樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

故郷鳥見ツアー

2014年05月08日 | 野鳥
5月4日、いつもの3人組で、私の故郷(京都府北部・丹後)へ鳥見ツアーに出かけました。目的は、夏羽のオオハム。
これまでも帰省した折に観察しましたが、夏羽は見たことがありません。と言うか、オオハムは冬鳥なので冬しか行ってないのです。鳥仲間から「この時期なら夏羽が見られる」と聞いて、急きょツアーを企画した次第。
道中、偶然コウノトリ2羽を発見。のんびりと田んぼの畦で休んでいました。コウノトリと言えば兵庫県豊岡市ですが、京丹後市にも居ついて繁殖したことがあるので、そのファミリーかも知れません。



昼食は「丹後のばら寿司」。私の田舎では缶詰の鯖を炒ってそぼろにしたものをお寿司に散らすのですが、最近テレビに採り上げられて有名になったようです。母のお寿司もそうでした。関東生まれの妻も気に入って、時々作ってくれます。


鯖のそぼろは具の下に散らしてあるので見えません

昼頃に海岸に到着。連休をサーフィンやキャンプで楽しむ群衆の中、双眼鏡をぶら下げ、三脚にセットした望遠鏡やカメラを覗くオジサン3人組。怪しまれただろうな~。
2カ所で観察した結果、目的の夏羽が4羽、冬羽が3羽、中間タイプが5羽、未確認が1羽、合計11羽のオオハムが観察できました。
一応録画しましたが、遠いので被写体が小さいです。黒&白が夏羽、白っぽいのが冬羽。



この丹後の海は、1997年1月にロシアのタンカー「ナホトカ号」の船体が折れ、重油が流出した際、野鳥の会が海鳥の保護と被害調査のために何度か出動した場所。私も参加しました。



当時は波打ち際一帯が真っ黒で、重油の匂いが漂っていました。オオハムも被害に遭い、京都府では8羽が回収されています。私も油まみれのウトウの死骸を見てショックを受けました。環境省のデータによると、青森県から山口県まで日本海の海岸全域で合計1,307羽の海鳥が犠牲になっています。
あれから17年後のゴールデンウィーク。何事もなかったように、海ではサーファーが波を待ち、砂浜では家族がバーベキューをほおばり、怪しいオジサンが呑気に双眼鏡で海を眺めているのでした。
コメント (6)
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