。
◇ この邦訳PDFファイルの原文ページが  FAQs: Japan nuclear concerns です。日付が 1 April 2011 です
WHO | Japan earthquake and tsunami は上掲日本語版の「東日本大震災」に相当する英語版ですし、アップデートはこちらの方が早いと思います。

水道水汚染について 更新: 2011年3月31日 (ジュネーブ時間)

日本で水道水を飲んでもよいか?
 ? 日本で水道水を飲んでも、ただちに健康上のリスクが生じるわけではない。しかし、各地の状況は異なり、また変動したりする。
 ? 日本当局は状況を厳密に監視しており、必要に応じて水道水の摂取制限に関する助言を、乳児の摂取基準値設定を含め、行っている。放射線核種による汚染のリスクを避けるために、乳児が必要とする水分補給を減らすことはあってはならない。
 ? この緊急事態に対し日本当局が採用している基準値は、予防的なものである。現在、最も多く検出されている汚染物質は放射性ヨウ素であり、飲料水における対成人基準値は1リットル当たり300ベクレルである。非常に可能性の低い想定ではあるが、このレベルで汚染された飲料水を1年間飲み続けた場合、この水からの放射線が人体に及ぼす影響は、1年間に自然界から浴びる放射線量に等しい。
 ? 成人と乳児の制限指標値に照らし、水道水に含まれる放射線汚染物質のレベルに関する最新情報を持つのは地元当局であるから、当該地域の住民は当局のアドバイスに従うことをWHOは勧める。

水から放射線汚染を除去することはできるか?
 ? 通常の水処理工程により、放射線汚染物質の多くは除去できる。そのほか放射線汚染の凝縮を避ける手段として、汚染水を汚染されていない水で制御希釈することが挙げられる。
 ? 煮沸しても、放射性ヨウ素を除去することはできない。

飲料水における放射性ヨウ素131のガイドラインのレベルが、それぞれ異なっているのはなぜか。
 複数の勧告においてガイドラインレベルが異なるのは、通常時に適用するものと非常時用のものとが存在するからである。下表は、飲料水における放射性ヨウ素131のガイドラインをまとめたものであり、それぞれの数値に対し、日常活動で放射線量が人体へ影響を及ぼすレベルも併記している。

Who_20110331

注釈:
 (1) WHOの飲料水水質ガイドラインは、原子力危機に際しての基準値とすべきではない。なぜなら、この数値は日常時における飲用に対する適用を念頭に、かなり保守的に設定されているからである。
 (2) 日本の飲食物摂取の規制における放射性物質の暫定基準値は、日本原子力安全委員会の指標に基づき定められた。この基準は危険予防のための数値であり、IAEAや国際放射線防護委員会(ICRP)勧告などによる国際的ガイドラインを考慮のうえ算出されている。
 (3) 上記(2)に加え、乳児食に使用する飲料水についての基準値がある。このレベルは、コーデックス委員会が乳児食について定めた国際ガイドラインと同等である。
 (4) IAEA安全ガイドGSG-2は運用上の介入レベル(Operational Intervention Levels: OILs)を策定しており、これは緊急時の初期段階における既定の国際的なガイダンス・レベルである。

私が未だ分からないこと
1.WHO の広報は日本政府の暫定基準にお墨付きを与えたと理解できるものなのか?
2.体外被曝(作業中や歩いていて放射線を浴びた時) と 体内被曝(食品として接種した時) とは同じ基準値で考えて良いのか?
3.暫定基準値の水を1リットル飲んだ時は、1年間に浴びる自然放射線量にプラスされて2倍になると思えるが、健康に影響しないような年間許容量の上限はいかほどなのだろうか?
4.上記の事は全ての食品に同じだから、私が知りたいのは、年間の累積でこの値までなら問題無いという数値だが、どこかで読めるだろうか?
5.3月17日、4月4日の記事から分かったので、原子力安全委員会委員を確認したら、厚生労働省の仕事と関係するような方はお一人だけなので驚きました。他にも非常勤の専門委員が多数おられるのだろうとは思いますが、時間がないからこのページだけにします。

私は水を飲み、米、野菜、魚、肉も食べ、海水浴にも行くかも知れない。年に1度は健康診断でレントゲンを撮るかも知れない・・・そういう当り前の生活の全てのプロセスで放射線に影響されるなら、長生きできるための上限を知っておきたいので、なんとか調べてみたいと思っています。
インターネットを使えてよかった、こうしてソースを確認できるし、WHO の記事も読むことができた、ICTに感謝(^o^)



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