樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

日本人はフォーク民族?

2011年03月28日 | 木と飲食

金属製のフォークが皿に当たる音が気持悪いらしく、妻はパスタをお箸で食べていました。何だかヘンなので、先日ようやく木製のフォークを買ってきました。以来、私もこのフォークを使っています。

 

 

フォークを使うのは主にヨーロッパの民族で、箸を使うのは日本や中国など東アジアの民族、そしてインドなど南方地域には箸もフォークも使わず直接手で食べる民族がいます。

ところが、3世紀頃の日本を描いた『魏志倭人伝』には、「食飲は手食す」と書いてあるそうです。つまり、当時の日本人はインド人みたいに手づかみで食べていたわけです。

その一方、遺跡からは木製のフォークやスプーンが発掘されています。下の写真は、弥生中期の遺跡から発掘されたフォークとスプーン。

 

 

「日本人は箸の民族」と思い込んでいましたが、手づかみで食べていた時期もあったし、フォークやスプーンも使っていたということになります。フォークやスプーンが出土するのは主に日本海側の遺跡なので、渡来系の民族が使っていたものであろうと考古学者は推測しています。

私の勝手な推測ですが、もともと南方系の手づかみ民族がいた日本に、フォークを使う北方系の民族がやってきて、その後にさらに箸を使う東アジア系の民族がやってきたということではないでしょうか。

今は手づかみで食べる日本人はいませんが、箸も使えばフォークも使います。こういう古代の習慣が生きているのかな?

ちなみに、わが家はカレーも木のスプーンで食べます。

コメント (2)
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