樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

孔雀茶屋

2019年09月05日 | 野鳥
清少納言が『枕草子』の中で、「鳥の中でいちばん可愛いのは、外国産だけどオウム。人の言うことを真似するっていうじゃないの」と書いています。今から1000年も前に、すでにオウムが日本に移入されていたわけです。
驚くのはまだ早くて、日本に初めて外来鳥が持ち込まれたのは飛鳥時代の598年4月。ある人物が新羅(朝鮮半島)からカササギを2羽持ち帰ったという記録が『日本書紀』にあります。さらに、同じ年の8月には新羅からクジャクが1羽献上されています。


カササギ(Public Domain)

これらは天皇など当時の権力者が独占的に所有していましたが、江戸時代になると、外来鳥は見世物として一般庶民の目に触れるようになります。記録によると、オウムが物真似したり、クジャクが芸を披露する見世物が京都や大阪、江戸で人気を博したようです。
さらに、寛永年間(1800年前後)には、クジャクを客寄せにした「孔雀茶屋」が登場。「孔雀をご覧じて、お茶を召し上がれ」と客を呼び込んだそうです。下の絵はその「孔雀茶屋」を描いたもの。大きなおりに入っているのがクジャク。現在の猫カフェのルーツでしょう。



現在はワシントン条約で生物の移入・移出が厳しく規制されていますが、当時は何のルールもないのでやりたい放題。多分、現代よりも多くの種類と数の外来鳥が日本にいたと思われます。
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