樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

アカゲラはシラカバが好き?

2018年01月04日 | 木と鳥・動物
明けましておめでとうございます。本年も当ブログをよろしくご愛読ください。

さて、年末にキツツキが好む営巣木や採餌木について調べていたら、いろいろ興味深いことが分かってきました。
札幌市の森で1995年から15年間、301例のアカゲラの巣を観察して行われた調査研究によると、23種の落葉広葉樹と2種の針葉樹で営巣したそうです。そのうち最も多いのはシラカバで23.9%。次がエゾヤマザクラ(オオヤマザクラ)の20.6%。この2種で半分近くを占めています。
この研究論文を読んで、2年前の信州ツアーのペンションで、テラスにあるシラカバにアカゲラがやって来るのを眺めながら朝食をいただいたことを思い出しました。下はそのときの映像。



ただ、この研究者によると、アカゲラはシラカバが好きというよりも、辺材(外側)部分が硬く、巣のたて穴となる心材(中心)部分が柔らかい木を選んで営巣するとのこと。カバノキやサクラはそういう材質であるということでしょう。
一方、関東で行われた別の調査研究によると、コゲラはコナラ、エゴノキ、スダジイ、サクラなどに穴を開けて巣を造るのですが、いずれも枯れ木か枯れ枝とのこと。小型キツツキであるためつつく力が弱く、軟らかい木を選択していると報告しています。
下の動画はコゲラの巣づくりですが、樹種が思い出せません。樹皮から判断すると、前述の4種ではないようです。生木か枯れ木かも確認しなかったのですが、多分、枯れ木だったのでしょう。



鳥との関連で樹木を調べていると、いろいろなことが分かって面白いです。
コメント (2)
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