8月30日の「一妻多夫」と10月4日の「タマシギのハーレム」でご紹介したように、数少ない一妻多夫の例として日本ではタマシギが知られています。沖縄のミフウズラや渡り途中に立ち寄るヒレアシシギ類も一妻多夫のようですが、関西で繁殖が観察できるのはタマシギのみ。
ところが、タマシギは一妻多夫ではないという研究報告もあります。滋賀県と愛媛県で調査した山階鳥類研究所の米田重玄さんは次のように指摘しています。
タマシギは繁殖期間が3月下旬から9月頃までと長い一方、約1か月半でヒナを育て上げるので、1シーズンに何回か繁殖する。メスは産卵した後は子育てをオスに任せて次のオスに求愛するが、オスも最初のヒナを育て上げた後は別のメスとつがいを形成する。
そして、「オスも何回かメスを変えて繁殖するため、私は一妻多夫とは言えないのではないかと思っています。むしろ産卵前3~4日から産卵中の4日間はずっとつがいで過ごすことからこの期間は厳密な一夫一妻制の繁殖生態をしていると言えます」と書いています。
以下の動画は3年前に近くの干拓地で撮影したペアですが、他の鳥とは逆にメスが派手・オスは地味という外見もあって、私たちは「タマシギ=一妻多夫」という固定概念に囚われていますが、それは間違いということです。
正確にいえば、1回ごとの繁殖では厳密な一夫一妻、年間でみた場合、メスの視点では一妻多夫、オスの視点では一夫多妻。種全体で考えれば多夫多妻ということになります。
人間の尺度で鳥の配偶形態を一夫一妻とか一妻多夫、多夫多妻と決めることに無理があるのかもしれません。それほど鳥の生態は複雑ということでしょう。
ところが、タマシギは一妻多夫ではないという研究報告もあります。滋賀県と愛媛県で調査した山階鳥類研究所の米田重玄さんは次のように指摘しています。
タマシギは繁殖期間が3月下旬から9月頃までと長い一方、約1か月半でヒナを育て上げるので、1シーズンに何回か繁殖する。メスは産卵した後は子育てをオスに任せて次のオスに求愛するが、オスも最初のヒナを育て上げた後は別のメスとつがいを形成する。
そして、「オスも何回かメスを変えて繁殖するため、私は一妻多夫とは言えないのではないかと思っています。むしろ産卵前3~4日から産卵中の4日間はずっとつがいで過ごすことからこの期間は厳密な一夫一妻制の繁殖生態をしていると言えます」と書いています。
以下の動画は3年前に近くの干拓地で撮影したペアですが、他の鳥とは逆にメスが派手・オスは地味という外見もあって、私たちは「タマシギ=一妻多夫」という固定概念に囚われていますが、それは間違いということです。
正確にいえば、1回ごとの繁殖では厳密な一夫一妻、年間でみた場合、メスの視点では一妻多夫、オスの視点では一夫多妻。種全体で考えれば多夫多妻ということになります。
人間の尺度で鳥の配偶形態を一夫一妻とか一妻多夫、多夫多妻と決めることに無理があるのかもしれません。それほど鳥の生態は複雑ということでしょう。
30日にはうちの一妻がお世話になりますので、よろしくお願いします。