日本では問題になっていませんが、北米ではガラス張りの高層ビルに衝突して死亡する野鳥が社会問題になっています。米国の野鳥保護団体・オーデュボン協会は、毎年約10億羽が犠牲になっていると試算しています。
この問題を解決するため、高層ビルはもちろんスタジアムやアリーナなどスポーツ施設の建設でも衝突防止策を取り入れた設計が行われています。その第1号がバスケットボールチーム「ミルウォーキー・バックス」の本拠地「ファイサーブ・フォーラム」。“世界初の鳥に優しいアリーナ”として2018年8月にオープンしました。
ファイサーブ・フォーラム
その3年前の2015年、地元の野鳥保護団体がミルウォーキー・バックスの社長を訪問。ミルウォーキーは数百種類の渡り鳥のルート上にあること、年間10億羽の鳥が衝突死していること、バックス(鹿)をはじめ多くのスポーツチームが鳥や動物をマスコットにしていることなどを伝え、野生生物や環境に配慮したアリーナを建設するよう要望しました。
それを受けて、アメリカ鳥類保護協会と米国グリーンビルディング評議会が設定した鳥衝突抑止基準に基づいて設計されました。
正面の外観(上の写真)には、鳥が障害物と認識でき、なおかつ方向感覚を失わせる反射光を最小限に抑えた特殊なガラスが使われています。また完成後、3年にわたって鳥の衝突を監視することにも合意しました。
第2号はミネソタ州にあるサッカーチーム「ミネソタ・ユナイテッド」の本拠地「アリアンツ・フィールド」。計画段階でオーデュボン協会とアメリカ鳥類保護協会に相談し、昼間は空を反射し、夜は見えなくなることで鳥が衝突するガラスではなく、特殊な繊維で織った布で全体を覆っています。
アリアンツ・フィールド
現在の日本では、スポーツ施設はもちろん高層ビルの建設でも鳥の衝突死を防止するという発想はないようですが、10年後、20年後に「日本初の鳥に優しいスタジアム」が誕生するかもしれません。
※画像はいずれもGoogle Mapのストリートビューで入手
この問題を解決するため、高層ビルはもちろんスタジアムやアリーナなどスポーツ施設の建設でも衝突防止策を取り入れた設計が行われています。その第1号がバスケットボールチーム「ミルウォーキー・バックス」の本拠地「ファイサーブ・フォーラム」。“世界初の鳥に優しいアリーナ”として2018年8月にオープンしました。
ファイサーブ・フォーラム
その3年前の2015年、地元の野鳥保護団体がミルウォーキー・バックスの社長を訪問。ミルウォーキーは数百種類の渡り鳥のルート上にあること、年間10億羽の鳥が衝突死していること、バックス(鹿)をはじめ多くのスポーツチームが鳥や動物をマスコットにしていることなどを伝え、野生生物や環境に配慮したアリーナを建設するよう要望しました。
それを受けて、アメリカ鳥類保護協会と米国グリーンビルディング評議会が設定した鳥衝突抑止基準に基づいて設計されました。
正面の外観(上の写真)には、鳥が障害物と認識でき、なおかつ方向感覚を失わせる反射光を最小限に抑えた特殊なガラスが使われています。また完成後、3年にわたって鳥の衝突を監視することにも合意しました。
第2号はミネソタ州にあるサッカーチーム「ミネソタ・ユナイテッド」の本拠地「アリアンツ・フィールド」。計画段階でオーデュボン協会とアメリカ鳥類保護協会に相談し、昼間は空を反射し、夜は見えなくなることで鳥が衝突するガラスではなく、特殊な繊維で織った布で全体を覆っています。
アリアンツ・フィールド
現在の日本では、スポーツ施設はもちろん高層ビルの建設でも鳥の衝突死を防止するという発想はないようですが、10年後、20年後に「日本初の鳥に優しいスタジアム」が誕生するかもしれません。
※画像はいずれもGoogle Mapのストリートビューで入手