ICT工夫
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2009年4月12日(日) 10:30~12:00 講演会、「絵図から見た甲府城のすがた-京大絵図を中心に-」(講師・平山優) 会場・恩賜林記念館2階大講堂 に参加しました。
これは2008.03.04 甲府城最古の絵図のニュースをフォローする講演会でした。

Kofujo_0412381

平山優さんの講演会はこれまで何度もマークしていたのですが今回初めて参加でき、とても有意義でした。今回は2枚の絵図のうち甲府の町の様子も描かれた広域図についての解説でした。
この地図の成立年代を推定する作業のステップについて詳しくお話がありましたが、既に判明している史料と比べて同じ部分と、それとは異なる部分を見つけ出し、その史料より年代が先か後かを決める・・・その繰り返しで年代が絞り込まれて行きます。既に時代が明確になっている史料が手元に豊富なほど、比較すべき対象も多くなるはずですから、日頃の蓄積が役に立つことになります。
地名、町名、構造物など、この絵図にあって史料に無い、史料にあるのに絵図には無い、名前が異なっているなどの検証をつづけていった結果、この絵図は三代将軍家光が正保元年(1644年)に全国の大名に提出を命じた「正保の城絵図」として制作された絵図の写本である可能性が高いと結論づけられていました。
コンピュータプログラムのバグを潰していく時に私がやる作業と似ているように思えて実に面白かったです。

情報が豊富にあると、初見の問題を考える時にも必ず見えてくるものがあります。逆に関連情報が何も無いところで新しい情報が投げられてもその意味すら考える事が難しいと思います。



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