樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

樹の落とし物

2009年04月27日 | 街路樹・庭木
落ち葉は秋の代名詞ですが、樹が葉を落とすのは晩秋とは限りません。常緑樹の中には今の時期、若葉と入れ替わるように古い葉を落とすものがあります。
下の写真はアラカシの葉がたくさん落ちた散歩コース。大阪のビジネス街でも周囲にクスノキを植えているビルでは、メンテナンスの方が掃き掃除に大わらわでした。カシ類やクスノキは今が落ち葉のピークです。

       

わが家も3本のアラカシとクスノキの仲間のゲッケイジュが落葉するので、しばらく掃き掃除が日課になっています。この時期はコンポストが満杯なので、結局ゴミとして処分せざるを得ません。

       
               (アラカシやゲッケイジュの落ち葉)

しかも、樹が落とすのは葉っぱだけではありません。実も落とします。アラカシはドングリを落とすので、秋にも掃き掃除しました。
さらに、樹は花も落とします。サクラは人気者ですし、花びらも小さいので風に吹かれてすぐにどこかへ運ばれていきますが、わが家のハクモクレンはお隣のガレージにぼってりとした白い花びらを落とすので、4月上旬は2週間ほど花びら拾いをします。

       

まだあります。上の写真は散歩コースに落ちていたソメイヨシノのガク。花びらが落ちた後、その花びらを支えていたガクが落ちるのです。わが家のハクモクレンは開花前に芽鱗(がりん=花芽を包んでいるビロード状のキャップ)を落とします。目立たないので全部は掃除しませんが、花と一緒に拾うこともあります。
ハクモクレンはグロテスクな形の実も落とします。芽鱗と花弁と実と葉を落とすハクモクレンが一番の厄介者。お隣は「花を楽しませてもらっていますから気にしないでください」と言ってくれますが、放っておくわけにはいかないので、季節ごとに落下物を拾い集めています。
植える位置が悪かったのかも知れませんが、1年中樹の落とし物を掃除している感じです。面倒臭いですが、「これも含めて樹の恩恵」と考えて掃除しています。
コメント (6)
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