樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

私の好きな木

2011年03月20日 | 木と子ども

東日本の被災地が一日も早く復興することを祈りながら、そして平穏な生活をいつもどおり送れることを感謝しながら、ブログを再開します。 

地震の1週間前、京都府立植物園で「私の好きな木」発表会というイベントが開催されたので見学してきました。

これは、子どもたちに植物園内で好きな木を1本選ばせ、その木をスケッチしたり、感想文を書きながら1年間(6回)観察するという活動。その最終回で、子どもたちがそれぞれの木の下に立って、春夏秋冬の木の絵と感想を発表するのです。

 

まず研修室に集まって説明会

 

もともと京都市内の中学校の先生が始めた活動らしいですが、現在は理科の教師のグループと植物園の共催で毎年開催されています。一つのことをじっくり学ばせるという主旨のようです。

まず、研修室に集まって、「一本の木」という歌を全員で合唱。京都のフォークシンガーが作った曲で、この活動のテーマソング。1年間の総括の後、園内へ出て4グループに分かれて発表されました。

 

 

サンシュユの木を発表する子ども

 

私は子どもたちが樹木をどう見ているのか知りたかったので、最も人数の多いグループにくっついて10人全員の発表を見ました。

枝垂れ桜やイロハモミジを選ぶ子どもが多いのは、それだけポピュラーだからでしょう。中にはサンシュユというシブい木を選んだ子どももいました。株立ちする形が面白かったから選んだそうです。

 

トウカエデを選んだ女の子

 

「幹に苔がくっついて、木はくすぐったいだろうな~と思いました」とか、「秋になって葉っぱが落ちて、木は寒いだろうな~と思いました」とか、子どもならではの擬人感覚が印象的でした。

そういう話を聴いているうちに何故かウルウルしてきて、それを悟られないように俯くことが何度かありました。自分が木になったような気持ちになったのでしょうか(笑)。

 

トウカエデの四季の絵

 

参加者は私の想像よりも多くて、保護者も含めて約80人。毎年実施されるようなので、関心のある方はこちらをどうぞ。

コメント (2)
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