樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

わが家でイソヒヨドリが繁殖

2021年06月10日 | 野鳥
4月中旬、わが家の周辺でイソヒヨドリの雌がさえずっていました。この鳥は雌もさえずるので不思議ではなく、その後、雄の姿も見かけるようになったので、「近くで繁殖しているのかな?」と思っていました。
4月下旬、朝2階の部屋の窓を開けると、目の前の電線に雌や雄が止まっていることが何度かありました。ある時、雌がフワッと窓の上に飛び込んで来たので、事情が呑み込めました。
4~5年前、シャッターの戸袋にスズメが営巣したことがあって、そのままにしていたのですが、その古巣をイソヒヨドリが利用しているようです。そして、毎朝必ず見かけるようになり、やがて雌や雄が虫をくわえて電線に止まるようになりました。雛の声が聞こえないのが不思議でしたが、それは私の耳が高い音をキャッチできないからのようです。
そのうちに親鳥が警戒音を出すようになり、窓を開けると「ケケケケ…」、電線の下の道を掃き掃除すると「ケケケケ…」、ガレージからバイクを出しても「ケケケケ…」。窓を開けて「今朝はいないな」と思っても、監視しているらしいお向かいの屋根から飛んで来て「ケケケケ…」。
窓から顔を出した私に飛びかかってくることも何度かありました。特に激しく威嚇するのは雌親でした。しばらく部屋に三脚をセットして撮った映像を編集したのが以下。



6月5日以降は警戒も威嚇もなくなりました。その日、私は外出したので雛が巣立ったのかどうか確認していません。同じ町内の会員にも観察をお願いしていたところ、「雛の声が聞こえた」「猫がいる時に警戒音を出して飛びまわっていた」と教えていただきました。無事に巣立ったかもしれないし、巣から落ちたところを猫に捕食されたのかもしれません。
その後も雄親が近くをウロウロしています。巣立ち雛が近くの屋根にいるのか? 2回目の繁殖を試みているのか? いろいろ推測しています。
これまでわが家では、スズメ、メジロ、シジュカラ、ヒヨドリ、キジバトが繁殖しましたが、新たにイソヒヨドリが加わって6種類となりました。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 夏鳥の森 | トップ | 『BIRDER』からの執筆依頼 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (kazuyoo60)
2021-06-10 10:15:47
シャッターの戸袋にイソヒヨドリですか。人の住まいを利用するなんて、そんなに身近な鳥だったとはです。
イソヒヨドリ綺麗な配色です。近くで見かけて、間違いじゃないのかと思ったほどです。
>イソヒヨドリが加わって6種類となりました
大安心のお家と分かって、巣を掛けたのですね。
スズメとキジバトとヒヨドリ、時期はうんと離れていますが、子育てしたのを見ています。
返信する
kazuyoo60様 (fagus06)
2021-06-10 17:26:29
この鳥は、名前の通りもともとは海辺の断崖みたいなところで生息していたのですが、30年ほど前から内陸部にも普通に生息するようになりました。
ヒヨドリという名前ですがヒヨドリの仲間ではないんです。生息場所も含めてややこしい名前になっています。
さえずりはなかなか美しく、多様なメロディを聞かせてくれます。
返信する
Unknown (guitarbird)
2021-06-12 13:45:26
こんにちは
イソヒヨドリは本州で生息域が広がっていると聞いていましたが、それを実感するお話でした。
こちらではまだいる地域が限られていて札幌にはいないです。
返信する
guitarbirdさんへ (fagus06)
2021-06-15 19:51:48
私が鳥を見始めた頃、つまり30年ほど前、「イソヒヨドリが内陸部にまで生息域を拡大してきた」と言われていました。実際、宇治のダムの近くでも見られました。札幌では見られないのですね。
以前はどちらかというと頻繁に見られる鳥ではなかったですが、最近は住宅街でも普通に見られるようになってきました。適応力が強いんでしょうね。スズメの古巣で繁殖するくらいですから。
返信する

コメントを投稿

野鳥」カテゴリの最新記事